堂場瞬一サスペンス 執着~捜査一課・澤村慶司2(2014年) | 勝手に映画紹介!?

堂場瞬一サスペンス 執着~捜査一課・澤村慶司2(2014年)


執着~捜査一課・澤村慶司2

先週の金曜日にフジテレビの金曜プレステージでエアチェックしておいた「執着 ~捜査一課・澤村慶司2」を鑑賞…率先して作品を読んでいる堂場瞬一の警察ミステリーの一つ、捜査一課・澤村慶司シリーズの映像化だ。実は原作本は2作目まで読んでいるのだが、昨年放送されたドラマの1作目を見逃してしまった。続編があるのを知り、再放送してくれるんじゃないかなと甘い期待を抱いていたのだが…どうやら無理だったみたい(それともオイラが気づかず、また見逃したのか?)。ということで、ドラマ1作目を見ないで2作目の鑑賞となりました。

神奈川県警捜査一課の警部補、澤村慶司は…ショカツの港湾署へ移動することになったのだが、その矢先に、女性の焼死体が発見された!殺人事件と断定され…捜査本部を設置、古巣の捜査一課の仲間たちも次々と駆け付ける。被害者の身元は特定できず…防犯カメラから不審人物が浮かび上がった。その容疑者の男・折口真が職場の同僚にストーカー行為を行っていたという事実を掴み、被害者もようやく判明するのだが…なんと被害者の竹山理彩が被害届を警察に届けていたという情報が!その事実をショカツの刑事がもみ消ししていた。

原作の1作目は「逸脱」という作品で、ドラマのパート1。そして原作の2作目は「歪」という作品なんだけど…ドラマのパート2である本作は原作3作目の「執着」の映像化なんだね…読んでねーじゃん、オイラ。そうなんだよ、この「執着」の原作本、まだ文庫になってないんだよ。堂場作品はなるべく文庫で集めてるので、読んでなかったんだよ。ドラマの1作目も見てない、原作も読んでない…オーマイガット!?って感じ(笑)「逸脱」の原作はけっこう面白かったけど、「歪」は映像化に不向きな感じの地味で退屈な話だったのでスルーされるのは納得だけどさ。

ということで…原作の1作目、2作目の設定なんかを頼りに、ドラマのパート2に挑む。原作だと、東京近郊の“長浦市”という架空の都市が舞台なんだけど、ドラマだと神奈川県の横浜になっている。千葉に長浦という地名自体はあるらしいので…オイラは漠然と千葉方面、埼玉とかあっちの方をイメージしてたんだけど…違ったんだなぁって感じ。でもって、主人公の澤村を演じるのが反町隆史で微妙。原作もね、型破りなキャラで、刑事の必需品である普通のスーツは着用せず、ジーパン姿って表現されてて、そこはいいんだけど、キャラ自体は反町じゃないだろ。

堂場作品の刑事ものの主人公に共通するのは…堅物で、融通がきかないっていうイメージなんだけどさ、反町が演じると、なんかオイラが頭で描いていた澤村慶司よりもやたらチャライんだよ…相変わらず演技が“GTO”なわけで(笑)それと…いきなり言葉がしゃべれない、手話を扱う少女とか出てくるじゃない?なんか1作目の話に関わってるらしいんだけど…。ということで、1作目の原作の内容を思い出してみたんだけど…そんなキャラいたっけ?これは澤村が背負っている過去の贖罪に関係するキャラなんだけど…もしかしてアノ話なのか?

確か、原作では、自分が関わった事件で、死んだ少女のことをずっと引きずってたんだよな?どうやらあのエピソードらしいんだけど…。この喋れない少女を演じてるのは杉咲花っていう、最近やたら色々なドラマで見かける女の子。オイラが今季見てる連ドラだとテレ東の「なぞの転校生」とテレ朝の「緊急取調室」にもレギュラー出演している。一番有名なのはアレじゃね、ぐっさん(山口智充)と一緒に、味の素のCMで肉を奪い合っているヤツ(笑)この娘(こ)が出てくると…やたら回鍋肉が食べたくなってしまうのはオイラだけじゃないだろう。

ほか、若手女刑事の永沢初美や、変人プロファイラーの橋詰さんなど…原作レギュラーキャラはちゃんと出てましたね。初美を演じてるのは、「ハンチョウ」でも女刑事役が抜群に似合っていた比嘉愛未で、これはけっこうピッタリ。今後は小説を読む時も、顔をイメージしちゃいそう。橋詰さんを演じてたのはムロツヨシ…変人を強調しすぎて、ちょっと作りすぎじゃねーかなとは思ったけど、反町よりはまともかな?個人的にはもうちょっと年配の俳優さんの方が良かったかななんても思うけど…原作通り、澤村を(皮肉を込めて)“先生”と呼んでたのはマル。

たぶんゲストキャラだろう…都合の悪い事柄をもみ消した悪徳刑事に平成「ガメラ」の螢雪次朗さん!責任をとらされ、途中でいなくなっちゃったんだけど…後半で再度出番があった!ガムテでグルグル巻きにされ、命乞いをする雪次朗さん素敵でした。原作読んでないので…ストーリーに関しては比較等できないんだけど、冒頭から児童虐待やストーカー殺人など2時間サスペンスとしては、それなりに起伏に富んだ展開で、爆破シーンも多めだったり、一応、どんでん返しを狙ったような展開もあったり(事件解決早いなって思ったんだ)、けっこう楽しめましたよ。

原作に出てくるのかどうか定かじゃないけど…湘南地区に住んでいるオイラとしては、近くの大磯が出てきて、ちゃんと現地でロケもやってたのが、なんだか嬉しかったです。2時間ドラマとしては、悪くないけれども…堂場作品としては、先にフジテレビで映像化された鳴沢了シリーズの方が、原作の雰囲気が出ていたかなって思いますね。そうだよ、鳴沢了の方は、まだまだ原作もいっぱい残ってるんだから、早く続編を作っておくれよって感じ。できれば誉田哲也の「ストロベリーナイト」のように連ドラや劇場作品で、鳴沢シリーズを拝みたいです。


演出:西浦正記
出演:反町隆史 比嘉愛未 ムロツヨシ 相島一之 三浦誠己 忍成修吾 螢雪次朗 杉咲花 橋爪功


【原作小説はこちら】
執着 捜査一課・澤村慶司







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