ミッドナイト・ビーティング/午夜心跳(2010年) | 勝手に映画紹介!?

ミッドナイト・ビーティング/午夜心跳(2010年)


 勝手に映画紹介!?-ミッドナイト・ビーティング/午夜心跳


ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の応援企画、スカパーのサテライト上映でエアチェックしておいた「ミッドナイト・ビーティング/午夜心跳 」を鑑賞した。昨年までは、BSチューナーを持ってれば、無料でe2スカパーのサテライト上映を見れたのに、今年から契約者以外は見れなくなっちゃったみたいなんだよね。予約しようとすると、契約切れの警告が出てきちゃう。だから、諦めかけてたんだけど…ちょうどBDレコを買ったので、新しいB-CASカードでお試し視聴ができたので、なんとか見れた。といっても、無料で見れるラインナップは、そんなに魅力的なものはなく(見たかったのは放送が終わってた)、結局、録画したのはコレ一本だった。

深夜の病院、314号室の入院患者が死んでいるのが発見された…心臓外科医の顧(グー)はその患者に不審な注射痕を発見するも、心機能低下による突然死と判断し、何事もなかったように処理する。そんな顧は、難病で失った妻の事で悩みを抱えており、恐ろしい幻覚を見るようになっていた…。さらに顧の義妹で看護師の暁雨(シャオユウ)も、姉の死後、体調が優れないという…そこで、精神科医の麦(マイ)に相談をするのだが…。一方、麦は、院長の娘・淼淼(ミャオミャオ)と結婚前提の付き合いをはじめていたのだが、元恋人で看護師の心揺(シンヤオ)が激しく嫉妬し、麦に執拗につきまとっていた!

番組冒頭に注意テロップが流れたけど、映画祭上映用の字幕をそのまま流用しているので、かなり見づらい。日本語字幕と英語字幕が二重に表示されているので、一行の文字数がやたらと多く…次の行が出るまでは異様に早いので、最後まで読みきれなかったりすることも。さらに訳は直訳っぽいし、役名ももともとのあちらの“漢字”で表示されるので、判読しにく、全然頭に入ってこない。これ、実際に映画祭の会場で、スクリーンで見てたらけっこう大変だったかもしれないね。ただ、この字幕の難解さが、逆に過剰な情報を抑えてくれて、やたらと不気味で、ミステリアスな雰囲気を醸し出していたのも確かかも。

話を整理すると、サイモン・ヤム扮する心臓外科医が、病院に関する不祥事に加担しているらしい…さらに嫁さんの死というトラウマにも悩まされているんだけど、一緒に働いている看護師が、死んだ嫁さんの妹で…彼女もまた、姉の死にショックを感じている。これがまず一つの大きな話。そしてもう一つが、フランシス・ンが、出世のために院長の娘と婚約したけど、それを元カノの看護師が快く思っていなくて、ストーカーと化していくという、三角関係な恋愛サスペンスな展開。その両方に、病院内での連続不審死事件が絡んできて…看護師の間では、お化けが噂されてたりと…。

前半、昼ドラ…後半、二時間ドラマみたいな展開なんだけど、全編を通してホラー調(あくまで調)な演出になっているのが、なかなか味があって面白かった。死体安置室の管理をしているジジイとかもやたら不気味…冒頭の老婆の死など、病院にまとわりつく嫌な死のイメージが、不気味さに拍車をかけてくれた。“手术重地”は“手術室”って意味かな?画面に映る見慣れない中国語の字面もなんだか薄気味悪く感じる原因かも?ストーカー看護婦のキレっぷりも鳥肌もの。二つの話がうまい具合に合わさり、ミステリー的な謎の解明、どんでん返しの犯人と、最後はそこそこのまとめ。サイモン・ヤムやフランシス・ンはアクションがなくてもいい俳優だと、香港スターの芸達者ぶりを堪能できる!


監督:チャン・ジャーベイ
出演:サイモン・ヤム フランシス・ン ヤン・ユイユイ ヤオ・ディー リー・ニエン


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