ＨＩＴＭＡＮ ヒットマン：ザ・ファイナル（２０２２年）

ＷＯＷＯＷの“アクション特集：それぞれの運命と使命（使命に命を懸ける者たちのアクション5作品）”でエアチェックしておいた「」を鑑賞…同名の人気ゲームを実写映像化した「ヒットマン」シリーズ（「ヒットマン」「ヒットマン：エージェント47」の2作品）、または…前述作品をパチって、勝手に続編のように見せかけた類似邦題のいくつかの作品…そのどれかの“最終章”なのかなと思わせて、実はまったく関係がない、ただ殺し屋が主人公という共通点のみだったカナダ製B級アクション。そろそろ思わせぶりな邦題やめてほしいな。

2人組の殺し屋キールとパーマーはターゲットの部屋に押し入り、パーマーの銃で、あっという間に相手を撃ち殺すことに成功。後始末をする際に、部屋の中にターゲットが連れ込んだ娼婦がいたことに気づく。娼婦は2人の隙をついて逃げ出すが、身分証を部屋に忘れており、パーマーは目撃者も消すようにとキールに命じる。しかし、キールの様子がどこか変だ。実は娼婦のペイトンは…20年前に別れた恋人の娘だったのだ。とりあえずペイトンの自宅に向かったキールだが…2人で逃げることを選択。とりあえずペイトンを拉致し、パーマーから隠れることに。

冒頭、デブのオッサンが若い娼婦を部屋に連れ込んで、ＳＭプレイに興じてるんだけど、そこへ2人組の殺し屋がやって来て、オッサンをブチ殺す。異変を察知して、間一髪でベッドの下に隠れた娼婦…気づかずに後始末を続ける2人組。途中で、ようやく目撃者がいたというに気づくんだけど…時すでに遅し、娼婦は逃げ出した後だった。しかし、部屋には身分証が落ちていて、殺し屋に自宅が知られてしまう。殺し屋の片方のヤツが、もう片方のヤツに…お前、娼婦を始末して来いよって命じられるんだけど、言われた方の殺し屋の様子が、なんだかおかしい…。

そう、目撃者の娼婦は“その殺し屋の娘”だった…さすがに娘を殺すわけにはいかない。相棒にバレないように、娘を助けようとするんだけど、結局…目撃者を始末してないのがバレてしまい、2人とも命を狙われてしまう。“暗殺現場を部外者に見られてしまった殺し屋の主人公。しかしその目撃者は、ほかならぬ彼の娘だった。”っていう…WＯＷＯＷの解説文を読み…なんとなく、一緒に生活している親子（父と娘）だとばかり思い込んでいた。マジで、殺しを目撃されるのもヤバいけど…娘がオッサンとヤってる娼婦って、親父としてはかなりショックなんじゃねーかと。

ただ、オイラが想像していた親子関係とはちょっと違いまして…過去に“孕ませた”まま別れた元カノの娘でして、“自分の娘かもしれない”と…最初の段階では、まだ“娘疑惑”なんだ。それでも、たぶんそうだろうという見切り発車で、彼女を助けると決断、しかし自分が父親かもしれないというのはいっさい説明しようとしない。だから、娼婦のねーちゃんの方は、“変態オヤジに拉致られた”と思ってるから、めちゃんこ抵抗する。相棒を裏切り、自分の命まで狙われてるんだけど…娼婦＝娘（？）の扱いにも手を焼き、どうしようとため息をつきまくる殺し屋のオッサン。

実は…今回の殺しを最後に足を洗って堅気になる予定だった。とんだお荷物をしょい込んでしまったと後悔もチラリ…。一応、今までにためこんだ金を使い、裏稼業の仲間に、逃走用の偽造パスポートの調達を頼み、ひとまず潜伏先に、拉致った娘（？）と隠れることにしたんだけど…。偽造パスポートの手配と同時に、ちゃっかりDNA鑑定の依頼もする殺し屋のオッサン…果たして、本当に自分の娘なのか？その結果を待ってる間に…相棒がオッサンと娘（？）の命を狙って追いかけてくる！正直、つまらなくはないけど、そんなに面白い作品でもなかったかな？

年頃の娘にどう接していいか戸惑うオッサン殺し屋の姿は…実際に“子を持つ親”なんかだったら、自分の子育てと重ね合わせ、気持ちが理解できたのかもしれないけど、独身のオイラにはそこまで共感できるものでもなかった。それなりに甲斐甲斐しく娘の世話をしてるんだけど…隙を見て逃げ出した娘に、容赦なく発砲し、地面に仕掛けていた爆弾トラップで吹き飛ばす豪快さには、思わず爆笑。どうせならもっとコメディに振り切っちゃった方が面白かったかもね…中途半端にシリアスすぎ。可も不可もなく…1回見れば、焼いて保存版にする必要はないか？

監督：リーム・モルシ

出演：ショーン・ドイル　アレクシア・ファスト　ジョシュ・クラダズ　ブライス・ホッジソン　アンドレ・リチャーズ

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