今野敏サスペンス 疑念 警視庁強行犯係・樋口顕(2021年) | 勝手に映画紹介!?

今野敏サスペンス 疑念 警視庁強行犯係・樋口顕(2021年)

今野敏サスペンス 疑念
警視庁強行犯係 樋口顕

 

2回目のワクチン接種、当日を含んで現在4日目…さすがにもう熱は平熱を維持するようになったし、腕の痛みもだいぶ軽減してきたんだけど、ダルさと部分的に関節痛が残る。まぁ、熱さえなければ…映画を見に行っても入場時の検温をパスできるだろうし、金曜日は予定通りに「DUNE/デューン 砂の惑星」か「最後の決闘裁判」のどちらか一つを見てこようと思ってる。さすがに2本のハシゴはまだキツいかな?そんなわけで…今日はテレ東の“月曜プレミア8”で放送され、エアチェックしておいた「今野敏サスペンス 疑念 警視庁強行犯係・樋口顕」を鑑賞する。

 

美容家・森芳江の絞殺体が発見され、警視庁強行犯係の樋口顕が捜査を担当する事に。第一発見者の藍沢悟志は、美容家兼美容会社社長として有名な藍沢瑛子の夫だった。悟志によると、前日のパーティーで瑛子と芳江が口論になり、その非礼を詫びるために、被害者宅を訪れたという。現場から特徴的なネクタイピンと6年前の新聞記事が発見されており、樋口はそれに注目。新聞記事の内容は瑛子の前夫・一ノ瀬享平の自殺を伝えるものだった。関係者への聞き込みで、どうやら芳江が“順平の自殺は瑛子による殺人だ”と吹聴していたことがわかり…。

 

今年のはじめに同じキャスト陣で放送された連ドラ版はさすがに、毎回、感想を書くのが面倒なので鑑賞のみを行っていたが…再びスペシャルドラマ枠(いわゆる2時間ドラマ、2時間サスペンス)に戻ったので、レビューを再開させる。本作と同じタイトルの樋口シリーズの原作は存在しないようで、ドラマのオリジナルの可能性はあるが…今までの傾向で、非樋口シリーズの短編作品、他の刑事ものの短編作品などから一部のアイデアを拝借し、長編用の脚本にアレンジしていることもあったので、オイラが読んでない今野敏作品に似た話があるかもしれない。

 

冒頭、オッサンがとある田舎の端から飛び降り自殺を図るシーンから幕開け。数年後、檀れい扮するカリスマ美容家が、パーティーの席上で同業者のオバサンと口論になり、その翌日に…オバサンが死体になって発見される。発見者は檀れいの“明らかに年下に見えるイケメン”の旦那・竹財輝之助…明らかに妙な感じ。案の定、今の旦那は2人目であり、1人目の旦那とは死別してたんだけど…それが冒頭で自殺したオッサンであり、殺されたオバサンは、それが檀れいによる保険金殺人だったのではないかと疑っていて、業界関係者に言いふらしていたと…。

 

まぁ、これだけお膳立てが揃えば…警察は檀れいを疑わざるを得ないわけだが、相手は“殺しになんか関わるわけない、前夫の死だって殺人なわけがない!”と毅然とした態度を貫く。しかし、今度は捜査二課からの情報で、土地売買に関する不正疑惑なんかも持ち上がってきて、完璧に見えた檀れいの態度にもほころびが出始める。そしてついに第二の事件…不正疑惑に関係する人物が殺され、その現場からは檀れいを犯人と指し示す証拠も見つかる!慎重派の樋口も…ついに動き、檀れいへの本格的な取り調べが始まる。本当にこの人が犯人なのか?

 

ぶっちゃけ…物語的にはここがメインだけれども、ミステリー的にはめくらましですよ。これが本線かなと思わせておいて、実は別の動機、真犯人がいたという、お約束のパターン。そこにどんな真相が隠されているのかが見どころになっていく。事件の主要舞台が“美容業界”であるのをはじめ、途中で出てくる謎の人物の“シルエット”、または事件の内容…檀れいの夫の死なんていうものがクローズアップされている時点で、漠然と真犯人は女であろうというイメージ…そこから逆算していくと、キャスティングで“怪しい女”もしぼれてきて、コイツだろと予想を立てる。

 

でもね、見事に“ハズレ”ました…“こっちじゃなくて、お前だったか”って…。その辺が犯行動機だろうというのは、なんとなく“読めた”部分なんですけど、オイラが真犯人と見誤った女優さんの演技に“してやられた”なって感じでしたよ。絶対にあの女優がクロだと思った。で…クライマックス、真犯人が判明してからの、犯行動機が解明していくあたり、真犯人が本性を現すあたりはなかなかサイコで、色々な意味で怖かった。今回の犯人、かなりヤバめだったな。でも…そんなヤバめの犯人に対しても冷静に、理路整然と尋問する樋口警部がなんと頼もしいことか!

 

今回の監督…連ドラ版のエピソードは担当してたけど、2時間ドラマ版では初登板じゃないかな?今までは松原信吾監督と児玉宜久監督がだいたい撮ってたからな。だからか、若干…今までと雰囲気も違うようにも感じた。本編では佐野史郎演じる氏家が出張中扱いで出番なし…その代わり、氏家の知人である、神尾佑演じる捜査二課の刑事が登場し、樋口に捜査の助言を与えていたよ。きっと撮影が佐野史郎本人の病気療養中と重なってたんだろうな。でも、佐野史郎もちょっとだけ復帰。樋口が氏家の帰還を嬉しそうに迎えるのが、現実とダブり印象的だ。

 

 

監督:金佑彦

出演:内藤剛志 檀れい 矢田亜希子 逢沢りな 佐野岳 片山萌美 川上麻衣子 榎木孝明 佐野史郎

 

 

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