トレッドストーン(2019年) | 勝手に映画紹介!?

トレッドストーン(2019年)

トレッドストーン


GWの連休中、5月4日、5日にWOWOWで一挙放送された「トレッドストーン」(吹き替え版)全10話をエアチェックしておいたので、鑑賞…前から興味があった作品だったので、吹き替え版の方の一挙放送でとりあえず見てしまったが、今回は画質を落として録画。というのも、来週の10日からは週一放送で、字幕版での放送がスタート。こちらをコレクション用の保存版にするつもり。週一放送なので、レギュラー放送で見ると、2か月以上かかるわけで、海外連ドラはやっぱりイッキ見鑑賞が醍醐味だもんななんて自論を持ってるので、こういう対応となった。

 

1973年、東ベルリンにあるKGBの秘密施設では、洗脳などによる高度な人間兵器を作り出す“セミ”と呼ばれる実験が進行中。被験者のジョンは捕らわれたCIAエージェントだったのが、ある時、正気を取り戻し、なんとか施設から逃げ出すことに成功する。時は流れ、現代のロンドン…北朝鮮のクォン将軍が、元ジャーナリストのタラとの接触を希望。CIAの仲介により希望が叶うも、その直後…クォン将軍は何者かに暗殺されてしまう!タラは将軍の残した“セミが覚醒している”という不穏な言葉と、“娘を助けてほしい”という願いに触発され、行動を開始するが…。

 

察しのいい人はタイトルで直ぐにわかると思うけど、マット・デイモン主演で大ヒット、スピンオフ作品なんかも作られている“ジェイソン・ボーン”シリーズから、再び派生したドラマシリーズ…“ボーン”の世界観を継承しつつ、同じように洗脳、記憶の改ざんなどによって生み出されたエージェントたちの活躍や苦悩、葛藤が描かれるアクション。Amazonのプライムビデオでも会員向けの無料対象作品として配信されていて、さらに、確か映画専門チャンネル“ムービープラス”なんかでも過去に放送されてるんだけれども、タイミングがあわず、今まで見逃していた。

 

まずは冷戦時代のベルリンを舞台に、ソ連・KGBによる洗脳化、人間兵器開発計画の様子が紐解かれる。そして、この被験者が捕らわれたCIAのエージェントだったんだけど、寸前のところで正気を取り戻して、追手を振り切って、なんとか逃げ出すと。どうやら、これが“トレッドストーン”の大元らしいぞというお話なんだけれども…そこから今度は年代が現代に飛びまして、世界各地で、潜伏していた工作員たちが覚醒を始める。さらには、その事実を知ってしまったCIAエージェントや、ジャーナリストが“トレッドストーン”という大きな流れに飲み込まれていく…。

 

各メインキャラが担っているエピソードは確かに面白く、映画版に負けないくらい、様々なアクションも繰り広げられるんだけど、如何せん同時進行のエピソードが多すぎて、頭がこんがらがる。北朝鮮でピアノ教師をしている主婦とか、北極で石油の掘削作業員をしていた男が…実は洗脳された工作員で、本人は記憶がないんだけれども、知らず知らずにミッションを与えられ、自分はいったい何者なのかと悩みだす。“覚醒”させた首謀者は誰なのか?それらの“覚醒”を察知したCIAやジャーナリストも首をつっこみ、核ミサイルの闇取引なんかも関わって…。

 

さらに過去の洗脳計画の話も同時進行…その過去エピソードの中の重要人物の1人が、現代で起きてる騒動の渦中にもいたりして…。確かにさ、映画の“ジェイソン・ボーン”もさ、シリーズ全体を通して物語が繋がっているのに、それぞれの作品が作られるまでに、時間が空いてるから、いちいち“おさらい鑑賞”しないと、話が理解できないところが出てきちゃったりしたけれども…連ドラで見てても、あの映画版たちと同じくらい、情報の整理が必要なのね。はぁ、頭使う。直前にベッソンのスパイ・暗殺者映画「ANNA/アナ」も見たばかりだから、余計に混同する。

 

ただ、序盤では全体のピースでしかないそれぞれのエピソードが、どこかでうまい具合にピタリとハマって、きっとそこでなんともいえない爽快さが味わえ、さらなる面白さが出てくるのではないかなんていう期待もあって、なんとか頭をフル回転させながら見続ける。“このシーズン1、全10話だけで打ち切りになった”なんていう不安になる事前情報もあることはあったんだけど、さすがに“投げっぱなしでは終わらないはずだ”と…。結果から言いますと、結局、“わかったような、わからないような”…全体像はぼんやり掴めたが、謎も多く残ったままの感じでしたね。

 

主要キャラたちの各エピソードも…俯瞰して見ると、一本の線にしっかりと繋がるんですけど、そんなにがっつりクロスする感じではなかった。途中で枝分かれしていく話なんかは、紆余曲折がって…一周回って繋がるものも、なくはなかったけどな。結局は、力を持った人間というのは、やっぱり懲りない…ってことなのかな?正義や愛国心という建前で同じような過ちを繰り返す。某キャラの戦闘力が高すぎるだろうっていう違和感は最初からあったんだけど…案の定、お前も“セミ”だったかなオチ。そのキャラが大活躍する最終回のアクションは見ごたえがあった。

 

今後、字幕版の放送でもう一度追いかける、録画しなおすつもりだけど…この画質を落として録画した吹き替え版も一応、全話をまとめて1枚のディスクに焼いておこうかなって思う。現代の時系列で、“セミ”や“トレッドストーン”の真相を求めて、奔走するCIAエージェント、マット・エドワーズ(わりと主役級のポジション)の声を担当しているのが「HAWAII FIVE-0」のマクギャレットでお馴染み綱島郷太郎さんだったのはめっけもの…やっぱ郷太郎さんの声はかっけぇーな。あと“過去シーン(73年のシーン)”の方に出てくる女KGBのペトラがすげー綺麗だったなぁ。

 

 

監督:ブラッド・アンダーソン アレックス・グレイブス サリー・リチャードソン ウェイン・イップ ほか

出演:ジェレミー・アーヴァイン オマー・メトワリー トレイシー・イフェアチョア ハン・ヒョジュ エミリア・シューレ

 

 

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トレッドストーン (吹替版) #1セミのプロトコル






 

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