警視庁機動捜査隊216IV 孤独の叫び(2014年) | 勝手に映画紹介!?

警視庁機動捜査隊216IV 孤独の叫び(2014年)

警視庁機動捜査隊216IV 孤独の叫び

今週のはじめに、TBSの月曜ゴールデン枠で放送された「警視庁機動捜査隊216IV 孤独の叫び」をエアチェックしていたのだが、ようやく見る余裕が…年1回のペースでコンスタンスに製作されている2時間ドラマのシリーズもの。早いものでシリーズが始まってもう4年目、4作目になる。2時間ドラマにしては、警察描写が意外とリアルで、過去作品もすべてリアルタイムで見てきていて、このブログでも追いかけている。主役の女刑事に沢口靖子、パートナーに赤井英和…ほかお馴染みのレギュラーキャスト。ゲストは渡辺大、三倉茉奈、小沢真珠、斉藤暁など。

事件が発生すれば真っ先に現場に赴き、初動捜査を担当する機動捜査隊。警視庁第二機動捜査隊の沢村舞子警部補は部下の金子巡査部長とパトロールを行っていたところ、城西銀行渋谷西支店で男が人質をとっているという連絡が入り、現場に急行!沢村たちの活躍で事件は速やかに解決するも、警備員の大林が負傷し、人質だった妊婦も病院に運ばれる。犯人の男は振り込め詐欺の“出し子”だった。事件を所轄に引き継いだ沢村は、次に室内確認の現場に立ち会うことになったが、そのマンションは事件のあった銀行の支店長の自宅だった!

事件現場の初動捜査が任務の“機捜(キソウ)”…密行と呼ばれるパトロール任務中に、報せが入れば真っ先に現場へ向かって捜査を行い、所轄などの担当の刑事が到着すれば、たとえ自分の仕事が中途半端であっても、後を引き継いで本来のパトロール任務に戻っていく。現場では、担当者に邪魔者扱いされてしまうこともしばし…というのが、このシリーズのお約束となった決まり事の一つ。他のドラマに出てくる、ホンテン(警視庁)とシテン(所轄)の確執みたいなもんですね。だから前半では、主人公たちが立て続けに色々な事件に遭遇します。

今回は銀行での人質事件に始まり、殺人事件や振り込め詐欺のアジト摘発など…そして、それらに関わった女刑事の沢口靖子とお仲間たちがピーンとくるわけなんですね、それぞれの事件が“銀行”を中心に全て繋がっていると。でも、捜査本部では邪魔者扱いされちゃってるので…聞く耳を持たない。じゃあ、ってことで…とりあえずその場は引き下がってみるが、色々と理由をつけて事件に食い込んでいくと。そのあたりが不自然にならないようにするのが、脚本家や演出家の腕の見せ所なわけです。本作ではリアルな警察描写が毎回、いい目くらましになる。

振り込め詐欺のアジトにのこのこ乗り込んじゃうあたりが、ちょっと強引じゃないか?本来なら証拠をもっと固めて、応援を待って、万全の態勢で挑まなきゃって思った。結局、主犯を逃がしちゃったし…。でもね、ちゃんとフォローをいれてあるんですよ…ショカツの担当者に引き継ぎをするところで、ショカツも内定に着手していた旨をセリフで匂わせている。あくまで今回の“機動”の捕り物は、棚ボタだったって事を印象づけようという努力をしているのだ。他にこの手の引き継ぎシーンで印象に残ったのが、“犯人”の所持品をショカツに手渡したりするところね。

物語の鍵になるのが前述通り“振り込め詐欺”…ってか、今は“母さん助けて詐欺”って言うんじゃない?やっぱあのネーミングあんまり浸透してないねぇ。“危険ドラッグ”といい…お役所のネーミングセンスを疑ってしまうわけですけど、今後は刑事ドラマの中で“危険ドラッグ”ってちゃんと呼ばれるようになるのかな?オイラはまだ、ドラマや映画で見聞きした記憶がないなぁ~。えっと、話は戻るけれども…どうやら銀行の情報が詐欺グループに流れてたらしい。そこに関与してるのが渡辺大扮する急成長している人材派遣会社の社長なんだけれども…。

この社長と、銀行員に派遣でやって来ている女事務員、三倉茉奈がなんだか関係がありそうだぞ…と。で、女事務員の部屋に、殺人事件の凶器と思われるナイフがこれ見よがしに置いてあったりして、彼女が犯人なのか?それとも誰かを庇っているのか?捜査本部は強引な捜査手法で三倉茉奈を犯人に仕立てようとするが…その矢先にまた新たな事件が発生。殺人事件の真相あたりは、けっこうミスリードしてくれてミステリーとしてもよく出来てるんだけれども、その反面…派遣会社社長の扱いが肩透かし。一応、最後にちょっとしたドラマはありますが…。

銀行での人質事件に巻き込まれたTV局の女ディレクター小沢真珠が、主人公の女刑事に興味を抱き、スクープを狙ってまとわりつく(シリーズを通した、女刑事の過去がちょっと関わってくる)。報道の自由を傘に強引な取材をするいけ好かない女で、いかにも“マスゴミ”…見てるだけでむかついてくる。まぁ、小沢真珠っていうキャスティングがハマりすぎてるのもあるんだけど(笑)最後には、この女もちょっとだけいい面が描かれてました。そういえばレギュラーキャラに斉藤祥太、ゲストに三倉茉奈…斎藤兄弟とマナカナ、双子のカタワレが2人も出てたのね。


過去作品のレビューはこんな感じでした

警視庁機動捜査隊216 長い夜(2010年)⇒クリック

警視庁機動捜査隊216Ⅱ 危険な女たち(2011年)⇒クリック

警視庁機動捜査隊216Ⅲ 命の値段(2012年)⇒クリック


監督:児玉宜久
出演:沢口靖子 赤井英和 三倉茉奈 渡辺大  松尾諭  斉藤祥太  モト冬樹 小沢真珠 斉藤暁 西村雅彦


【刑事ドラマが好きな方にこんな本が!】
刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門 捜査現場編







人気blogランキング 参加中 -クリック- ご協力ください!