ザ・スパイ エージェント・ウルトラ(2022年) | 勝手に映画紹介!?

ザ・スパイ エージェント・ウルトラ(2022年)


ザ・スパイ エージェント・ウルトラ [DVD]

 

先月、WOWOWでエアチェックした「ザ・スパイ エージェント・ウルトラ」をまだ見ていなかったので鑑賞…チョウ・ユンファの「ゴッド・ギャンブラー」などで有名、香港映画のベテラン監督バリー・ウォン(王晶)が、「Miss.デンジャラス」「Miss.リベンジ」のアクション女優シュー・トントンと組んだスパイもの…っていうか、麻薬でのしあがったマフィアの大物を一網打尽にするため、組織に送り込まれた潜入捜査官の話。原題を見ると“老板娘2無間潜行”となっており、何かの作品の2作目っぽいんだけど、香港・中国映画あるあるで、単発でも全然問題ない仕上がり。

 

1970年代、イギリス統治下の香港では汚職が蔓延…警察幹部が犯罪を黙認し、麻薬取引も盛んにおこなわれていた。ホテル事業の成功で麻薬王のトップに君臨するクン、彼の元部下で、今では唯一対等に張り合える男ハオ、そこにチョウとロンが加わったのが…4大マフィアの長である。一方、4大勢力と対峙する汚職捜査機関ICACの女性捜査官メイクイは…上司の命令で、ハオの組織に潜入することになった!素性を隠し、なんとかハオの助手の座に就いたメイクイだったが…マフィアの長とメイクイの間には、他にも複雑な因縁が隠されていたのだ!

 

スパイものというので、小難しい話なのかなと、ちょっと身構えていたが…普通に、セクシーな女捜査官が麻薬組織に潜入するだけの話であった。一応、主人公は幼少期に両親が殺されたという過去を持っていて、その悪党こそが…現在の4大マフィアのボスや汚職警官だったりする。そんでもって、両親が殺された時に、自身も命を狙われたんだけど、命じたボスに逆らって、逃がしてくれたのが…潜入先で仕えているボスの1人だった。もちろん、本人にはその事実を伝えておらず、職務を淡々とこなしていたんだけど…いつしか男女の関係に発展していくと…。

 

捜査機関側の上司は…潜入している主人公を使い、マフィアたちの仲間割れを誘発、その隙に悪党たちを一網打尽にしようという絵図を描いている。なんだけど…マフィアの仲間割れ=殺し合いなわけで、主人公は任務を取るか、男を取るかで大いに揺れると。恋仲である以前に、命の恩人でもあった男のことを…主人公は無事に助けられるのか?実は、捜査機関の上司も…主人公にちょっとホの字だったりするから、命令に私情が挟まったりもしちゃうわけだが…。上司も、最初はキリっとして、正義感が強そうに見えたけど…根はネチネチした陰険野郎だった。

 

バリー・ウォンなので、もう少しコメディ要素が入っているのかなと思っていたが、全編を通し、シリアスムードが漂う。4大マフィアの現トップのハゲオヤジが、自分の女を…麻薬取引の相手に差し出すところは、ちょっとだけユーモアも感じたけど(最初は相手するのを嫌がってた女が、ダイヤを買ってやると言われて豹変するところとか)、わりと酷い話であり、意外とこの部分が後半の伏線にもなっていた。アクションも思ったほど派手ではなかったが…何度かバカラ賭博のシーンが出てくるので、ちょっとだけ「ゴッド・ギャンブラー」を思い出させるなという感じかな?

 

尺が83分しかないので、それなりにスピード感はあって、あっという間だったが…昔のバリー・ウォン作品のように、シリアスとコメディのギャップで魅せるような面白さもなく、なんかイマイチ盛り上がりに欠けるなという。4大ボスを演じるのは、マイケル・ツェー、ケント・トンといった昔から香港映画で顔を見かける人たちだったので、どこか懐かしさはあったけどね。そう、頭が剥げてて、目がギョロッとしてる強面マフィアのボス、クンを演じたケント・トンが、オイラには三又又三に見えちゃって困った。時々、錦鯉の長谷川雅紀にも似てるなぁって思いながら見てた。

 

 

監督:バリー・ウォン キョン・クォッマン

出演:シュー・トントン マイケル・ツェー ケント・トン リ・シュアン

 

 

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