神々の山嶺(2021年) | 勝手に映画紹介!?

神々の山嶺(2021年)


神々の山嶺 [DVD]

 

WOWOWでエアチェックしておいた「神々の山嶺」(吹き替え版)を鑑賞…夢枕獏による同名小説、それを谷口ジローが描いた漫画版を原作に、フランスなどの海外資本の合作として作られたアニメ映画。かつて、日本でも「エヴェレスト 神々の山嶺」のタイトルで実写映画化されている。タイトルはなんとなく知っていたけど、小説、コミック共に未読…実写映画版は見たことあったっけな?なんて思い返していたら、どうやら役所広司が出てたチャイナアクションの「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」と混同、勘違いしてたみたいで…実写映画版も見てなかったよ。

 

カメラマンの深町誠は取材で訪れたネパールで、怪しげな男から“1924年、登山中に行方不明になった登山家ジョージ・マロリー”が遺したカメラを売りつけられそうになるが、偽物と判断し、まったく取り合う気はしなかった。その直後、前述の男が…別の男にカメラを脅し取られるところを目撃。深町は、カメラを持ち去った男が、何年も前に消息を絶った孤高の登山家・羽生丈二であることに気づき…カメラも本物だったのではないかと思い始める。深町はカメラについての真意を問いただすため、羽生の足跡をたどりながら、現在の居所を探し出そうとするが…。

 

普段はあまり海外アニメって見ないんだけれども…ネット等の評判が良かったので気になっていた作品。メインスタッフもみんな海外の方みたいだけど、吹き替え版で見ているから余計なのか、硬派なジャパニメーションを見ているような感覚。キャラクターの雰囲気なんかは、今敏作品とか、あのあたりのテイストにも近いように思えた。コミック版も読んでないので、あまり偉そうなことは言えないんだけど…きっと劇画調のコミックを丁寧に映像化してるんだろうなって…そこまで写実的ではないんだけど、緻密で、美しい背景美術なども見ごたえがあってよかった。

 

ぶっちゃけ、登山なんかにぜんぜん興味がないので…登山家のジョージ・マロリーさんがどんだけ凄い人なのか、そもそも実在の人物なのかそうじゃないのか(実在の人物です、ちゃんとググりました)もよくわってなかったんだけど…登山の歴史を覆すような事実が判明するのではないかという、カメラに纏わるミステリー仕立ての壮大な物語と、劇中のキーマンである羽生丈二の波乱万丈で、山バカすぎる熱いドラマがうまく融合し、全編を通して、とてつもなく緊張感が漲っている作品になっていた。吹き替え担当の賢雄さんと明夫さんの声の説得力はさすが!

 

ストーリーを知らずに見てたので、サバイバル感強めの各エピソードも、ドキドキしっぱなしだった。オイラはインドア派なので、この手の登山ものを見ると、正直…なんで、そんな危険な思いまでして山になんか登るんだよって、登場人物に感情移入ができないことが多いんだけど、“そこに山があるから”っていう、理屈だけじゃ答えられない登山家の気持ちがなんとなく解った気になれた。羽生に拘るカメラマンの深町の行動を見ていて…よくNHKの登山番組で、被写体として写ってる人も凄いけど、実はカメラマンさんも凄いと思う、あの感覚に似てるなって(笑)

 

 

監督:パトリック・インバート

出演(吹き替え版声優):堀内賢雄 大塚明夫 逢坂良太 今井麻美

 

 

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