ＺＯＯＭＢＩＥ ズーンビ ネクスト・レベル（２０１９年）

ＷＯＷＯＷの“真夏のホラー大特集”でエアチェックしておいた「」を鑑賞…昨日見た「ZOOMBIE ズーンビ」の続編？シリーズ第2弾となる。みんな大好きパチもん映画でお馴染みアサイラムの作品だけに…「ジュマンジ／ネクスト・レベル」を意識した邦題をつけるあたりも、日本でのDVDリリース元であるニューセレクト（アルバトロスフィルム）のセンスが光る（笑）ちなみに、原題だと普通に“ZOOMBIES2”です。えーと、今回は感想の最後の方で作品の根幹に関わるネタバレ記述を予定…読みたくない人は“回れ右”してね！

絶滅危惧種の動物などを保護している保護施設公園に、トロント率いる密猟グループが侵入！メンバーの1人ジェゼルが作った睡眠薬を動物に投与して、盗む予定でいたのだが…ミーアキャットやヤマアラシなど、なぜか投与された動物たちが狂暴化し、人間たちを襲い始める。どうやらジェゼルの薬が影響しているらしく、動物たちの狂暴化は次々と他の動物にも感染！その後、トロントたちはブルック、ランディら施設職員に発見され、拘束されるも…動物の狂暴化を信じてもらえず四苦八苦。ようやくブルックたちも動物たちの狂暴化を目の当たりにして…。

どうやら前作に登場したエデンという名の動物園、テーマパークとは別の…絶滅危惧種を保護するサファリパーク的な施設らしい。登場人物も一新されている。そんな施設に、武装した動物泥棒たちが侵入してきて、動物を盗み出そうとするところから物語は始まる。1作目の舞台となった同じ施設に、賊が侵入するというシュチエーションの続編だったら、「ポセイドンアドベンチャー」と「ポセイドンアドベンチャー2」の関係性などを引き合いに出そうかななんて考えたんだけど、まったく関連のない施設なのか？っていうことは物語も独立してるってことでいいのか？

まぁ、このあたりが最後で明かすネタバレにちょっと関りがあるんだけど…ひとまず横に置いておいてよかです（なんで急に博多弁？）。えーとですね、侵入した動物泥棒の中に、医学的な知識がある黒人のおねーさんがいまして、そのおねーさんが作り出した睡眠薬を投与して、動物を盗みやすくするために眠らせようという作戦だったらしいんだけど、なぜかその薬が効かず、狂暴化してしまった。そして、案の定だけど動物の狂暴化は他の動物たちにも感染していき、最初は敵対していた泥棒と施設職員も、一致団結して、困難を乗り越えなければならなくなる。

なんで狂暴化したのか不透明なところがあった1作目よりも、もう少しゾンビ化の原因に踏み込んだ話になっているのは、大きな進歩だろうか？ただし、ゾンビ映画を期待していると…本作も“下品なアニマルパニック”レベルなので、ゾンビ映画ならではの怖さはあまり感じない。それでも、狂暴化したヤマアラシが体から棘を噴出して人間を襲ってきたり、それこそ「エイリアン」のフェイスハガーの人間に顔面にへばりついたり、ビジュアル的な痛さは増してるか？サイの大群が襲いかかってくるのは確かに邦題のネタ元である「ジュマンジ」シリーズの影響だろう。

水の中から襲い来るカバは…サメ映画のそれである！確かにあんなようなシーンを「MEG ザ・モンスター」で見たぞ（爆）メインキャラの1人で、マッチョ系の警備員の男が、素手で狂暴化した動物たちを倒すシーンはけっこう圧巻であり、爆笑しまくった。前作も本作も一貫しているのが…本来は動物を保護する立場にある人間が、容赦なく動物を殺すという内容である。一見、ただの馬鹿映画のように見え、実は他のパニック映画によくある、動物を助けに行ってピンチに陥ったりする偽善的な展開、行動へのアンチテーゼなのでは？と深読みしたくなったぞ！

人間を犠牲にしないと効果がない、生まれない特効薬とかもご都合主義をうまく緩和。“続編”と謳いながら、前作と物語の関係性が見られなかった部分に少々、物足りなさを感じてたんだけど…実は、最後の最後にこれが前作の前日譚であったことが判明する演出もあったりする。なるほど、ここでゾンビ化の原因をきっちりと説明したことで、1作目の内容が色々と腑に落ちる。シリーズものにはありがちだし、前作から3年も経っての続編であるので、どうせ後付けで考えた設定なんかも多いんだろうけど、こういう辻褄合わせの巧さは、充分に評価したくなる。

監督：グレン・Ｒ・ミラー

出演：エリカ・スターデファント　ジョナサン・バックリー　ジャリッド・マッセ　テラ・ストロング　ジャマーカス・メイソン

【DVDソフトの購入】

人気blogランキング 参加中　-クリック-　ご協力ください！