警視庁機動捜査隊216 長い夜(2010年) | 勝手に映画紹介!?

警視庁機動捜査隊216 長い夜(2010年)

勝手に映画紹介!?-警視庁機動捜査隊216 長い夜

今週の月曜日にTBSの月曜ゴールデン枠で放送された刑事モノの2時間ドラマ…「警視庁機動捜査隊216 長い夜」をHDDでエアチェックしておいたので鑑賞。見るつもりはなかったんだけど、偶然予告を見てタイトルに惹かれて…毎週エアチェックしている「ハンチョウ 神南署安積班」のついでに一緒に予約しておいたんだよね。特に、原作らしきものは存在せずTV局のオリジナルっぽく、過去にあった作品の続編でもないみたい。あったとしても、とりあえずオイラは見ていない。

沢村舞子は警視庁第二機動捜査隊、通称“機捜”に所属する警部補…待ち受け地区を覆面パトカーで巡回し、強盗、殺人など凶悪事件が発生すれば真っ先に現場に赴き、初動捜査を担当。当番の際は24時間勤務をこなすなど過酷な仕事だ!ベテランの金子巡査部長など3人の部下と班を組み日夜捜査にあたる。その日も、ひったくり事件を解決したばかりだったのだが…夜には渋谷のラブホテルで殺人事件が発生!ホテル清掃員の証言から…その女が売春行為をしていた事が判明するのだが…。

専門用語の解説が字幕で出るのはちょっとうざいかなと思ったけど…TVドラマなので仕方がないか?それだけ、けっこうリアルに機捜の日常を描いているということなのだろう。朝、出勤してきた刑事達が…プライベートな会話を交わしつつ(ここでそれのメインキャラのポジションを確認できる)、警察組織の決まりごとなんかをさりげなく説明していく。その日の勤務予定表を書き込んだり、拳銃携行の手続きをする場面なんかも丁寧でなかなかいい感じ。ひったくり犯をパトカーで追跡している時、沢口靖子が感情を抑えた声で、警察無線と相手への警告を交互に行うシーンなども臨場感があり好きなシーンだ。

作品の本筋は…ラブホテルで起きた絞殺事件を軸に、色々な物語が交錯していく。被害者女性に、意外な二面性があり…そこが事件を解く鍵なんだけど、機動捜査隊は、初動捜査だけやって、あとは本庁の捜査一課などへ引き継ぐというのがセオリーで、邪魔者扱いされてしまう。連続ものの刑事ドラマなんかだと、普通捜査本部を立てるだろうみたいな大きな事件でもショカツで解決しちゃったりする、意外といい加減な作品も多いんだけど…これは意外と細かいところがしっかりしている。もちろん、本当にお払い箱になってしまったら主人公が要らなくなっちゃうので、本来の職務に戻った事により、別の事件との関連性にいち早く気付いていくといううまい話の持って生き方になっていた。

お約束の捜査一課刑事との確執なんかも盛り込まれているし…なぜ、このやり手の美人刑事が、機捜なんて部署にいるのかというのも、ドラマ的な見どころになっていくんだけど…こんな役で、この女優さんが出ているの?ってキャスティングで…事件の一部が見えてきちゃって、そこは2時間ドラマの限界かなと思ってしまった。広げた風呂敷をまとめに入るので、後半はややご都合主義に感じてしまう部分もあるが、真犯人の部分で、もうひとひねりしてあったあたりするので、意外と最後まで飽きずに見れた。

若手の新人とコンビを組む、太った眼鏡の先輩刑事が、なかなかいいキャラで…見た目はお調子者のデブキャラなんだけど、実は病気の父親を抱えながら、仕事も両立させていると、一本芯の通ったところがある。正義感、熱血漢は人一倍あるんだけれども…それなりに仕事の手の抜き方も心得ていて、後輩に世の中のわたり方というのをきっちりと教えている。見ている一般の視聴者が、一番親しみやすく、親近感がわくキャラになってたなぁ。主人公の女刑事をネチネチ追いかけ回す陰湿な新聞記者を西村雅彦が怪演…昔は、おちゃらけたり、キモいキャラだったりするのが多かったけど…今回は終始シリアスで、最後で女刑事と和解するやり取り何ぞ、なかなかクールでカッコいい。主役も含めキャラはけっこう良かったので、ぜひ続編が見たい!


監督:児玉宜久
出演:沢口靖子 赤井英和 松尾諭 斉藤祥太 橋爪淳 根岸季衣 升毅 濱田万葉 有末麻祐子 西村雅彦


【原作がないので、キソウが主役の似た漫画を】
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