もう誘拐なんてしない（２０１１年）
昨日、2012年1月3日にフジテレビで放送されたスペシャルドラマ「もう誘拐なんてしない
」をエアチェックしておいたので鑑賞…主役は女子に大人気のジャニーズ・嵐のリーダー、大野智だけど、もちろんオイラは興味なし。もともと、録画するつもりはなかったんだけど、昨年、やはりテレビ放送されたガッキーこと新垣結衣主演のスペシャルドラマ「らんま1/2」がＨＤＤにくすぶってて、ちょうど一緒にＢＤ-Ｒに焼く作品を探していたら、このドラマにも主役級で出ていることがわかったから、ガッキー2作品をまとめてディスクに焼くために録画してみたってわけ…。子供の頃からスーパーヒーローに憧れていた、29歳になる樽井翔太郎は、田舎から上京してから何年も経つが、今でもしがないフリーター身分。バイトもクビになり、家賃滞納で部屋も追い出された翔太郎は、何でも屋をやっている先輩の甲本の元へ転がり込み、気が付けば焼き芋屋台の仕事を押し付けられていた。ある日、仕事をサボっている時に、若い女の子に助けを求められ、匿ってしまうのだが…その女の子は老舗テキ屋・花園一家の次女・絵里香である事が判明。やがて彼女から狂言誘拐に手を貸してほしいと打診されるのだが…。
原作は「謎解きはディナーのあとで」が本屋大賞に選ばれたり、連続ドラマ化されたりで、急に有名になっちゃった東川篤哉のミステリー…今回の原作や「謎解きは～」はなかなかブックオフの100円コーナーで見つけられないのでまだ読んでいないんだけど、この作者の他の作品はボチボチ読んでいて、「密室の鍵貸します」などの烏賊川市シリーズとか、「学ばない探偵たちの学園」や「館島」あたりは読んでいる。ちなみに「謎解きは～」の連続ドラマも同じフジテレビでやってたけど、あまり面白そうじゃなかったので一度も見なかった…。
さて、本作だけど…オイラが今まで読んだ事がある東川作品同様、コメディタッチの要素で小気味よくストーリーが進むんだけど、事件であり、謎解きでありという部分は、けっこうちゃんと本格ミステリしているという、フジテレビの2時間ドラマにしては、まずまずの出来。ただ、そのミステリの部分っていうのは「密室の鍵貸します」あたりの雰囲気とも似通った感じがしないでもなかった…読んだのはかなり前なんで「密室の鍵～」の詳細なネタやオチって半分くらい忘れてるけど、結局、アリバイ崩しがミステリーの核となるみたいなのは、この作者っぽい。
嵐の大野演じるボンクラオタクフリーターが、ヒロインにええかっこしいしようとして、どんどん事件に深みにハマっていくんだけれども…実際に事件を解決に導いていく、物語を動かしていくのは、ヒロイン、ガッキーの腹違いの姉、やたら男前（笑）でクールな“姐さん”の貫地谷しほりであり、彼女こそが作品の裏主人公といっても過言ではない！（なんで、あえてオイラがブログのために選んだシーンも女優二人のツーショットなのねん）まぁ、大野主演ってことであまり期待していなかった分、逆にオイラとしてはかなりの拾い物だったと思ったね。
随所に顔をのぞかすゲストキャラも豪華だし、他の脇役キャラがハジケすぎてて…ヘタレな大野を完璧に食いまくってる。存在感なさすぎて笑ってしまった…紅白でも一番、数字を取ったのが嵐のトークだとマスコミで報じられていたが、一人になるとこの人はあまり力がないのかなぁ～と思わずにいられなかったね（だって、カメオで出てきた他の嵐のメンバーの方が全然オーラあったし）ああ、こんなことを書くとジャニーズのファンにブチ殺されそうな感じだけど…。まぁ、間違ってもオイラは怪物くんは見ないぜ…。
演出：佐藤祐市
出演：大野智 新垣結衣 佐藤隆太 貫地谷しほり 要潤 成宮寛貴 高橋克実 北大路欣也
【原作小説はこちら】
もう誘拐なんてしない (文春文庫)
