実録・安藤昇侠道伝 烈火(2002年):WOWOW録画 | 勝手に映画紹介!?

実録・安藤昇侠道伝 烈火(2002年):WOWOW録画

実録・安藤昇侠道伝 烈火

 

最新作「初恋」の初放送に合わせたWOWOWの三池崇史特集のラインナップもすべて出そろった(あとは各作品のリピート放送がある)…多くの作品は過去にWOWOW放送されたものも多かったんだけど、旧作で唯一初放送扱いだったのが「実録・安藤昇侠道伝 烈火」である。三池作品の中でも「DEAD OR ALIVE 犯罪者」と双璧をなす傑作だと言っても過言ではない「荒ぶる魂たち」の原案・脚本を担当した武知鎮典と再タッグを組んだ極道アクション。主演は我らの竹内力であり、今では鬼籍に入られてしまった方も多い錚々たる大御所の熱演も見どころ。

 

約15年くらい前に…1度、この作品の感想をブログにアップしてて…いつもは1度アップした感想なんかは、コピペ&編集で手抜きな記事に仕上げるんですけど、元の文章がわりと雑で、今回は手の付けようがなかったので…仕方がなく、一からレビューをやり直しです。えーと、その15年くらい前に書いた感想は、コレクションとして所有していた本作の“サンプルVHSビデオ”で鑑賞してます。実は本作…劇場公開(確か、東京地区なんかは単館系のレイト上映のみだった記憶が)の後にVHSのレンタルしかリリースされてなくて、未だに未DVD化でもあります。

 

田舎者のオイラには東京のレイト上映なんていうものは敷居が高く…もちろんレンタル待ちだったわけですが、ちょうどレンタルショップもVHSからDVDへの移行が行われている時期なんかでもありまして、当時、オイラが利用していた近所のツタヤにもGEOにも本作はまったく入荷しなかったんですよ。その頃は、かなり三池崇史に傾倒してまして、なんとしても見たいという欲求に駆られていたオイラ…すると、当時は今のメルカリ並みに活況があったヤフオクでですね、本作の“サンプルビデオ”を発見!たぶん関係者とかレンタル店への見本として配られた物。

 

出品商品はもちろん“未開封・未使用”の状態のもので、ちゃんと正規商品と同じようにジャケットも付いている。ただし、中のVHSテープに貼られているラベルがワープロ(懐かしい響き)打ちのやたら簡素なラベルで、あとはここが一番ネックなんだけど…本編画像の隅っこの方に、常時“SAMPLE”の文字が入っているという代物…現在は普通にテレビ放送を録画したって、画面の隅っこにいわゆるウォーターマークと呼ばれるテレビ局のロゴマークが入ってるわけで、それと同じだと考えれば、どうってことないんですけど…人によっては気になるかもしれないよね。

 

でも、まぁ…オイラは映画本編が見たいという欲求に逆らえず妥協、納得して、その商品をヤフオクで入札した。ブログの記録を見ると、前回の感想をアップしたのは2005年6月。サンプルビデオの入手はさらに遡ること約2年半くらい前かな?本作がリリースされたのは2002年11月だったんだけど、その翌月2002年12月にリリースされた同じ三池崇史監督作品「桃源郷の人々」(これも未DVD化)と一緒に同じ出品者から、それこそ1本につき、新品DVDが買えるくらいの金額を出して落札(一応は転売禁止だけど、あの頃はヤフオクも無法地帯だったからな)。

 

オイラはこんなに大変な思いをして入手、鑑賞したんだけど、最近はAmazonプライムビデオで別途月額料金を支払って契約する“JUNK FILM by TOEI”なんかで扱いが始まってるみたいで…配信で見ようと思えば、見ることはできるんですよね…いい時代になったもんだ。そして、ようやくだけどWOWOWでの放送…画質こそそこまでの高画質ではなかったものの、まがりなりにもハイビジョン放送、16:9画面。4:3画面にビスタ収録されていたVHSよりもぜんぜん見やすいわけで…この状態でディスクにアーカイヴできることは非常にうれしいわけですよ!

 

 
 
 

 

関東で一大勢力を誇る真田組組長が大滝会中条組のヒットマンに暗殺された!真田組直径の若頭・国定新は…獄中にいる時に真田が殺されたのを知り、怒れ狂う。シャバに戻った国定は、自分を慕う弟分の島谷らと敵討ちを考えていたのだが…真田組と大滝会の幹部たちは、阪東連合幹事長・土方の仲裁で手打ちに持ち込もうという算段。しかし…本当の目的は、暴走する国定を利用して、お互いの組の世代交代を行うことだった。国定はまんまと策略にのって大滝会の会長の命を奪ってしまうが、自分たちもヒットマンに狙われたことで、真相を見抜き…。

 

冒頭、内田裕也扮する組長が襲撃されるシーンから映画はスタート!ヘヴィメタなBGMでのっけからかなりのハイテンションで一気に映像世界に引きずりこむのは、DOAと似たスタイル。竹内力と遠藤憲一が舎弟という…最強のコンビで暴れまわるのだが…これに対抗するのが美木良介&山口祥行。やられたらやり返す、クライマックスでヒートアップする両者の対決は、とにかくぶっ飛びの大スケール。お互いに“掟破り”な飛び道具持参で相手を玉砕。DOA程ではないけど…笑撃の結末も用意され、映画的にキッチリ落とし前をつけてくれる。

 

力ちゃんが、道端で絡んできた敵対組織のチンピラを、バールでボコボコにして、死傷させるシーンの迫力がやっぱりハンパないな。「荒ぶる魂たち」の方で、監督自身がシャブ中極道を演じていた暴行シーンを彷彿とさせるよ。力ちゃんの舎弟を演じるエンケンさんも、この頃が一番脂がのっててかっこよかったなぁ。オイラの中ではまだ最近の映画だと思ってたんだけど…既に公開から18年経ってる現実。丹波哲郎御大をはじめ、裕也さん、力也さん、ジョー山中(確か、映画公開と同時期に亡くなったような)、りりィさん、志賀勝さん…故人がいっぱい。

 

かつて監督自身が語ってたんだけど…やってることは「荒ぶる魂たち」と一緒だそうだ。でも、3時間近い尺があった「荒ぶる魂たち」に対し、こちらの尺はその半分くらい、たった95分しかないんだけど、竹内力という役者で撮ると自然とこうなる、この尺でも充分に同じことが描けるのだそうだ。監督の説明通り…とにかくテンポがよく、本編中はジャンプカットなんかも多用されているので、一層スピード感も増している。そういえば、今月に入って、ちょうど「荒ぶる魂たち」がブルーレイ化されている、オイラはまだ購入してないんだけど、比較鑑賞するのも一考かと。

 

このタイミングで「荒ぶる魂たち」がブルーレイ化…この作品も日本ではずっと未DVD化だったので、一応正規品らしい海外盤のDVDをオイラは入手して、鑑賞したんだけど…それこそ海賊版のような、今だとYouTubeに違法アップされた盗撮映像のようなボケボケ画面でかなり残念だった。やっぱ日本の正規ブルーレイでちゃんと買いなおそうかな?どうせなら「荒ぶる魂たち」もWOWOWで放送してくれればいいのにな。他にも「許されざる者」とか「鬼哭 KIKOKU」とか「極道恐怖大劇場 牛頭」とか…この頃の三池映画は傑作揃い。定期的に旧作の特集放送して!

 

 

監督:三池崇史
出演:竹内力 美木良介 遠藤憲一 山口祥行 内田裕也 丹波哲郎 千葉真一 石橋蓮司 力也 ジョー山中

 

 

【JUNK FILM by TOEIで配信利用可】

実録・安藤昇侠道伝 烈火






 

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