バタアシ金魚(1990年) | 勝手に映画紹介!?

バタアシ金魚(1990年)

バタアシ金魚 (HDリマスター版) [DVD]

 

WOWOWの視聴者リクエストで放送作品が決まる“あなたの映画館”で…高岡早紀、筒井道隆主演の「バタアシ金魚」をエアチェック。33年前の旧作、WOWOWでも初放送の表示がなかったので、過去に放送されたことはあったと思うが、オイラが加入して以降はあまり記憶がない。まぁ。録り逃してるだけかもしれないけど…久しぶりなのは確かだと思う。2022年にリマスターのDVDとブルーレイが出てるので、円盤で入手しやすくなると、放送の可能性も高まるよね。主演の2人を含め、東幹久、浅野忠信などの若かりし頃のフレッシュな演技が見ものだ…。

 

高校生のカオルは…ある日の放課後、学校内のプールサイドで水泳部に所属する美少女ソノコに出会いひとめぼれ!それまでツルんでいたバイク仲間ときっぱり縁を切り、勢いで水泳部に入部してしまうも…カオル本人はカナヅチだった。ソノコの気を引くため、ガールフレンドのプーのバイクを借り出し、毎朝強引にソノコを家まで迎えに行くが…なかなか付き合うことができない。その一方で…“オリンピックに出て金メダルを獲る”と大見得を切ったカオルは、自称メダリストだという老婆のコーチが始動するスイミングスクールに通い、水泳の特訓を始めるが…。

 

過去に見たような気もするが…同じ頃の別の青春映画と混同している可能性も大。原作は「ドラゴンヘッド」や「鮫肌男と桃尻女」と同じ望月峯太郎の人気コミックだが…ちゃんと読んだことはない。水泳部の水着女子・高岡早紀にひとめぼれした問題児の筒井道隆が、水泳初心者、それどころかカナヅチでもあるのに水泳部へ入部。拒絶されてもまったく諦める様子がなく、ほぼ変態ストーカーと化し、猛アタックを続け、玉砕しまくるという話。高岡早紀をモノにするには…“オリンピックで金メダルを獲ることだ”と本気で考え、スイミングスクールにも通い始める。

 

同じ水泳部のイケメンエースの役で東幹久…この頃から既に真っ黒(まぁ、水泳部の選手の役だから日焼けしてるのは当たり前なのかもしれない)。恋敵でもある、他校の水泳部員で浅野忠信…他の役者陣に比べると、ひときわ幼い印象でもあるが、今ではマーベル映画にも出ちゃう、ハリウッドスターですからね、なんだかんだで一番の出世頭かもしれない。高校生の飲酒、喫煙、不順異性交遊、それからぢ奏者による体罰などなど…オブラートにも包まず、正々堂々と描いているあたりにも時代を感じる、懐かしい…これがオレラの時代の当たり前の光景。

 

今じゃ直ぐにネットで拡散、ワイドショーネタ…別に禁止されている物事を推奨したいわけじゃないのだが、90年代の映画を見ていると、世知辛い現代をより痛感しちゃうんだよな。ぶっちゃけ、ストーリーもそこまで山場になるようなものがない、最終的に2人の関係がどうなるのか?ってくらいしか、盛り上がる箇所ってないと思うんだけど、最近の映画には少なくなった、カメラワークやカット割り、編集のリズムで映画を見ているという気分に浸れ、最後まで退屈しないで見れちゃうんだよな。個人的にはモノレールを背後に歩く高岡早紀のカットがけっこう好きだな。

 

今回の視聴者リクエストのコメントでも“印象に残っている部分”として紹介されてたんだけど…ヒロインの高岡早紀が、筒井道隆のストーカー行為にストレスを感じて、暴飲暴食、その果てに激太りするという展開で、シレっと役者を変えてる。別人のようなデブになったなと思ったら、本当に別人だったという…。下手な演出でこれをやられると興ざめし、失敗する可能性もあるのに、あそこまで正々堂々とやられると、なんともいえない説得力がある。昨今の作品のように、安易にCGや特殊メイクで見せられるよりも、ちゃんと演出が考えられている確かに名シーンだ。

 

 

監督:松岡錠司

出演:筒井道隆 高岡早紀 東幹久 土屋久美子 浅野忠信 白川和子 佐藤オリエ 桜金造 伊武雅刀

 

 

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