デッド・リミット(1999年) | 勝手に映画紹介!?

デッド・リミット(1999年)

デッド・リミット

シネフィルWOWOWで放送していた「デッド・リミット」を、ケーブルテレビのSTB経由でエアチェックしておいたので鑑賞…米国大使館にテロリストが侵入し、人質を取って立て籠もるが、偶然居合わせた主人公が事態の解決に乗り出すと…いわゆるダイ・ハードフォーマットにプラスアルファのアレンジを加えた、いかにも90年代なアクション。テロリストとも戦っちゃうエンジニアの主人公に「ロボコップ」のピーター・ウェラーが扮してるのをはじめ、一緒に戦う元カノにダリル・ハンナ、後からやって来る特殊部隊の司令官にトム・ベレンジャーと豪華な顔ぶれ…。

ユーゴスラビアのロシア大使館にいたボスニア紛争の戦犯ヴォイノビッチ大佐を米国が拉致し、戦犯裁判にかけることになった。一方、米軍幹部の密命を帯びたエンジニアのスティーヴは、息子を連れてブカレストの米国大使館へと向かう。そこには元恋人のエリカが任務のパートナーとして待っており、一緒に作業することになった。その直後、武装したテロ集団が大使館を襲撃…大佐の釈放を求めて人質を取ってしまう!スティーヴは運よく、襲撃から逃れるが、人質の中にはエリカの姿も!スティーヴはエリカを救出し、本来の仕事を全うしようとするが…。

最初にも書いたけど、ダイ・ハードもどき映画の一種である。なので、これから見る人も、だいたいの人はストーリーを先読みできちゃうと思うんだけど、今回はちょっとネタバレ気味に色々とツッコミを入れて感想を書いてみようかなと考えてるので…リピート放送などで、近日中に鑑賞予定の方などがいましたら、これ以降の文章は読まないでくださいね。まず…物語のキーになる、戦犯の大佐が、ロシア大使館で音楽鑑賞している際に、刺客に薬を盛られまして、急に便意を催し、トイレに駆け込む事態に陥る。フー、間に合った…ブリブリっと豪快に排便する。

安心したのもつかの間…個室内には仕掛けが施してありまして、大佐が便座に座った状態で、個室ごと急にエレベーターのように下降しはじめて、秘密の地下室に直行。そこには厳つい軍人が待ち構えてまして、大佐は拉致られてしまう!ああ、ちょっと待って…まだ、大佐、紙で拭いてないんじゃない?絶対にそんな暇なかったよ(爆)ばっちいなぁ~と…バカバカしいツッコミなんぞを入れたくなるんだけど、その直後に…実は大佐を拉致ったのは米国で、戦犯裁判にかけられるためだった旨が明かされると…。ここまでがいわゆるプロローグだね。

そして場面は変わりワシントンへ…そこでピーター・ウェラー扮するエンジニアがセキュリティーに関する政府の仕事なんかをやってまして、次はブカレストの米国大使館に行かなきゃいけないと。父子家庭なのでブカレスト行きには息子も同行…大使館に到着すると、息子に“観光でもして来い”と追い払い、さっそく仕事に取り掛かるんだけど、なんと一緒にする相棒が、ダリル・ハンナ演じる元カノだった!思い出話に花を咲かせた2人は、そのままその場で“一発ヤリ始める”…ってそこ、大使館の警備室(旧警備室という設定)ですから、あんたら何してんねん。

コトが終わりまして…元カノが“ちょっと席をはずすわ”なんて言って部屋の外に出ていき、入れ替わりに元カノの部下みたいな男と一緒にセキュリティのチェックを始めるんだけど…そこにテロリストがやって来て、大使館はあっという間に制圧されてしまう。ああ、元カノもテロリストの人質になっちゃった。幸い主人公たちのいる警備室は隠し部屋みたいになっていて、襲撃から逃れることに成功…テロリスト側は熱感知システムで、他に隠れている人間がいないか探し出すが…ピーター・ウェラーたちは“濡れタオル”を頭にかぶり、これまたうまくやり過ごす。

そしてウェラーは真っ先に元カノの救出を提案…別に元カノだからという理由(もあるのかもしれないけど)ってわけじゃなくてですね、実は、大使館にやって来た一番の目的を遂行するために、元カノの存在は絶対でして、なんとしても助け出したいと。いったい、他の人質や、テロリスト退治以上にどんなに大事な仕事が任されていたのかといいますと…大使館の地下には核爆弾が隠してありまして、もともとそれを無効化する作業をすることになっていたと。もし、それがテロリストの手に渡り、悪用されたら大変な事態に陥る。だから元カノの救出が最優先だと。

あっけなく元カノの救出は成功…その後、ダイハードもどき映画ではお約束の、ダクトを使って移動して、核爆弾のある地下まで向かおうとするんだけど…なぜか外出しているはずの息子が、テロリストの人質にされていることが判明…米国がテロリストの要求をのまない時の生贄に選ばれてしまう(別にウェラーの息子だとバレてたわけではなく、偶然だったんだけど)。元カノ助けて、核爆弾の無効化が最優先だって言ってたウェラーは、急に息子を助けに行くと言い出す。っていうか、息子が人質だってわかる直前まで、元カノの尻ばかり見てたんだけど。

お前が色ボケだから、色々なトラブルが起きるんじゃないかと…少しはマジメに仕事をしろよと言いたくなる(笑)大使館内で…そんな展開が繰り広げられてる一方で、ようやく大使館前にはトム・ベレンジャー率いる特殊部隊が集結する。きっと「ダイ・ハード」でいうところのFBIのジョンソンコンビポジションであろう。いや、さすがトム・ベレンジャーだけあって見た目はかなり優秀な指揮官に見えるので…あのビッグ・ジョンソンとリトル・ジョンソンよりも活躍しそうじゃねーかなんて、期待も高まったのだが…思いのほかポンコツ指揮官で、ぜんぜん活躍しねぇ。

途中、取引材料であるあの戦犯の大佐(もはやウ●コのイメージしかない)が別件で殺されちゃったりして、急遽…替え玉作戦を考え付いたり、それがあっけなくテロリストにバレたり、結果的に交渉や突入作戦もことごとく失敗に終わる。っていうか…テロの鎮圧に駆り出されたけど、大使館の地下に核爆弾があるなんていう重要な情報も教えてもらってないトム・ベレンジャー…はぶられてる感ありあり。そんなこんなで、大使館内では息子の救出にも成功したピーター・ウェラーが、いよいよ元カノと核爆弾の解除ミッションを始めようとしていた。

「エントラップメント」や「キャッツアイ」のように赤外線が張り巡らされたトラップをうまく掻い潜る元カノ…それどころか、敵の設置した爆弾なんかも、しり込みするウェラーをよそに、大胆なヤマ勘で解除に成功する(何色のコードを選ぶ的なヤツ)。えーとですね、見ている側も勘がいい人だと、このあたりの元カノの行動が駄目押しになってるんじゃないかと思うんだけど…実はこの元カノはテロリストと通じてる裏切り者で、しかも戦犯“ウ●コ”大佐の釈放なんかどうでもよくて…目的は金だったみたいな、やっぱり落としどころは「ダイ・ハード」だったかな展開。

余談だが、主人公の名前がスティーヴで、再会したばかりの元カノに裏切られる話って…日本で放送が始まったばかりの「HAWAII FIVE-0 シーズン9」の第1話と一緒じゃんみたいな(笑)実は、この“FIVE-0”と一緒じゃんという感想を書きたくて…長々と(これでも端折った方なんだけど)ネタバレありで物語のあらすじを説明してきたわけで…。あとは、人質は助かるのか?核爆弾はどうなるのか?って感じですね。とんでもねー女だった元カノの扱いなんかは、ダリル・ハンナ姐さんだから、あれでいーじゃねーかと寛大な気持ちで受け止めようぜ!

あとですね…直接の共演シーンはなかったんですけど、ワシントンにいる軍のお偉いさんの役で、ブライオン・ジェームズも出てたりしまして、ビッチなヒロインだったダリル・ハンナと「ブレードランナー」繋がりじゃんという、“ブレラン好き”のマニア心をくすぐるキャスティングも嬉しかったりする。映画通ぶってる人からは、B級、ポンコツ映画扱いされてるみたいですが…ツッコミも多いけど、オイラは基本的には好きなタイプのドンパチでした。何気にキアヌの「ハートブルー」(リメイクの「X-ミッション」も)のプロデューサー陣が製作に携わっていたりするのねん。


監督:グスタヴォ・グラフ・マリーノ
出演:トム・ベレンジャー ピーター・ウェラー ダリル・ハンナ ブライオン・ジェームズ ジェレミー・レリオット


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これも好きな映画なので布教活動!YouTubeの予告動画を貼っておきます!









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