男はつらいよ 私の寅さん(1973年) | 勝手に映画紹介!?

男はつらいよ 私の寅さん(1973年)


勝手に映画紹介!?-男はつらいよ 私の寅さん

WOWOWの“史上初!「男はつらいよ」全49作ハイビジョン一挙放送”も本日で終了…ハイビスカスの特別篇まで含み全49作品、無事にコンプリート完了しました。DRモードで録画して保存するほど、予算もかけられないので、全作HGモードで録画してます(本編が短い作品は一部DRもあり)。最初だけ、50GBのBD-Rが余ってたので、5作品ほどまとめて焼きましたが、あとは25GBのBD-Rに2作品ずつ…消費したディスクは23枚かな?で、オイラの鑑賞はようやく12作目に突入…本日は「男はつらいよ 私の寅さん 」の鑑賞です。

フーテンの寅こと車寅次郎が久しぶりに故郷の柴又に帰ってきたのだが…間の悪いことに、博・さくら夫婦がおいちゃんとおばちゃんを誘い九州旅行に向かう直前だった!久しぶりの団欒を楽しみにしていた寅次郎は、ふてくされてしまうのだが、一応、留守番を引き受けることに…。晴れて、旅行に出かけるとらやの面々だったが、寅次郎の事が気がかりで旅先でも落ち着かず…。やがて、皆が旅行から戻ってきたころ、寅次郎は旧友の柳文彦と再会。そして文彦の家に遊びに行った時に、妹で画家のりつ子と出会ってしまうのだが…。

寅さんと入れ替わりに、とらやの面々が旅に出るという展開が珍しい…まるで、いつも柴又の町(または撮影所)から出れない、出演者たちの慰安旅行を兼ねているみたいだよね。逆に寅さんの方は、話の真ん中では旅立たないで、ずっと柴又にいるという展開が新しかった。電話口で大喧嘩して、一度は家を飛び出そうとするんだけど…「さくら、止めるなよ!」とお約束のセリフをはくと、そのさくらがいないで、さびしそうな顔をする。タコ社長がそれを見て憐れんだりするのが、印象的なシーン。

寅の子供時代の友達役で、前田武彦が出てくるんだけど…挙動がおかしくて、さくらに痴漢と間違われてしまう。その妹が岸恵子で今回のマドンナ…初対面で寅と大喧嘩するという、ラブコメの定番な出会い方をする。まぁ、常識的な人間が見れば、寅次郎みたいな非常識な人間に、ブチ切れるのは当たり前だろうなぁ。ひとつ前のマドンナであるリリーさん、浅丘ルリ子あたりも、さばさばしたマドンナだったが、本作もなかなか男勝りなキャラであり、だんだんと女の人が強くなってくる時代の始まりなのかなぁ~なんて思いながら見ていた。

好意を寄せている寅次郎に、はっきりと「お友達でいましょ!」と言い切るあたりもすがすがしいかな?男にとっちゃ、一番みっともないフラれかただけど、寅の気持ちに気づいていながら、平気で他の男とくっついちゃうような今までのマドンナよりは好感がもてたりもする。寅が、そんなマドンナに会いに行く口実として、さくらと満男を家に連れて行くシーンで、セーター姿の岸惠子が、うっすらとブラジャーが透けて見えるのが、なんとも色っぽい、大人の色気ですねぇ。岸惠子っていうと、市川崑の金田一映画とかのイメージの方が強いんだけど。


監督:山田洋次
出演:渥美清 倍賞千恵子 岸惠子 前田武彦 松村達雄 三崎千恵子 前田吟 笠智衆 太宰久雄 津川雅彦


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