007/美しき獲物たち(1985年) | 勝手に映画紹介!?

007/美しき獲物たち(1985年)


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007 製作50周年記念版 ブルーレイ BOX の中の初BD化ディスクの消化も先が見えてきた…ロジャー・ムーアがボンド役を演じた最後の作品、シリーズ通算14作目になる「007/美しき獲物たち」(ダルトンは既に鑑賞済みなので、残すはブロスナンの2作品だな)。ボンドガールは前作よりも若返り、セクシー系の女優タニア・ロバーツ(悪役のグレイス・ジョーンズも一応ボンドガールなのか?)で、悪の親玉ゾリンを演じるのがクリストファー・ウォーケン。他にも意外なアクションスターが端役で数カットばかり出てるけど、みなさん気づきました?

マイクロチップの回収任務に成功したイギリス情報部のジェームズ・ボンド…上司のMに呼ばれ、そのマイクロチップの盗難にどうやらKGBが関わっているらしいと知らされる。さらに、KGBと繋がりがあると噂される大富豪マックス・ゾリンの存在が浮上。マックスが所有している競走馬が、不自然な勝ち方をしていることに疑問を抱いたボンドは、ゾリンを内定中の探偵とパリのエッフェル塔で接触、情報を仕入れようとするのだが…何者かが探偵を殺害してしまう。ボンドは協力者のチベット卿と共に、ゾリンが主催する競売会場へ潜入するのだが…。

定番と言われつつも、アバンタイトルのスキーアクションは迫力あり…まぁ、ムーア本人よりもスタントマンの出番の方が明らかに多いのだが(笑)デュラン・デュランが歌った主題歌もかっこよく…オイラが洋画の主題歌に注目し始めたのは、実はコレが最初だったかもしれない。中学校へ入るか、入らないかって時だから歌詞の意味までよくわからんかったけど、アクティブなアクション映画らしいリズムに心踊らされた。破天荒なカーアクションも、「ワイルドスピード」みたいな作品を見た後だとかなりぬるいが、当時は凄いと素直に驚いたもんだ。

初見はレンタルビデオ…今ほど映画をたくさん見ておらず、「ディア・ハンター」とか「デッドゾーン」も見る前だったので、クリストファー・ウォーケンの存在をあまりよく知らなかったから、とにかく凄みのある悪役っぷりが印象に残った。007の悪役って、壮大な犯罪や陰謀を企てるにしちゃ、どこかおマヌケな部分を持ち合わせてたりするもんだけれども…ウォーケンはそこを存在感で充分にカバーしているよな。部下もろとも水責めで見殺し、自ら手に取ったマシンガンでトドメの虐殺と…ギャング映画さながらの悪っぷりで、スペクターよりも非道だよ(笑)

異色なボンド・ガールといえば、ウォーケンの手下を演じたグレイス・ジョーンズ…女装したウェズリー・スナイプスか、カール・ルイスにしか見えない。最初は本当にオカマかと思ったけど、ストライクゾーンの広いボンドとちゃんとベッドインする。つーか、ウォーケンも無理やりチューしてたけど、物凄い剣幕で抵抗するんだよね、その時の顔が、今見ると、女子柔道の松本“野獣”薫の試合前にもソックリだ。ボンドの仲間を次々と手にかける迫力満点の殺し屋でもあるのだが、ウォーケンに「愛してる」と囁かれて、悪事に手を染めてたと、女の部分がちゃんとある。

ゾリンという悪人の誕生の裏側には、KGBがからんでいるんだけれども…KGBでも抑えきれない位に暴走してしまうという、この頃の007のお約束な設定で、ゾリンを咎めに来たレギュラーキャラでもあるKGBのゴーゴル将軍のボディーガード役で、最近「エクスペンダブルズ」シリーズで再ブレイク中のドルフ・ラングレンがチラっと出ております。最初は、将軍の後ろで見切れてるんだけれども、その後、素早く銃を抜いて構えるなんていう…単独ショットもちゃんとあり(数秒ですけど)、アクションスターの片鱗が既に垣間見えております。


監督:ジョン・グレン
出演:ロジャー・ムーア クリストファー・ウォーケン タニア・ロバーツ グレイス・ジョーンズ


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