ブラザーズ・サン(2024年) | 勝手に映画紹介!?

ブラザーズ・サン(2024年)

 

ネットフリックスで配信が始まったオリジナルドラマ(Nシリーズ)「ブラザーズ・サン」全8話を鑑賞し終わる…香港のアクションスターとして一時代を築き、ボンドガールにも選ばれ人気を不動のものに、昨年は「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」でアカデミー賞主演女優賞まで獲ってしまった我らがミシェル・ヨー姐さんが…主人公兄弟の母親、トライアドと呼ばれる台湾の秘密結社のボスの妻を演じる…裏社会を題材にしたアクションコメディ。ネトフリあるあるで、映画かと思ったらドラマだったんだけど…見始めたら面白くて最終話までイッキ見!

 

台湾の裏社会を牛耳るトライアド…その中でも一目を置かれる組織ジェイド・ドラゴンズを仕切るサン家の長男チャールズが謎の刺客に襲われるも、あっけなく撃退!しかし、それはボスのビッグ・サンを現場におびき寄せる罠だった!狙撃により意識不明になったビッグ・サンは…“シャオハン”という言葉を残す。それはLAで暮らす妻、チャールズの母の名前だった!一方、LAで母親と暮らす医学生のブルースの前に、突然、兄チャールズが現れ、それと同時に様々なトラブルに巻き込まれるも…ブルースは自分の家族について、一切知らずに育っており…。

 

冒頭、豪華なマンションの一室で、スイーツづくりをしている青年が出てくるんだけど…いきなりその青年が覆面を被った複数人の刺客に襲われる!その青年は、戦ったらめっちゃ強くて…あっという間に刺客をブチ殺してしまい、直ぐに部下が死体処理にやってくる。実は、台湾の裏組織のボスの息子であり、組織の幹部でもあった。騒動を聞きつけ、現場に現れるボス…巷で恐れられてる息子を襲うのに、刺客の数が少なすぎることを不審がっていたんだけど…まさに、その瞬間、どこからともなく銃弾が飛来!それはボスをおびき寄せ狙撃する計画だったのだ。

 

憤る青年…襲撃・狙撃を指示した黒幕は普段から敵対しているライバル組織に違いないと。しかし、銃弾に倒れる前の父親が残した、言葉…それは、訳あって幼い頃に、弟を連れてアメリカのロサンゼルスに渡った母親ミシェール・ヨーの名前だったことから、母親と弟の身にも危険が迫ってるのではないかと、自分もロサンゼルス行きを決意!もちろん、謎の敵も…青年の動きを察知し、再び襲撃の機会を伺っていた。一方、母親と、もう1人の息子、次男はロサンゼルスで平穏に暮らしていた。特に次男は…父親や兄が裏社会の人間だとは全く知らないで育つ。

 

そして、組織と距離を置いていた母親は、ずっと苦労して堅気の生活を送りながら、次男を将来は医者にしようと大学にまで通わせてるんだけど…当の本人は、“即興芝居(演劇)”に目覚めてしまい、母親が稼いだ学費を、芝居教室につぎ込んで、学費を滞納(もちろんママには内緒)。仕方なく、悪友に頼み込んで、“ヤクの売人”のバイトをして、金を稼ごうとするんだけど…そこにお兄ちゃん現る!しかも、命を狙う刺客まで引き連れてきちゃったから、当然…血なまぐさいトラブルに巻き込まれる。アクションも毎エピソードに派手な見せ場があって飽きない。

 

見るからにアホ面の弟のせいで、余計にトラブルが大きくなることもあれば、無知ゆえの暴走が功を奏す結果となり、棚ボタで解決しちゃったり。最初こそ軟弱な弟を見て、頭を抱えていた兄だったが…徐々に、失われていた兄弟の絆を取り戻していく。組織のため、家族のため、父親のために、身を粉にして忠誠を尽くしてきたお兄ちゃんが、少しずつアメリカ育ちの自由な弟に対し、寛容になっていく。普段は刺客を秒殺するような、手も血で汚れまくってる怖いお兄ちゃんなんだけど、1話目の冒頭でも描かれていた通り、スイーツづくりが唯一の趣味なんだよ。

 

アメリカにやって来てチュロスづくりに目覚めてしまい…極めようとする姿がとにかくおかしい。あとは、とにかく弟のおバカな行動だよね…よりトラブルを大きくしちゃって窮地になることも多々あり。でもね、ママ、ミシェル・ヨーがどっしりと構えて、だいたい問題を解決しちゃう。あと、怖いお兄ちゃんも…ママ、ミシェル・ヨーの前では、なんでも言いなりになっちゃうし、でも…そんなミシェルヨーも、銃弾に倒れた旦那にはなかなか逆らえなかったり、家族間の複雑な関係も面白く描けている。他にも、この家族を取り巻く個性的な脇役が色々と出てくるんだ…。

 

そして、こんな世界だからあっけなく死んじゃうようなヤツもいたり、かと思えば…しぶとく生き残るヤツもいたり、ここまで来て死んじゃうのかよってヤツもいたり。それから裏切ったり、裏切ったりなんかも日常茶飯事。最初から主人公たちが属す組織に対し、牙をむいてきた謎の襲撃者…そのバックに控える黒幕的な存在なんかは、序盤から“たぶんコイツだろうな”っていうのが出てきまして、案の定だったりするんだけど…その都度、敵対したり、手を結んだり、ころころと情勢が変わる。それから兄ちゃんの幼馴染のガールフレンドが検事として物語に深く関わる。

 

組織の安泰を願う兄、平凡な暮らしに戻りたい弟、実は“ただ次男坊を可愛がってるじゃなく、野心を内に秘めていた”母親ミシェル・ヨー…さらには一枚岩ではない自分たちの組織、敵対組織や司法組織などの思惑が複雑に絡み合っての最終局面。一応、ある程度のところまで“綺麗にまとまって”エンディングを迎えるんだけど…最後の最後に、若干、不穏な空気も残して、続きがあるのかな?って匂わせていました。途中、主人公たちが身を隠すために、ある実在の有名人の豪邸を拝借するという展開があるんだけど…バカバカしくて、最高に面白かったですよ。

 

 

監督:ケヴィン・タンチャローエン  ベト・グエン 

出演:ミシェル・ヨー ジャスティン・チエン サム・ソン・リー ハイディ・クアン

 

 

【サントラのデジタル配信はこちら】

The Brothers Sun (Soundtrack from the Netflix Series)

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