透明人間(2020年) | 勝手に映画紹介!?

透明人間(2020年)

透明人間 (字幕版)


祝日の23日まで実施されていた、Amazonのプライムビデオ(都度課金の方)の100円セールで「透明人間」をレンタル…手続きしてすぐ、セール中に見れば、このブログ記事が“100円で見れるよ!”って宣伝にもなったのに、あえてセールが終わってから見るという、底意地が悪く、天邪鬼なオイラ(爆)うそうそ、そんな気は毛頭なく、たまたまそうなっちゃっただけです。劇場公開後、配信開始と、ソフトリリースは2020年12月…この先、1か月以内のWOWOW放送ラインナップの予定にはまだ入ってなかったので、100円なら、今見ておいてもいいかなと思った。

 

セシリア・カシュは恋人である、科学者で大富豪のエイドリアン・グリフィンの束縛から逃れるため…妹の協力を得て、なんとか豪邸から抜け出すことに成功。2か月後、警察官である古くからの友人ジェームズ・ラニアーの家に身を寄せながらも、エイドリアンに居場所がバレるのではないかと、脅えていたセシリア。そんな時に、エイドリアンの死が伝えられ、さらには弁護士である彼の兄トムから呼び出しを受け、エイドリアンの遺した莫大な遺産を受け継ぐことになった!ようやくエイドリアンのことを忘れ、一歩前に踏み出す決心がついたセシリアだったが…。

 

えーと、古今東西、幾度となく映像になっている古典ホラー“透明人間”の現代リメイク…それこそ本リメイクの大元であるユニバーサルのモノクロのヤツなんかは、ちゃんと見た記憶はないんだけど、日本の東宝特撮のヤツとか、ジョン・カーペンター版とか…それこそベーコンとバーホーベン(この語呂の響きが良かったので略しちゃったけど、ケビン・ベーコンとポール・バーホーベン)の「インビジブル」とか、“透明人間”を題材とした作品は過去にもそれなりに見ているかなといった感じだ。ストーリー的にはそういう作品と似たり寄ったりの部分もありそうだ。

 

今までオイラが見てきた“透明人間”ものの多くは…透明人間になっちゃった側の視点中心のものが多かった気がするんだけれども、本作は透明人間に狙われるヒロインが主人公。演じているのは「マッドメン」のペギー・オルセンや、ちょっと前にWOWOWで見た「ザ・キッチン」なんかにもメインキャストの1人で出ていたエリザベス・モス。「ザ・キッチン」を見た時にも同じことを語ったと思うんだけど…エリザベス・モスって、美人なんだけど、ちょっとぽっちゃり傾向にある女優さんで…それがまた、なんだか妙な色気に繋がったりもして、いつも気になるのよね。

 

まぁ、透明人間の能力を使うヤツというのは、大概“ヘンタイ”が多いわけでして…本作でもヒロインが、ヘンタイの毒牙にかかっていくというのが見どころなわけだけど、ある時点を境に…恐怖に脅えるか弱い女性から、一転して、“ヘンタイ”と対等に戦える強靭なヒロインにも成長していくわけでして、あのくらい“ガタイ”がよくなければ、勝てないよなと、存在感と貫禄で納得させられてしまう。普段着っぽいジャージ姿だと、ぽっちゃりがやたらと強調され、その辺にいる“おばちゃん”みたいなんだけど…ドレッシーに着飾ると、凛々しいヒロインに大変身だ。

 

過去に見てきた“透明人間”ものも…真面目に見ちゃうと、けっこうツッコミ満載な展開が多く、サスペンスやホラーを味わう前に、コメディになっちゃうんだけど、本作ではギリギリ、サスペンスとしてのテンションは保てていたかなという印象はある。でも、一番“怖い”と思ったのは、“透明人間”が出てくる以前…まだただのDV男だったカレシの家から、主人公が抜け出すという冒頭なんだけどな。真っ暗闇で、音も最小限…下手すりゃ何をしてるのかわからないんだけど、睡眠薬で眠らせたカレシに気づかれないように行動する、主人公の息遣いに、ドキドキしたよ。

 

主人公の脱走を知ったDVなカレシが…「ターミネーター2」のT-1000のように、猛ダッシュで追いかけて、車の窓ガラスをぶち割るところなんかも、わりかし迫力があったしな。カレシの顔をシルエットにしたまま、極力見せない演出とかも良かったよね。その一方で、主人公を匿ってくれる友人の黒人親子との関係性なんかが、最初はわかりづらくて、“おまえ誰やねん”って思った。あとは、まだ主人公本人と観客・視聴者しか“透明人間”の存在を認識してない時、主人公がたまたま車で通りかかった近所の人に助けを求めるんだけど、めっちゃアッシーくん扱い。

 

“透明人間”が襲ってくるかもしれない状況で、いつまでオジサン、付き合わせとんねんって感じだった。他にも、せっかく“透明人間”の存在を証明できる証拠を見つけたんだから、もっと早く持ち出せよとか?ああ、結局…揚げ足取って、ツッコミを入れちゃうんだけど、そういうところも含めて楽しむのが“透明人間”ものの醍醐味だと思うよ。個人的には、それだけでも“一応、どんでん返しが成立”しそうな、途中のアノ展開で終わっても、それなりに映画的なカタルシスがあったと思うんだけど…もうひと展開入れてきて、逆にしつこさ、蛇足感があったかなと…。

 

でも、最初の方に書いた“凛々しいヒロインの活躍”っていうのが、まさにそこでして…“ヘンタイストーカーになんか屈するな!”、女性の自立という今風なメッセージを主張するには必要な展開でもあると思うのよ。自立というより、強か(したたか)さがグイグイと前面には出ていたけど(笑)男目線だと、成長しすぎてしまうヒロインの方に恐怖を覚えるのかもしれない。いや、そういうことを言いだすから、女性側から見れば…失言したどこかの森さんみたいに、考えが古い、蔑視してる“時代遅れなオッサン”に思われてしまうのかもしれんな。言葉は気を付けなきゃな。

 

 

監督:リー・ワネル

出演:エリザベス・モス オリヴァー・ジャクソン=コーエン ハリエット・ダイアー オルディス・ホッジ

 

 

【Amazonで有料配信中】

透明人間 (字幕版)






 

人気blogランキング 参加中 -クリック- ご協力ください!