サマーゴースト（２０２１年）
配信番組“声優と夜あそび”を視聴するために利用しているABEMAで…見逃していたアニメ映画「サマーゴースト」が初放送＆1週間無料配信になっていたので鑑賞する。確か、作品の存在を知ったのも、劇場公開前に“声優と夜あそび”の中で紹介されていたんじゃなかったっけかな（出演声優がゲストに来て宣伝してた気がする）？本編尺は約40分…劇場公開された映画作品だという認識はあったんだけど、なんだ短編だったのか。2022年3月にブルーレイも発売済み…タイトルのリンク先とアフィ画像の拝借はＡｍａｚｏｎの通常版ブルーレイのものです…。
ネットを通じて知り合った高校生、友也、あおい、涼は…巷で都市伝説として囁かれる若い女の幽霊、通称“サマーゴースト”を実際に探そうと、喫茶店で待ち合わせて、初めて実際に会うことになった。“サマーゴースト”はある場所で花火をすると現れるというのがもっぱらの噂。3人は準備を整え、“サマーゴースト”が現れるという場所へと向かう。暗くなり、花火を始める3人…準備した花火もあと僅かとなり、やはりただの噂にすぎなかったのかと諦めかけていたところ…ようやく“サマーゴースト”が出現。3人はなぜ“サマーゴースト”に会いたかったのか？
高校生の男女3人がネットを通じて知り合い、実際に会うことに…目的は、噂に聞く“幽霊の存在”を確かめること。ようやくたどり着いた目的地で、花火をすると…なんと目の前に“美少女の幽霊”が出現！そして、3人がそれぞれ悩みを抱え、自殺願望があることを幽霊に見透かされてしまう。回想シーンなどで、3人がどんな悩みを抱えているかを紐解きつつ、とりあえず目的を果たして、現実に戻っていく。しかし…大学進路のことで、母親と確執がある1人の男子は、単独でもう一度幽霊に会いに行くことに…そして彼女の死にも秘密があったことがわかるのだが…。
3人のように自殺願望があって死んだわけではなかった美少女幽霊…生前の彼女は“不慮の事故”に遭い、死体がまだ見つかっていない。幽霊になった状態でも、どこに自分の死体があるのか知ることができないようで、だからこそ、現世に未練があり、ちゃんと成仏できていなかったようだ。彼女のために、死体探しを始める前述の男子（幽霊が持ってる特殊能力を借りて）…でも、さすがに1人で手助けするのは限界がきて、残りの2人にも応援を頼むんだけど、もう1人の男子は、そんな他人の死体探しなんかに関わる暇がないくらい切実な問題を抱えていた。
映像は綺麗だし（ホコリが漂って、キラキラ光るなど…新海誠作品の影響じゃないか？）、友情話でホロっとさせられうにもなる。最後には人生は一度きり、後悔のないように、自分の意志を貫いてまっすぐ進めといった感じのストレートなメッセージも伝わってきて爽快な気分にもなるんだけど…ちょっと待って、死体を掘り返しにいく話だろ？その死体、何年前から埋まってたんだよ。しかも、なんかケースの中に押し込められてるっていうし、もし、見つけても…グチャグチャドロドロなんちゃう？さすがに掘り返した瞬間は映像で見せなかったけどね…どうなのよ。
脚本を担当しているのは安達寛高こと、作家の乙一だそうだ。このシャレオツな映像に騙されがちだけど、よく考えると本当はホラーという話も、実に乙一らしいというところか？幽霊を見ることができる、話をすることができるという特殊設定を最初に提示しているので、ラストの“あの展開、仕掛け”はちょっと読めたけど…短編作品としては、オチもうまくついて、よく出来てると思います。本音としては幽霊に固執するより…傍にいる可愛い女の子を口説く方がリアルな高校生男子の姿だと思うけど（笑）そういうことを言うのは野暮ってもんだろう…タダで見れてよかった。
監督：ｌｏｕｎｄｒａｗ
出演：小林千晃 島袋美由利 島﨑信長 川栄李奈 本田貴子 佐藤元 中村和正 高橋大輔 佐伯美由紀
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