刑事物語4 くろしおの詩(1985年) | 勝手に映画紹介!?

刑事物語4 くろしおの詩(1985年)

刑事物語4 くろしおの詩

先週、WOWOWの一挙放送で録画した「刑事物語」シリーズを消化中…残すは今回鑑賞作品を含めて2作品。というわけで、第4作目の「刑事物語4 くろしおの詩」を鑑賞…沼津→弘前→五島列島と渡り歩く主人公刑事の次の任地は高知でした。実際には一介の刑事が多数の県を渡り歩くなんてことはないはずだけど、調べてみるとまったくないわけではないらしい(Yahoo知恵袋に元警官が昔はあったって書きこんでた)。でも、まぁ…こんなに頻繁な移動はないだろうね(笑)ここまで問題を起こしまくったら懲戒免職、よくて公務員お得意の依願退職だろ(笑)

転任が続く刑事の片山元…現在は高知中央署に在籍。ある日、逮捕した犯人を列車で護送していたのだが、車内で急病の妊婦と遭遇。妊婦の世話をしてる最中に、犯人に逃走されるという失態をしでかす。幸い、犯人は捕まったものの…片山は署長の植田からクビを宣告されてしまう。そんな植田からの紹介で、職業安定所に出向いた片山は、そこでキャバレー従業員の仕事を勧められ、面接を受けることに。面接に合格した片山は雑用係として採用されるのだが…実はこれは署長が片山を極秘に潜入捜査に就かせるために仕組んだものだった!

前作では張り込み対象者が営む民宿でひょんなことからバイトする羽目になるなんていう展開だったが…今度は署長に騙され、ヤクザに潜入捜査するって話だった。今でも警察ミステリーでは人気の“潜入捜査もの”だったりするんだけど…だんだんストーリーが雑になってきたのは確かだよね。どうせなら、片山が納得して、潜入捜査をはじめるっていうような展開の方が、まだリアリティが感じられるのに。ミステリーとしての味わいも充分にあった初期2作と比較すると、明らかにコメディ路線にシフト。そういえば露出も控え目でお色気要素もソフトになったきた。

コメディ路線を狙っているというのはキャスティングなんかからも窺えることで…前作でも署長がハナ肇だったが、この4作目では“クレージー繋がり”で植木等になった…さすが東宝。この植木等が女装までして潜入捜査中の武田鉄矢と接触をはかるとか(それも、複数回、しつこいぐらいに女装ネタを繰り返す)けっこうやりすぎだよね。キャバレーに主人公を潜入させるためのお膳立てとして、警察署長と職安の所長(名前が吉田茂って…)が結託するんだけど…職安の所長の方がなんと三波春夫!確かにコメディとしては最高に笑えるし、豪華なんだけどね。

「刑事物語」シリーズとしての質は急激に落ちた印象もあるんだけどさ…まぁ、コメディと割り切っちゃえば、それはそれで楽しめる要素もあったりする。オイラが一番ひっかかったのが、大友柳太朗(映画公開時には既に故人だった)扮する潜入先のヤクザの親分さんが見ているTV。何故かOVAの「幻夢戦記レダ」で笑う(ちゃんと富山敬さんの声とか入ってるし…これまた懐かしかった)。同じ東宝の製作で、製作年もだいたい一緒という共通点があるんだけどね。つーことはなんだ、あの親分は、わざわざアニメをビデオで見ていたってことなのか?(笑)

あと…恒例となっているハンガーヌンチャクの他に、ゴルフクラブやスモークボールを使ったアクションシーンが登場。そういえば、後に武田鉄矢は「プロゴルファー織部金次郎」なんてシリーズも映画でスタートさせたのを思い出す。WOWOWさん…今度は「織部金次郎」の一挙放送をお願いします(笑)あと、一番印象に残ったのは武田鉄矢のアクションやセリフではなく…まだ髪の毛がフサフサ生えていた田山涼成だ。別にあれはズラじゃないよね?そうか田山涼成も昔からハゲていたわけじゃないんだ…そりゃ~、今から30年前の作品だもんなぁ~。


監督:渡辺祐介
出演:武田鉄矢 相原友子 石橋蓮司 三浦浩一 神保美喜 原知佐子 三波春夫 植木等 大友柳太朗


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