聖なる復讐者たち（２０１４年）
劇場未公開の新作をソフトリリース前にオンエアするＷＯＷＯＷのジャパンプレミアでエアチェックした「聖なる復讐者たち（原題：The Reckoning）」を鑑賞…同僚殺しを追いかける刑事の話で、現場に残されたSDカードの映像から、捜索願が出ていた失踪中の少女の関与が浮上する、って感じのオーストラリア映画。出番は少ないが殺される刑事を演じていた役者の名前がルーク・ヘムズワース…もしかしてと思ったらクリスとリアムの実のお兄ちゃん。ちなみに主人公のジョナサン・ラパリアは「FBI失踪者を追え」のアンソニー・ラパリアの弟だそうだ。
刑事のジェイソンが何者かに襲われ、車の中で死体になって発見された。同僚のロビーが捜査の指揮を担当することに…車の中にはSDカードが残されており、そこには“姉がひき逃げで死んだ”と訴えかけるレイチェルと名乗る少女とその恋人が写っていた。調べると、レイチェルには失踪届が出されており、ロビーはコンビを組む女性刑事のジェーンと共にレイチェルの自宅へと向かう。母親から、レイチェルと一緒に行動しているのがAJという少年だと聞き出すが、それ以上の成果はなかった。警察はSDカードの映像から手掛かりを探し、2日の行方を追うが…。
“ひき逃げ事故で死んだ姉”の無念をカメラに向かって訴えかける少女…その映像を収めたSDカードが刑事殺しの現場に残されていた。捜査を担当する主人公の刑事は…死んだ刑事の親友で、かなり動揺している。どうやらプライベートでは嫁さんとうまくいっていないようで、仕事中にもコソコソと隠れて酒をあおる“アル中”でもある。金髪美女の女刑事とコンビを組んで事件の捜査にあたるんだけど…どうやら嫁さんとの不仲は、この女刑事が原因らしい…っていうのが、明確に語られるわけじゃないんだけど…会話や態度、雰囲気で悟れるって感じかな。
とりあえず、映像の少女、そして撮影係を担当している恋人らしき少年…この2人が刑事殺しに関与しているに違いないと、映像を手掛かりに、行方を探し始めるんだけど…なかなか見つからない。その過程であらたな事件も起き、ふたたび同じようなSDカードも見つかる。刑事たちが捜査する様子と、少女たちが何かの目的を持ってビデオを撮影する様子が交互に描かれるんだけど、当初、“姉がひき逃げされた”と訴えていた少女は、姉が事故に遭う前にクスリでハイになっていた点に注目…ドラックを憎み、どうやらそれを売った売人を逆恨みしているらしい。
でもって…じゃあ、なんで刑事まで殺してしまったのか？っていうお話になっていきます。姉の死に関与したと思っている“悪人”たちを次々と罰していく少女と恋人…いったい誰が最終ターゲットで、どこまでやれば気が済むのか？犯行が明るみになる度に、あらたなSDカードが発見され、犯行の様子や動機が徐々に解明されていくが…。ＷＯＷＯＷの解説なんかには“予想できない意外な真相”と、どんでん返しを期待させる表現もありましたが、実際は伏線もあからさまで、そこまで驚くほどではなかった。どうなるのかという緊張感は最後まで持続してたかな？
監督：ジョン・Ｖ・ソト
出演：ジョナサン・ラパリア ルーク・ヘムズワース ハンナ・マンガン・ローレンス ヴィヴァ・ビアンカ
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