フィアー・ストリート Ｐａｒｔ：２ １９７８（２０２１年）
片っ端から消化中のネットフリックスにて、ネットフリックスオリジナル映画「フィアー・ストリート」全3部作の2作目にあたる「フィアー・ストリート Part:2 1978」を鑑賞…呪いによって蘇った伝説の殺人鬼たちに追いかけられるという悪夢から、多くの犠牲を経て、なんとか生き延びた主人公たちだったが、実は根幹の部分はまだ何も解決していなかったというところで“次回へ続く”となった前作…本作では、殺人鬼が蘇ってきちゃう現象と対峙する上で、重要なカギとなる“1978年”の出来事をメインで紐解きつつ、しっかり前作の生き残り組のその後の様子なども描く。
何世紀にもわたって、不可解な連続殺人がたびたび起きる街“シェイディサイド”…新たな事件に巻き込まれながら、なんとか生き延びたディーナと恋人のサム、そしてディーナの弟ジョシュ。しかし、まだ解けていなかった呪いのせいでサムが態度を豹変させ、急に暴れ出した！ディーナとジョシュはサムの呪いを解くため、“1978年”に起きた事件の唯一の生存者とされるC・バーマンの元を訪れ、解決法を尋ねようとするが、バーマン本人は関りになりたくないと拒絶。なんとか説得したのちに、ようやくバーマンは…1978年に何が起きたかを語りだすのだった…。
導入部は、前作の直後から始まる…発狂中の恋人の呪いを解いたり、殺人鬼に追われないようにするための答えを求めて、過去の事件の生存者に会いに行くヒロインと弟…生存者の女性は事件がトラウマになり、普段は人との関りをあまり持たず、引きこもって生活をしている状況。そんなところへ、見ず知らずに人間が押し掛けてきたわけだから、最初は拒絶するわな。でも、ヒロインたちに懇願され、無理やり発狂してる恋人にまで対面させられ、渋々と協力の姿勢を見せ始める。そして…前作からチラっと情報だけは出ていた“1978年”の事件が紐解かれる。
舞台は幼い子供もたくさん参加しているサマーキャンプ…大人は最小限しか介在してないようで、年長の学生が、幼い子供たちの面倒も見ているということらしい。そしてですね、前作でも描かれていた、いがみ合う隣あった街同士の合同のイベントらしく、個人間でも一部でイジメが横行してて大変なのに、グループ同士でもどこかギスギスしあったりしているという。このあたりは1作目を見ていると、自然に理解できる設定なので、ここでは深く掘り下げない。っていうか、後々考えると…人間関係も重要なんだけど、1作目よりも、もっと単純なスラッシャーホラー感。
1994年で証言をしている生存者と思われる人物と、その姉妹が出てきまして…この2人を中心に物語は動いていく。前述したように、表面上は穏やかを装いつつも、どこかギスギスしているキャンプ場。案の定、ある人物が、突然、呪いによって殺人鬼と化してしまい、その周りにいた人たちは、その豹変ぶりに驚き、慌てふためく。どうしてこうなったのか、原因の究明なんかもしつつ、他の参加者たちも助けよう、自分たちの手で何とかしようと奔走するが…。幼い子供たちも犠牲になるなど容赦のない展開ではあるが…そんな子供が犠牲者の時は、さすがに直接の描写は見せない。ただ、もう少し年嵩になると、顔面に斧を叩きこまれたり、首ちょんぱだったり、エグめだ。
あと、LGBTを扱っていただけに…濡れ場なんかも、ちょっとオシャレ目に演出していたPart：1に比べると、濡れ場の描写がかなり下品に！もちろんセックス＝フラグという描写もあからさますぎるほどであった。まぁ、70年代末のキャンプ場で殺人鬼が跋扈といえば…みなまで言うなですが、「13日の金曜日」（13金の時代設定は1980年？）でしょうね。「スクリーム」系のオマージュから、「13日の金曜日」系のオマージュになった本作。唯一の生存者が未来で語ってるので、誰が生き残るか大方予想はつくが…一応、仕掛けあり。でも、なんとなくわかって見てたよね。
1作目、1994年の続きも“見せたことは見せた”けど…扱いはそれほど多くなく、まだ、そこまで解決に至るようなヒントが得られたわけでもないまま、再び“次回へ続く”というオチだ。作品のインパクトで行けばPart:1の方がぜんぜん勝ってたなとオイラは思う…「スクリーム」っぽいのと、「13日の金曜日」っぽいのと、どっちのジャンルが好きかでも、評価が分かれるんじゃないですかね？ただ、1作目、1994年の流れも投げっぱなしで終わるわけじゃないんだという確証が掴め、3部作、最後まで見続けてやろうというモチベーションアップになる重要な作品だと思うけど。
監督：リー・ジャニアク
出演：セイディー・シンク エミリー・ラッド ライアン・シンプキンス マッケイブ・スライ デッド・サザーランド
【このあたりのオマージュも満載！】
