借王 狙われた学園（２０００年）

ホームドラマチャンネルで毎週日曜日の夜に放送されている“借王シリーズ一挙放送”…いつもは本来のケーブルテレビ契約者であるウチの兄貴殿の予約録画とダブってしまうので、翌週月曜日の早朝に行われているリピート放送をケーブルテレビのSTB経由で録画してるんだけど、昨日は月イチのスカパー無料放送デーだったので、シリーズ8作目「」がBSの方でタダで視聴でき、そちらで録画。今日は前作「借王 THE MOVIE 2000」と、2本続けてシリーズを見れたので（その分、来週はお休み）、ホクホクなオイラです。

ひかり銀行大阪中央支店の安斉満は、大口顧客・青柳から預かった資金を使い込み、借金を抱えてしまった。少しずつ返済をしているものの…急に2億円の返済を迫られ大慌て。仕方なく、金を捻出する計画を立てる。今回は、名門私立・讃徳学園の買収を企む悪徳進学塾チェーンの総帥・桂木がターゲット。桂木は学園を買収した後に、そこに産廃処理施設を建造するという計画に加担。安斉はそれを阻止しようとする学園の女教師・佐織に近づこうとしていた…。いつものように刑事の水沼や、クラブオーナー、怜子の協力のもと計画は動き始める。

前作の「THE MOVIE 2000」あたりから、それまでのフィルム撮影から、ビデオ撮影になってるんじゃないかな？ただ「THE MOVIE 2000」の方は、色調とかの関係で、フィルムライクなところもあって、普通に見ちゃえたんだけど…この「狙われた学園」は、明らかに安っぽいビデオ映像なのが残念。たぶん、この辺から、過去に見てない作品かもしれない。「THE MOVIE 2000」も、見たことないかな？って思ったんだけど、哀川翔あにぃの双子作戦が記憶に残ってたので、たぶん前作までは見ているはず。今回はストーリーとか、まったく記憶にないので見てないはず。

冒頭、今までのおさらい映像（ここはしっかりフィルムの映像なので、余計に本編とのギャップを感じる）…そうい構成なのも、いかにもＶシネとして、レンタル店向けのビデオリリースを意識していたように感じる。絵沢萠子扮する大口顧客“青柳様”（金持ちの年増ババァ）に身体でご奉仕したにも関わらず、非情にも2億円の返済を迫られ、慌てる翔あにぃ…そんな殺生なって感じだけど、金の使い込みは事実であり、自業自得だから仕方がない。そんなわけで、今回は買収問題でゆれる私立学園、その裏で暗躍する悪党の白竜をカモにしようという作戦です。

白竜さんは大手進学塾チェーンのトップで、私立学園の買収を進めてるんだけど…実は悪徳政治家（いつものパターン）と結託、買い取った学園をすぐに潰して、そこに産廃施設を建てて、一儲けしようという魂胆だった。その情報を仕入れた翔あにぃは、さらなる情報を求めて、学園の女教師に近づこうとする。その女教師の前に、ヒーロー然として現れ、信用を得ようという魂胆。結果的に学園を護ることにはなるが、本来の目的は金なので…翔にぃの行動も褒められたもんじゃない。女教師とは、さすがにプラトニックな関係だが、相手はけっこう意識してたよな。

翔にぃが色仕掛けで女教師を利用しようとしているのを見て、プンスカ怒り出すのが志賀さん演じる刑事の水沼さん。なんと、学生時代の恩師に、女教師がそっくりだとかで…いつものスケベ感丸だしな態度と微妙に違う。ただ、愛人の早紀ちゃんとは普通に関係は続いてるんだけどな。また、夏樹陽子姐さん演じる怜子ママは…かなり早い段階から、翔にぃの計画に加担。白竜に安物のワインを、高級ワインと信じ込ませて高値で買わせるための下準備を着々と進めている。あと、なぜか翔にぃのことを探偵と勘違いした野村祐人が助手に志願し、助っ人参戦。

ビデオ撮りになった違和感は拭えなかったが、見たことがない作品だったので、ストーリーを大いに楽しんだ。女教師役の中村綾が悪党に拉致られ、ロープで縛られてる時の、胸の膨らみが、カメラアングルと相まってなんだか妙に艶めかしくて、エロかった（って、そんなところばかり見てるんじゃねぇ）。金を奪うことはとりあえず成功したものの、翔にぃが描いた絵図がバレてしまい、白竜さんと直接対峙する場面があるんだけど…あそこはやっぱりかっこよかった。このシリーズだから単純な“切った張った”ではなく、両者の目力でのぶつかり合いで迫力あり。

監督：和泉聖治

出演：哀川翔　夏樹陽子　志賀勝　白竜　中村綾　野村祐人　村野武範　絵沢萠子　近藤弐吉　有川博

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