殺人犯(2009年) | 勝手に映画紹介!?

殺人犯(2009年)


勝手に映画紹介!?-殺人犯


GEOで借りてきた2010年10月22日発売、レンタル開始の新作DVD「殺人犯 」を鑑賞…香港スターのアーロン・クォックが、殺人容疑を掛けられてしまった、記憶障害の刑事を熱演するサイコサスペンスホラー…香港映画特有の派手なアクションは極力封印、アーロンのトチ狂っていく姿がなかなか不気味な怪作。香港のアカデミー賞“香港電影金像奨”なんかにもノミネートされた話題作だそうで、冒頭シーンからショッキング&ミステリアスな展開で、グイグと惹きつけるんだけど…。

香港警察特捜班主席警部のレン・クォンは仲間の刑事と連続猟奇殺人を追っていたのだが、ある日、先輩刑事のタイ警部が高層アパートで血まみれの姿で発見され、同じアパートの別の場所でクォンが意識不明の状態で発見された!タイは今までの事件の被害者と同様の手口で襲われており、逆にクォンはほぼ無傷。警察内ではレンが犯人ではないかという疑いも出始めていた。やがて意識を取り戻したレンだったが、事件直後の記憶が抜け落ち、捜査は振り出しへ。捜査チームからも外されてしまったレンは、長年パートナーを組んできたクァイと独自に事件を追いかけるのだが…。

「セブン」+「20世紀少年」(犯行動機分部)に記憶探しまで加わった感じのストーリー…調べれば、調べるほど主人公クァンの犯行を示唆する証拠ばかりが見つかり、本人も自分が本当に犯人なのではないかと疑心暗鬼になっていく。次第に、犯人らしき人物の記憶を取り戻していくんだけれども…それが夢や妄想なのか、はたまた現実なのか、本人も見定めることができず、仲間の刑事や家族さえ怪しんでいて、どんどん言動が怪しくなる。もちろん、見ている側にも真相が見えてこないんだけど…これで主人公が犯人でしたじゃ、能がないわけで、何かどんでん返しを期待したいところだ…。

で、いよいよ事件の核心に迫っていくわけだけど…一番重要なネタが某ハリウッド映画にそっくりだったもんで、思わずのけぞった。製作年を調べたら、同じ年度の作品だったので…どちらがそのネタを先に考え付いたのかはわからんのだけど、その某ハリウッド映画の方が、日本での公開やソフトリリースが早かったので、パクリっぽく見えてしまい、一番の盛り上がり分部でややトーンダウンしてしまう。クライマックスで作品のキーアイテムである電動ドリルが効果的に使われ、物語全体のサイコ感は持続。某映画とは違った物語展開も見せ、こちらの方が作品内容にハマったより後味の悪い結末になっており、決してつまらなくはないのだが…非常におしい感じがする1本だ。

ドリルで穴をあけて、身体の血を抜くというのが共通した犯行手口(もちろん意図がある)…被害者たちはつき落とされたり、口を裂かれたり、釘をぶっ刺されたりと残虐な方法でいたぶられていて、中にはさらに無残で悲惨な末路を迎える者もいたりして…エグくて、グロテスクな描写はかなり頻繁に出てきます。一番最後に出てくる惨劇なんかは、もっとはっきりしたビジュアルで拝んでみたいなって感じで…そこは想像力で補う必要もあるか?あえて見せないという事で、残虐な犯行を際立たせているのかもしれないね。「セブン」や「ソウ」シリーズなんかが苦手な人は、この映画も控えておいた方がいいかもしれない…。


監督:ロイ・チョウ
出演:アーロン・クォック チャン・チュンニン チョン・シウファイ チェン・カンタイ ジョシー・ホー


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