フライング・バイ 青春のステージへ(2009年) | 勝手に映画紹介!?

フライング・バイ 青春のステージへ(2009年)


勝手に映画紹介!?-Flying By

WOWOWでエアチェックしておいた「フライング・バイ 青春のステージへ(原題:Flying By) 」を鑑賞…昨日鑑賞した「ラスト・ソング」主演の若手アイドル女優マイリー・サイラスの実父で、カントリー歌手のビリー・レイ・サイラスが主演した音楽ドラマ(偉そうに語ってますが、WOWOW解説の受け売りです)。日本では未ソフト化で、レンタルもされていないのでWOWOWでのオンエアが初お披露目だったみたい…本国ではDVDのみリリースされています。カントリーバンドの話なので、本日WOWOWで放送になるジェフ・ブリッジスの「クレイジー・ハート」なんかと、一緒にBD-Rに焼いて保存しておくとちょうどいいかなと、個人的に思ってるんだけど…。

かつてバンド少年だったジョージも、今では不動産会社を経営する45歳の中年、普通の仕事人間になっていた。家庭の方は、娘との関係は良好だが、何事にも保守的な妻パメラとは馬が合わず、倦怠期に差し掛かっている。そんな時、高校の同窓会の招待状が届く…卒業以来初めて、同窓会に顔を出したジョージは、そこでかつてのバンド仲間にも再会。同窓会の余興として誘われるままに、飛び入りで一曲披露する事になったのだが、それが思いのほか好評価で、本格的に音楽活動を再開するきっかけとなったのだが…パメラは、今さら音楽なんてとあからさまにジョージの行動を非難し…。

仕事人間の中年オヤジが、昔を振り返り…再び夢に向かってまい進していくんだけれども、現実的な嫁さんはやたら否定的で、非協力的。もとから、お互いに我慢している部分があったので、余計に関係がこじれ、夫婦関係が破綻していく。それとは反対に、バンド活動はとんとん拍子で成功…これもジョージの才能のおかげなんだけれども、長年、売れないバンドをやってきた仲間の中には、それを快く思わない輩もいるわけでして、途中参加の人間が調子こいてるんじゃねーよと、こちらにも新たな火種が…。困ったジョージは年老いたママに助言を貰って決断を下すわけですよ…自分が何をすべきかと。

日本のオヤジバンド映画「僕らのワンダフルデイズ」みたいに、無駄なギャグやお涙頂戴、浪花節はないものの、音楽のために、夫婦関係も友人関係も切り捨ててしまうというあたりが、いやに生々しく見えてしまう。トラブルメーカーのバンドメンバーを、おまえがいると駄目になると、新参者に近い主人公が力づくで追い出してしまい、後釜に娘の彼氏を連れてくるとか、これじゃ真っ先に離婚という道を選択した嫁さんと変わらない現実主義者じゃねーかと思ってしまった。夢を追いかける映画だからこそ、トラブルメーカーの仲間と和解し、立ち直らせるくらいの展開がないと感動できないよね。そういうところが共感しにくく、ノリにくい…。

もっと懐古趣味のオヤジがはじけまくるような馬鹿映画なのかと思ったら、意外とマジメな作品…決して全部がつまらない作品ではなかったけど、なんとなく華がない印象だったな、音楽映画、バンド映画なりの爽快感が欲しいところだ。「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」では娘のマイリー・サイラスと親子役で共演しているそうだが、どうせならこの映画でも親子共演しておけばよかったのにね、本作の娘役の女優さんは別人です…なんとなくマイリー・サイラスに雰囲気は似ているかなって思えるところがあったけど。余談だけど、ビリー・レイ・サイラスが終始、ハイキングウォーキングのQ太郎に見えちゃってしょうがなかったよ…(笑)。


監督:ジム・アマトゥリ
出演:ビリー・レイ・サイラス ヘザー・ロックリア オリーシア・ルーリン マイク・ワトフォード


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DVD Flying By
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