機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅲ 暁の蜂起(2016年) | 勝手に映画紹介!?

機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅲ 暁の蜂起(2016年)

機動戦士ガンダム THE ORIGIN III

Amazonに予約しておいた、明日6月10日発売(限定版などの一部商品は先行リリース済み)の新作Blu-ray「機動戦士ガンダム THE ORIGIN III」が1日早く届く…これもプライム会員の恩恵、お急ぎ便で予約しておいたおかげだ。安彦良和先生によるガンダムリブートコミック「THE ORIGIN」のシャア・セイラ編を映像化した本シリーズも3作目。いよいよ、シャアがジオンの士官学校に入校し、良からぬ企みを始めるらしい。オイラは前作までの分の原作コミックしか読んでおらず…本当にここから先は未知の領域。本当にBlu-rayの発売が待ち遠しかったよ。

テキサスコロニーで自分の身に危険が迫っている事に気づいたエドワウ・マスは、ジオン自治共和国国防軍士官学校に入学するシャア・アズナブルと入れ替わることを咄嗟に思いつく。その後、本物のシャアが乗ったシャトルが爆発事故を起こし、エドワウはシャアに成りすまして、そのまま士官学校へ。同期の中にはザビ家の御曹司ガルマ・ザビの姿も!ガルマは自分よりも成績が優秀なシャアに嫉妬心を抱くのだが…ある出来事をきっかけに親交を深めるように。やがてシャアの先導でガルマたち学生は地球連邦軍治安部隊に対し武装蜂起することに!

シャアとエドワウが入れ替わり、その後、事故が起きるというシーンから幕開け…自分の命が助かるなら、他人の命など虫けらのように扱うエドワウ=偽シャア=キャスバル。文章で人に伝えようとするとなんだかややこしくなってしまうので、今後はシャアに統一しますね。この文章でオイラがシャアと語ったらキャスバルだと思ってください。えっと…とにかく、その時のシャアの眼が怖いったらありゃしない。その後も何か企んでる時は、いつもその顔をするんだけど、時代劇で“お主も悪よの~越後屋”って言ってる時の悪代官と同じような顔をしていた(笑)

そんで士官学校へ入ったシャアは成績優秀なんだけど、今まで周りからチヤホヤされて育ったガルマ様がそれを見て嫉妬にかられる。アイツは目障りといわんばかりに…取り巻き連中と一緒にシャアを脅しにくるんだけど(どう見ても昭和のヤンキー漫画のような展開)、その取り巻きの中の1人なんて、シャアの“目力”だけで瞬殺されてしまう!喧嘩も通常の3倍の速さで勝利を収めるシャア…後に赤い彗星と呼ばれるのも納得だ(笑)それでもまだシャアに対抗心を燃やし続けるガルマ様は、訓練中にシャアを出し抜こうとしてあえなく失敗、しかも滑落。

すかずシャアがガルマ様のもとへやって来て…優しく手を差し伸べる。もちろん、シャア本人はいろいろとそろばん勘定をはじいた結果なのだが、純なガルマ様はシャアに胸キュンしてしまう。って、なんだこれ…BLじゃねーか(笑)きっとね…ファーストをリアルタイムで見ていた女性ファンなんかも、シャアとガルマの関係にそういう想像を掻き立てたこともあるんだろうけど、今回はあからさますぎね~か、安彦センセイ!「THE ORIGIN」はファースト厨のむさ苦しいおっさんだけではなく、ちゃんと女子ウケ要素も入れてるよという作り手のメッセージか?

今回もモビルワーカーは登場するものの、ちゃんとしたモビルスーツの活躍はごくわずか。モビルスーツが見たいというガノタ諸君には物足りないかもしれないが…もはやギャグにしか見えないシャアの士官学校時代の腹黒青春物語はなかなか興味深い。ガルマをいいように手懐け、これで数年後(ファーストガンダムの時代)には見殺しにしちゃうんだもんなぁ…。あと、シャアの正体に感づいたルームメイトとかも…あきらかに“フラグ”。ああ、これは絶対にシャトル事故で犠牲になった本物シャアと同じ運命をたどりそうだなって想像がつくもん。

モビルスーツは出てこなかったが…シャアがガルマをだまくらかしておっ始めた武装蜂起は、ファースとに出てきた数々の白兵戦を彷彿とさせられるし意外と見応えがある。そういえば、士官学校のカリキュラムの中で、シャアがフェンシングの腕前を披露しており(ついでにバスケもうまい!)…このあたりもファンならニンマリだろう。クライマックスのナレーションで、この蜂起が一年戦争の原因だと語られており、それを聞いた瞬間に…全部の元凶はお前だったのかシャアでした。「THE ORIGIN」のおかげで、シャアの“とんでもないヤツ”感が余計に際立ったな。

そういえばドズルと嫁さんの馴れ初めなんかもさりげなく描かれてましたね…つーか、それにもシャアが一枚かんでるという。2人の出会いはシャアが企んだハニートラップだった!ファーストガンダムでは淑女然としていたゼナさんが、あんなに行動的だったとは。確かに、ファーストガンダムでもドズルの生き様をちゃんと受け止める芯の強さ、懐のでかさみたいなのはうかがえたけどな。まぁ、お転婆ミネバの母親でもあるからね…ああいうガッツのある女性だったというのもうなずけるかな?ほんと、安彦先生もよく後付けで色々と考えたなぁと、感心させられる。

原作未読部分だったこともあり、個人的には凄く面白く鑑賞できたんだけど…一点、難を挙げるとすれば、エンディングロールとその後の映像に関して。いや、エンディング後の内容もすごく良かったんですけど、そこに出てくる重要キャラクターの名前が、先にエンディングロールに出てきてしまったことで、“あれ、本編に出てこなかったよね?”という疑問が生じる。ってことは…エンディング後に、そのキャラが登場する映像があるのだろうと予測できてしまい…サプライズかんが薄れてしまったなぁと。そこがうまく処理できてれば完璧だったのに、残念!


総監督:安彦良和 監督:今西隆志
出演:池田秀一 柿原徹也 前野智昭 浦山迅 銀河万丈 三宅健太 茅野愛衣 潘めぐみ 大塚明夫


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