アナザーフェイス 刑事総務課・大友鉄2(2013年) | 勝手に映画紹介!?

アナザーフェイス 刑事総務課・大友鉄2(2013年)


勝手に映画紹介!?-アナザーフェイス 刑事総務課・大友鉄2

昨晩、土曜ワイド劇場で放送された「アナザーフェイス 刑事総務課・大友鉄2 」を鑑賞…昨年の5月に同じ土曜ワイド枠で放送された「アナザーフェイス 刑事総務課・大友鉄」の続編。堂場瞬一の人気警察小説が原作で、今回は2作目の「敗者の嘘」を映像化している。主役の子持ち刑事役には、前作同様、仲村トオルが扮し、その子供に鈴木福…木村祐一や宇崎竜童など前作からの続投レギュラーキャラに加え、原作レギュラーキャラ、大友鉄の同期の女刑事・高畑敦美もいよいよ登場…演じるのは明らかに元宝塚系(笑)真琴つばさ。

警視庁捜査一課の刑事だった、大友鉄は二年前に妻に先立たれたのを機に、子育てを優先するため、仕事の制約が少ない刑事総務課への移動を願い出た。以来、義母の矢島聖子の手を借りながら、仕事と一人息子の優斗の子育てを両立している。そんな大友には悩みの種が…大友の捜査一課復帰を願うかつての上司、福原聡介統括官が、リハビリと称し、未解決事件への参加を求めてくるのだ。今回は被疑者死亡で送検目前の資産家老父婦殺害事件の捜査本部に、自分が真犯人だと名乗る女弁護士が現れ混乱しており…。

原作では主人公の大友が同期の柴(ドラマの木村祐一)と合コン参加中ってところから始まるんだけれども…息子のサッカーを観戦しているというアットホームな導入部に変更されている(笑)このあたりは、前作を見ていない人へ、大友が子持ち刑事であるということを説明する意味合いもあるんでしょうね。で、例のように統括官から電話があり、殺人事件の捜査本部への途中参加を命じられる。ここで同期の敦美姐さんも登場…原作では大友が助っ人として呼ぶんだけれども、もともと捜査本部にいたという設定になっている。

前作鑑賞時にも指摘したけど、原作では大友の年齢設定が30代後半…仲村トオルは確かに若くは見えるが、どう見ても40代後半だ。ただ、今回登場の敦美を演じた真琴つばさも仲村トオルとは同年代、柴を演じるキム兄は既に50代に入ってると思うけど、そんなに年齢差はないと思うので、一応、原作通り同期の仲良しという設定が成立するように見える配慮はなされていると考えていいのだろう。ガタイが良くて男勝りという設定の敦美が、宝塚出身女優っていうキャスティングは妥当だよね。何をやっても芝居が宝塚調なのはご愛嬌ということで…。

基本的な流れは、被疑者死亡で、事件解決目前の捜査本部に、自分が真犯人だと女弁護士が名乗り出てくるんだけれども…捜査にあたってる刑事たちは、はなっから信用してなくて、持て余し気味。で、大友だけは、何か意味があるに違いないと…彼女との対話(取調べを含む)から真相を探っていこうとするわけだけど、自分たちの捜査にケチをつけられた格好の他の刑事たちは、あまり相手にしない。そうこうしてるうちに…女弁護士が失踪してしまうという新たな事件が動き出し、やっぱり何か殺人事件に関係していたのかとなっていく…。

ただ、捜査妨害してた女弁護士が行方不明になったくらいで、捜査本部の刑事たちは動かない。仕方なしに、大友と同期の2人が弁護士の行方を探して、事件の真相を暴こうと必至になると。大友と女弁護士の絡みはけっこう忠実に原作から拾っている印象…覚えのあるセリフややり取りがたくさん出てきて、思わずニヤリとしてしまう。特技の変装術を披露するのは、原作に比べるとちょっとわざとらしかった。あと、原作では変装の種明かしをする相手は、女弁護士が接触する女記者(レギュラーキャラで、ドラマでは黒谷友香が演じている)だったはずだけど。

放送時間、本編時間も前作より10分程度長めだったので…意外と、原作のまんまに見えるんだけれども、それでも端折ってる部分はあったよね。女弁護士とのやり取り、彼女が抱える秘密を中心に話が動いているので、大友が肝心の資産家老夫婦の殺人を再捜査する様子がけっこう省略されている。だから、殺人事件の真相の描かれ方が、ちょっとばかり適当で物足りなかったですね。1作目に比べると、話的にも地味なのでテレビのスペシャルドラマ向きだと思うし、“アナザーフェイス”シリーズのエッセンスは良く出ていた。まとまりは今回の方が良いかも?


監督:内片輝
出演:仲村トオル ミムラ 黒谷友香 木村祐一 鈴木福 真琴つばさ 益岡徹 吉行和子 宇崎竜童


【原作小説はこちら】
敗者の嘘―アナザーフェイス〈2〉 (文春文庫)









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