リーサル・ミッション(2015年) | 勝手に映画紹介!?

リーサル・ミッション(2015年)

W.M.D.

Rakuten TVの“無料シネマシアター”、先着50名のオンライン試写会にて「リーサル・ミッション(原題:W.M.D.)」を鑑賞…イラクの基地に慰問に訪れた米合衆国大統領が、特殊部隊員たちに拉致されてしまい、武器と毒薬、そして拷問で脅されながら、“自分の過ち”を認めるように強要されるという内容。日本の各配信サイトでは製作年が2015年と表記されていたが、映画データベースサイトのIMDbでは2013年という情報も。現在はネット配信とレンタルDVDでのみリリース…ジャケ画像の拝借とタイトルのリンク先はAmazonで見つけた海外盤DVDです。

感謝祭の日…イラクの米軍基地に、米合衆国大統領が兵士のための慰問に訪れる。兵士やマスコミの前でスピーチを終えた大統領は、自らナイフとフォークを持ち、用意されたターキーを切り分けようとするのだが…その時、突然、特殊部隊員のギャリソン大尉がターキーの中に隠していた銃を取り出し大統領に突きつける。部下のダウニー軍曹とリッグスもギャリソン大尉の行動に同調…そのまま大統領を厨房へと連れ込み監禁してしまう!大統領を助け出そうとシークレットサービスが交渉を開始。ギャリソン大尉はリポーターとカメラマンを要求してきた!

映画の基本スタイルは…「レザボア・ドッグス」のような密室劇で、そこにミリタリー、ポリティカルな内容をぶち込みましたな印象。本筋の前後に、外の風景なども出てくるが…ほとんどは立て籠もった厨房の中で展開され、兵士と人質が言い合いをしているようなシーンばかりである。戦闘シーンなんかも、一部を除いて、そのほとんどが音響とカメラワークで誤魔化し、実際に見せないような演出が目立つ。謀反を起こした特殊部隊員は3人…そこそこ冷静だけどやたら尊大なリーダー格の大尉、そして手も早い・口も悪いキレキャラの軍曹とナヨってる下っ端。

もう1人、立て籠もった厨房に居合わせてしまった女性兵士も…上官(大尉)の命令だと脅されて、渋々と犯行に加担していく羽目に。あとは人質の大統領と、途中から交渉の道具として送り込まれたテレビクルーが話を転がしていく感じだが、案の定、クルーの1人はカメラマンに化けたシークレットサービスで、あっけなく軍曹たちに見破られてぶっ殺されてしまう。巻き込まれただけだと最初はおびえていたオッパイのでかい美人レポーターは…次第に、本来の上昇志向を取り戻していき、なんとかスクープをモノにしようという欲も出てくるんだけど…。

イラク戦争に派遣されていた兵士(と呼ばれると余計に怒り、わざわざ特殊部隊だといい直す)が…壮絶な現状を目の当たりにしてしまってブチキレ、これはすべて国や大統領の責任だと、大統領を拉致って、過ちを認めさせようと…自分たちが戦場で実際に行ってきた“拷問技術”で大統領を追い詰めるが…なかなかすんなりと白状はしない。この大統領は、明らかに“ブッシュ”をモデルにしてるわけだが“登場人物はすべて架空のものです、大統領は実在する架空の人物を基にしています”という意味深かつ、とっても皮肉なテロップが最後に表示された。

銃や薬で脅され、拷問まで受けた権力者が自分の悪事を認めて、無様な姿をさらけ出すという…“爽快なシーン”が拝めるのかなと思いきや、なかなか“過ち”を認めない往生際の悪さ。結局、国や政治家が“やっぱり腹黒だった”と痛感させられるようなオチになっているのだが…視聴者・観客にとっては、それこそ“過ち”を認めた結果に写るということですよね。派手なドンパチが楽しめるミリタリーアクションではまったくなく、期待していたような内容ではなかったので万人受けはしなそうだが、シニカルでブラックな社会派ドラマが好き人なら楽しめるかも?


監督:リチャード・ハルパーン
出演:トム・キーシェ ジョン・ポージー ウィータス・クレン レイア・バーチ ジョン・ブリックナー


【Amazonで見つけた海外盤DVD】
DVD W.M.D.




まだ間に合うかも? Rakuten TV 試写会はこちら  https://tv.rakuten.co.jp/content/224033/




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