ＪＯＫＥＲ 厄病神（１９９８年）
楽天のDVD-outletで300円で購入したリユース（レンタル落ち中古）ＤＶＤ「JOKER 厄病神
」を鑑賞…公開時にリアルタイムで劇場鑑賞しており、その後、中古のＶＨＳを入手して何度か繰り返し見ているのだが…300円ソフトを物色中にたまたま見つけて、この値段ならＤＶＤに買い直してもいいなぁとポチリ。非スクイーズ収録なので、プレーヤーのズーム機能を使っての再生。古い作品、ソフトなので画質面で物足りなさもあるが、まぁ、ＶＨＳよりは全然綺麗でした。Ａｍａｚｏｎでもセルソフトの新品が1058円で売られており、もともと値段が安いソフトなのかも？敵対組織のヒットマンを倒した金町恒産の村越が、７年の刑期を終えて出所することに。弟分だった新良たちが刑務所の前で出迎えていたのだが、村越本人はヤクザ稼業から足を洗いたいと、裏口からこっそり出て行ってしまったらしい。その後、新良の子分のヒロシが、落としてしまった携帯電話をたまたま村越が拾い、それを金町恒産に届けたことで、久しぶりに組の連中と顔を合わせる村越。新良はヒロシに村越の面倒を見るように命じる。感慨深げに池袋の街を歩く村越に付き合うヒロシ…その過程で、7年前、村越の身に何があったのかを知る。
確か、今はなくなってしまったんだけれども新宿東映（現在は新宿バルト9っていう大層立派なシネコンに生まれ変わりました）で見たんだよなぁ…劇中では、主人公の１人であるショーケンが、池袋・文芸坐の閉館を嘆き、時代の流れを感じるなんていう印象的なシーンがあり…その寂れた文芸坐の跡地でクライマックスのアクションが展開されると、なかなか映画マニア好みの演出があったんですけれども、逆に、今では文芸坐が復活して、特集上映やら、二本立て興行やらが続いているというのが、なんとも奇妙。世の中というのは何が起きるかわからない。
作品の内容はいわゆるヤクザ映画です…出所してきた伝説のヤクザ、ショーケンと、難病を抱えるチンピラ（今考えると安っぽいケータイ小説みたいな設定だったな）の渡部篤郎が、やっぱりヤクザ社会の時代の流れ、転換期というものに翻弄されて、命をかけるみたいな内容。久しぶりにシャバに戻ってきたショーケンの世話を成り行きでみることになった篤郎は、ショーケンの弟分であり、篤郎の上役でもある萩原流行が企んでいる陰謀に巻き込まれてしまう。どちらかというと篤郎の方がメインで、ショーケンの出番は意外と少なかったりもする。
ただ…最後に美味しいところをもっていくのは、やっぱりショーケンであり、いいタイミングで出てくるのよ。あの太太しい面構えで、拳銃を構える姿がかっこいいのなんの、慣れた手つきでカチリと銃をスライドさせたりするのが様になるんですよねぇ～。その他、脇役も意外と豪華でして、指詰めシーンが迫力満点、相変わらずホンモノの人にしか見えない菅田俊とか、やたらとホモ演技が板についてる宇梶剛士（実は萩原流行とホモカップルだったという設定がまた絶妙な笑いを誘いまして）なんて、何度見ても面白くて最高ですよ。
さらに、今ではかなりビックになってしまった北村一輝なんかも出てまして、篤郎の年少のセンパイで、親友同士なんだけれども…敵対するヤクザ組織に属しているなんていう複雑なキャラクターを熱演しております。たぶん、この映画だったと思うんだけれども…アンパン（シンナー）中毒というキャラ設定を再現するために、本当に歯を抜いたという…お前は三國連太郎か！みたいな逸話が残ってるんですよね。劇中で篤郎に「歯を入れろよ！」なんて言われてるし…歯抜け状態でニタリと笑ったりする姿は、これまたホンモノのヤバイ人にしか見えない（笑）
もう１人、篤郎の恋人役で出てくる片岡礼子がなかなか素敵…白衣の天使、ナースなんですよ。難病もちの篤郎を気遣ったりして…健気な女でして、とってもチャーミング。口喧嘩の最中に、無理やりヤっちまうぞと発する篤郎に対し、「いいよ」と挑発的に投げ返す視線なんかがこれまたセクシーでしてたまりません。昔は、こんな彼女が欲しいなぁなんて切に願ったこともありました。でもね…ヤクザ、チンピラなんかを彼氏にしちゃったのが間違え…組とトラブルを起こしてしまった篤郎のせいで、菅田俊にシャブを打たれてご臨終…むっ、むごすぎ。
監督：小松隆志
出演：渡部篤郎 萩原健一 北村一輝 片岡礼子 萩原流行 菅田俊 宇梶剛士 本田博太郎
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