バンカケ～警視庁自動車警ら隊（２０２３年）
今日は、テレビ東京の“月曜プレミア8”枠で昨晩放送された2時間ドラマ（スペシャルドラマ）の「バンカケ～警視庁自動車警ら隊」をエアチェックしておいたので、こちらを見てしまう。パトカーに乗って、怪しい人物を見つけて職務質問、いわゆる“バンカケ”をして、犯罪を摘発する自動車警ら隊（オイラみたいに警察小説をよく読んでる人なんかだと“自ら隊”って略してるのを耳にすると思うけど）にスポットをあてた作品。番組ホームページのプロデューサーのコメントで、“警察24時の世界がドラマに！”って書いてあったけど…まさに、そんな雰囲気のドラマだった。
自動車警ら隊、通称“自ら隊”は街をパトロールし、不審な人物、物事を発見すると、“バンカケ”と呼ばれる職務質問を行うことで、隠された犯罪を見つけ、事件を未然に防ぐことに貢献している。そんなプロ集団、警視庁第一自ら隊のベテラン隊員・階堂昇は卓越した洞察力で、数々の成果を挙げている。A級ライセンスを持つ新人隊員・岸谷涼子は階堂とコンビを組んでまだ日も浅いのだが、その能力を目の当たりにして驚きを隠せない。そんな2人が…空き巣犯を捕まえたのを機に、高輪での殺人事件が発覚！さらにはスーパー強盗事件の現場にも急行し…。
本作で描かれているのは“自動車警ら隊”なので、部署は異なるんだけれども…同じテレ東ドラマの「今野敏サスペンス 機捜235」、もしくは以前、TBSで放送されていた「警視庁機動捜査隊216」あたりのスタイルとよく似ていて…“自ら隊”のリアルな日常勤務を描きつつ、いかにも2時間ドラマっぽい、メインの大きな事件に、本来は捜査の権限を持たない“自ら隊”所属の主人公が、首をつっこむというストーリー展開。多少は誇張され、つっこみどころもあるにせよ…最終的には“自ら隊”の任務の範囲で、しっかりと真犯人を追い詰めるあたりは好感が持てる。
実は「機捜235」と「警視庁機動捜査隊216」は局が違うんだけど、映像の制作会社が同じで、監督などのメインスタッフも一緒なので…内容的にかぶってるところがいっぱいあったのよ。だから雰囲気似ているから、てっきり本作もユニオン映画（前述2作品の制作会社）の作品なのかなって思ったら、アズバーズっていう別の制作会社だった。ちなみに、監督は鈴木浩介さん…映画「援助交際撲滅運動」とか、最近ではＷＯＷＯＷドラマの「ギバーテイカー」とかも手掛けてた人。キャストで俳優の鈴木浩介も出てるけど、同姓同名の別人なのでなんかややこしい。
事件を引き寄せる男…抜群の観察眼で不審者を見逃さず、抵抗する犯罪者には得意のクラヴ・マガで瞬殺、もちろん推理力もシャーロック・ホームズ並み、元捜査一課、FBIでの研修経験もあると噂のベテラン警察官に上川隆也。なんで、そんなすごい人物が、制服着て“自ら隊”にいるんだよっていう、本作の“最大の謎”があったりするんだけれども…そこは思わせぶりに情報を小出しにしつつ、全てを明かさないまま、エンディングを迎える。これは続編または、連ドラ化も視野に入れているに違いない…ああ、原作は特にないみたいで、オリジナル作品っぽいよ。
上川隆也とコンビを組む、“自ら隊”の後輩婦警に足立梨花…いや、めっちゃ制服似合ってて、可愛い。なんか、こういう婦警さん、本当にいそうな感じしない？上川とのツーショットなんか、そのまま“警察官採用のポスター”とかになりそうだもん。どこかのタコが演じる警察学校の教官（原作好きだったのに、ドラマ化されて嫌いになった）より、ぜんぜん自然に警察官に見えるよね（笑）あと、なぜか上川隆也に情報を流す捜査一課の若手刑事が戸谷菊之介。「チェンソーマン」の声優さんがアニオタの上川とがっつり共演しているのに“テレ東”らしい攻めを感じる。
さすがに「あぶない刑事」じゃあるまいし、派手な銃撃戦があるわけじゃないんだけれども…殺人事件の犯行に使われた凶器が、警官から奪った拳銃だったりして、意外と拳銃にもクローズアップされている作品であった。“自ら隊”の隊員たちが、任務に就く前に、所持する拳銃のチェックをするシーンが描かれているんだけど、ちゃんと“SAKURA”って呼ばれる警察で採用されている拳銃に、弾を込めるシーンを丁寧に見せていたりして、ちょっとテンションがあがる（こういうところも前述した“機捜”のドラマに似てるなって思った）、けっこう好きな作品だった。
監督：鈴木浩介
出演：上川隆也 足立梨花 戸谷菊之介 笠原秀幸 渡辺佑太朗 赤井英和 峯村リエ 鈴木浩介 勝村政信
【原作もないし、とりあえず足立梨花の写真集を貼っておく】
