4デイズ(2010年) | 勝手に映画紹介!?

4デイズ(2010年)


勝手に映画紹介!?-4デイズ

ソフト購入頻度が最近、ガタ落ち…懐具合が微妙なんで、WOWOW鑑賞やレンタル鑑賞の量が増えている。そんな中、ようやく今年2本目のソフト購入…2012年1月25日発売の新作Blu-ray「4デイズ 」を鑑賞した。爆弾を仕掛けたテロリストから情報を引き出すため、FBIの女捜査官と、それとは別の拷問のスペシャリストが飴と鞭で尋問を行うというストーリー。FBI捜査官に「マトリックス」のキャリー=アン・モス、拷問のスペシャリストはサミュエル・L・ジャクソン…日本と米国での公開バージョンの違いなども話題になった。BDは両バージョン収録。

テロ予告のテープを政府に送りつけたイスラム系アメリカ人スティーブン・ヤンガーは、その後、事件をお越し指名手配された!FBIロサンゼルス地方局でテロ対策チームを率いるヘレン・ブロディもこの捜査に最優先で関わることになったのだが、実はヤンガーは既に拘束されていることが判明。ブロディはCIAが雇った拷問のスペシャリスト“H”という人物と共に、ヤンガーから爆弾の在り処を聞き出さなくてはならないのだが…想像を絶するような“H”の拷問にも、ヤンガーはなかなか口を割ろうとはせず…時間だけが過ぎていく…。

結末が明確に示されているロングバージョン、日本公開バージョンを選択してとりあえず全編視聴した後に、確認のためアメリカ公開版の最後だけチャプターで選んで再生。詳細な比較はしていないので、定かではないけど、違いは“エピローグ”的なエピソードが、あるか、ないかだけだと思われる。でも、それがあるか、ないかではかなり作品の印象が変わりますね…結末が描かれないバージョンだと、判断を視聴者に委ねられたことで、どっちにも話を転ばせられそうだけど…ロングバージョンだとダメ押しの一手が!

自ら核爆弾を作って政府に何らかの目的を要求する男…「太陽を盗んだ男」を彷彿とさせる展開で幕を開け、FBIが血眼になってこの犯人を追いかけるような話なのかなと思いきや…あっけなく捕まってしまう。犯人は捕まる事、拷問を受けることも見込んで、政府関係者との駆け引きに挑む。手段を選ばない壮絶な拷問を仕掛けるサミュエル・L・ジャクソン…テロリストにも人道的に接しようとするキャリー=アン・モス…尋問方法で対立をするわけだけれども、一筋縄ではいかない相手のせいで…二人とも精神的に追い詰められ、心境も変化させていく…。

サミュエル・L・ジャクソンがCIAに雇われた拷問スペシャリストであるという正体を明かす前…情報の誤りから、FBIが監視任務についてしまう…という前半のやり取りはなかなかスリリングであり、アクション的なものも期待させられたんだけれども…中盤以降は、密室での拷問、意見の衝突などのシーンが多くなる。それでも、話がどっちに転がっていくのかという緊張感は最後まで持続し、結果…監督がコメンタリーでチラっと語っていた“ホラー的な演出”なども功を奏し…背筋が凍りつくような、ゾっとするような怖さが感じられた。

結末を見せたロングバージョンといっても…あれ以上見せていたら、ありふれた悪趣味テロ映画になっていたかもしれませんよね。アメリカではボツになったエンディングの復活なんて言ってるので、確かにもっと踏み込んだ描写があるのかも…と期待している部分はあったんだけど。最終的には、やっぱりエンタメ色を排除した「太陽を盗んだ男」だったのねんって感じ?っていうか、ご都合主義でテロを食い止める「24」的作品へのアンチテーゼなんてもとれるかも。ごり押しだけでは、物事の根本は解決しないという事を言いたい作品なのかな?


監督:グレゴール・ジョーダン
出演:サミュエル・L・ジャクソン キャリー=アン・モス マイケル・シーン ブランドン・ラウス 


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