マッド・ドライヴ(2015年) | 勝手に映画紹介!?

マッド・ドライヴ(2015年)

Kill Your Friends

自宅鑑賞はこのところ“ガメラ”ばかりだったので…久しぶりに洋画をチョイス!先週、WOWOWのジャパンプレミアにてエアチェックした「マッド・ドライヴ(原題:Kill Your Friends)」を鑑賞。「マッドマックス 怒りのデスロード」でニュークス(白塗りの運転手)を演じたニコラス・ホルト主演…だからなのか「マッドマックス」を意識、連想させる「マッド・ドライブ」なんて邦題であるのだが、アクションものではありません。やたらとテンションが高く、終始ハイで、どこかキチ●イじみた映画であるという共通点はあったけどね。90年代の音楽業界を舞台にしたサスペンスです。

1997年、ロンドン。レコード会社“ユニグラム”のA&R部門マネジャー、スティーブン・ステルフォックスは、ビジネスとして成功する音楽を求めていた。せっかくカンヌまで出向き、大金をかけて現地で人気のミュージシャンと契約したが、過激な歌詞ゆえに多くのラジオ局で不評となり、曲が全く売れず、資金が回収できないという事態に。切羽詰まったスティーヴンは、出世を争っていた先輩社員をはずみで絞め殺してしまう。平静を装い仕事をこなすも、刑事が捜査にやってきた!さらに各社が狙う大物新人バンドの契約をなんとしてもモノにしなくてはならず…。

きっと音楽好きの人が見ればより楽しめるのだろう…実在のアーティストや音楽レーベルの名前がポンポンと飛び交い、いかにも業界内幕ものといった体で物語は始まり、進んでいく。劇場で大ヒットした「デッドプール」でも使われていた演出手法の一つ、主人公がカメラ目線で観客、視聴者に語り掛ける、いわゆる“第四の壁”なんていうのも頻繁に登場する。ただ、まぁ、音楽にそんなに詳しくないオイラなんかは、とりあえず騒がしくて、忙しい映画だなぁというのが第一印象だったりするのだが…途中で気づくのだ、ああっこれは音楽版「ザ・プレイヤー」なんだと。

それと同時に、「トレイン・スポッティング」的な酩酊感も味わえるドラッグ映画でもあったという。そういえば“トレスポ”と同じイギリスの映画だったね。そのあたりが理解できてくると…段々と面白味が増していく。クスリのせいで人殺しまでしてしまった主人公が、精神的に追い詰められ、どん底に叩きつけられる…偶然や策略、そして人脈を見事に駆使して、一発逆転の返り咲きを狙う姿はなかなかスリリングであり、皮肉とパンチが効いた結末もかなりブラックで愉快であった。そして「ザ・プレイヤー」よりも殺人に関する描写はエログロが強めでしたね。

今から20年くらい前の音楽業界の話…この作品はイギリスが舞台であったが、そういえば小室哲哉なんかも世界を股に掛けブイブイ言わせいたころと同じだよね?酒とドラッグとセックスに明け暮れ乱痴気騒ぎを繰り返す業界人の姿を見て、きっと小室哲哉もあんなような経験をしたんだろうなぁっていう想像に駆られる。でも、日本人は小室哲哉の行きつく果てを見ちゃってますからね(笑)一時代を築いた人が、まさか詐欺で逮捕されるとは思わなかったもん(最近は復活の兆しもあるけど)。なんか、この映画を見てて、そういことまで思い出してしまった。

いつものように、日本ではまだ正式なソフトリリース日のアナウンスはなく、Amazonでも検索できませんでした。冒頭のジャケ画像拝借とタイトルのリンクは日本のAmazonにあったimport盤のもの…リージョンはAみたいですけど、おそらく日本語の収録はありません。業界用語が飛び交うような作品ですので、よっぽど英語に自信がある人以外は、日本でのリリースを待った方がいいと思いますよ。劇中使用の音楽などはなかなか個性的で、魅力的なものが多かったので…ブルーレイの高音質で聴いたら迫力も増すと思いますけどね…。


監督:オーウェン・ハリス
出演:ニコラス・ホルト ジェームズ・コーデン ジョージア・キング クレイグ・ロバーツ


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