盗聴作戦(1971年) | 勝手に映画紹介!?

盗聴作戦(1971年)

盗聴作戦

月曜日からWOWOWで…初代ジェームズ・ボンドでお馴染みショーン・コネリーの特集放送が始まってるんだけど、あえて“007”シリーズなどのメジャータイトルをはずしているあたりのラインナップがコネリーの魅力同様に“渋く”てなかなか。オイラも小学生の高学年くらいで“007”にハマって以降、中学、高校の時には…当時のコネリー出演の新作映画のパンフレットを参考にしながら、レンタルビデオやNHKのBS放送などで片っ端からコネリーの過去作品を見たものだ。今回のラインナップも全て一通り鑑賞経験はあるんだけど、内容を忘れているものもあるな。

そんなわけで…特集の初日に放送された「盗聴作戦」をエアチェックしておいたので鑑賞…タイトルの印象からコップラの「カンバセーション…盗聴…」みたいな内容をイメージしてしまうけど、どちらかというと地味になった「オーシャンズ11」みたいな話。WOWOWの解説にも“痛快犯罪サスペンス”なんて言葉で作品のジャンルを説明している。ただし、監督が社会派で腕を鳴らしたシドニー・ルメットなので…実際には“そこまで痛快”ってわけではなく、主人公やその仲間がたどる末路には“犯罪者なんだから”当然といった非情さと、あっけなさがありリアルだ。

金庫破りのデュークは10年の刑期を終え、久しぶりに娑婆に戻ってきた。直ぐに元恋人のイングリッドに会いに行き…アバンチュールを楽しむのだが、彼女の住んでる豪華なマンションに目を奪われる。実はイングリッドは、富豪の愛人として囲われていたのだが…その富豪は、密かにイングリッドの私生活を盗聴していた。翌日、マンションを舞台にした壮大な犯罪を思いついたデュークは組織の大物パットに会いに行き資金援助を打診するのだが、なんとパットはFBIの監視下にあった。そうとは知らないデュークは仲間を集めるなど計画を進めていく…。

コネリーはムショ帰りの金庫破り。後年のカツラ姿もカッコイイが、この頃の中途半端にハゲはじめてるのもダンディ。冒頭から“下ネタ”だし…まだまだセックスアピールも健在な頃で、その後、皮肉めいたセリフをはきながら、美女といい関係になったりするところに…ボンドっぽさを感じる。ちなみに…“キッド”という愛称の若い仕事仲間がいるんだけど、これがクリストファー・ウォーケン。後にロジャー・ムーア時代の“007”で悪役を演じるウォーケンが、初代ボンドと共演しているというところで…オイラのようなボンドフリークだったらはテンションがあがるだろう。

元カノに会いに行ったら、金持ちの愛人になってて、ものすごいリッチな暮らしぶりをしていたから、他の住人もきっと“金持ち”に違いない…そうだ、このマンションをまるごと強盗しちゃえって、かなりダイナミックな犯罪計画を立てるんだけど…元カノの浮気を疑っていた金持ちのおっさんに盗聴されたり、計画を実行するための資金を用立ててくれと頼みに行ったマフィアの大物がFBIも監視されてたり…プロとしてはけっこう“抜けてる”犯罪者だったというお話。もっとも、まだまだ盗聴方法もアナクロだし、現代と違って見抜けにくい時代でもあったのだろう。

ついでに犯罪を実行する際には…“子供にも容赦するな”というお話でもある。いや、別に犯罪の成功を促そうって意味ではなく、用は“油断大敵”…何事にも“気を配りなさい”ってことです、ハイ。壮大な計画だったわりに、実行はかなりアバウトでして…これじゃ失敗するのも仕方がない。最後は特にどんでん返しがあるわけでもなく…悪党たちが自滅していく姿を淡々と見せられる。70年代の旧作映画だが…画質は意外と綺麗。今現在、日本ではブルーレイ化されてないのでハイビジョン画質でコレクションできるのは嬉しい…DRモードで録画してよかった。


監督:シドニー・ルメット
出演:ショーン・コネリー ダイアン・キャノン ラルフ・ミーカー マーティン・バルサム クリストファー・ウォーケン


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