ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年) | 勝手に映画紹介!?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年)

勝手に映画紹介!?-ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

【鑑賞日:2009年6月27日】

いよいよ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」が公開初日を迎えたので、近所のシネコンの初回上映で鑑賞。朝8時という時間にも関わらず、人・人・人の山…うちみたいな田舎でこれだから、さぞかし東京などの都心部ではどえらいことになってただろう。オイラは1週間以上前に当日の座席指定券を入手しておいたので、チケット購入は問題なかったんだけど…グッズ購入が長蛇の列で、パンフが買えない。並んでるうちに上映時間が迫ってきちゃったので、あきらめて上映終了後に買えたら買うことにしたんだけど…みんな、グッズを買うために劇場のオープン前から並んだらしいよ。上映終了後に無事パンフは購入できたけど…EVA-EXTRA第4号の方は完売してました(買うつもりはなかったけど)。



どうしても感想を語るとネタバレっぽい記述が出てきちゃうと思うので、気になる方は、読まないでね!



ネルフの北極基地を襲う使徒。エヴァンゲリオンパイロットの真希波・マリ・イラストリアスは、エヴァ仮設5号機で迎撃、使徒のせん滅に成功するも、同時に基地ごと仮設5号機を失うのだが…。その頃日本では、碇シンジが父のゲンドウと母親の墓参りをしていた。同行した葛城ミサトの車で帰途に着くシンジ…その最中に新たな使徒が出現!慌てる2人の前に、式波・アスカ・ラングレーの登場するエヴァンゲリオン2号機が実戦投入され…。

初っ端、仮設5号機で暴れまくる新キャラ真希波・マリ・イラストリアス…坂本真綾の声が入ると公開されていたイラストや、予告編かから得たイメージとは、だいぶかけ離れた感じのキャラだった。もうちょっと物静かな、優等生っぽいキャラかなと思ったら、意外とアスカに近いような…(いや、今になって思いなおすと、アスカよりカレカノの雪乃みたいな女のようにも感じる)。実は、過去のシリーズなどでアスカが担っていた役割なんかを分担するような位置づけでもあったキャラなわけで、性格はあんなにツンツンしてなくて、どちらかというとフニャフニャ(笑)してるんだけど、エヴァに乗るのが楽しくてしょうがない、見せ場をつくるのが大好きみたいなところは似ていた。

そう、そしてアスカだけど…名前が惣流から式波に変更。変更点は、名前だけじゃなくて…役割もかなり変わってましたね。語りたいけど、やっぱりつくり手が極力情報を隠そうとしているので、あまり言えないけど…旧作の劇場版(Air/まごころを、君に )なんかよりも凄い事になってるのさ。他のファンがどう受け取るかはこれからの反応を見なきゃあれだけど…個人的にはいい意味で期待を裏切ってくれて、びっくりだ。でも、冒頭の初登場シーンなど、「Air」(またはREBIRTH)のアスカ復活シーン並みにかなり爽快。かっこいいアスカ&2号機の活躍が拝めるシンジたちとの初対面が、プラグスーツだったので、あのシーンはなかったけど、しっかり「あんたバカ」もでてきました。

新キャラ、新作カットがバンバン…でも、序と同じでやってることはTVとそう大して変わらないなぁ~とか見ていたら、いやいや、3号機の登場あたりから、ガラリと変化が!“破”というタイトルには、やはり破壊の意味もあったらしく…元のTVシリーズがあるので、こうなるなって展開の予想はつく分部あるんだけど、驚かされることの方が多かったのは確かです。TVでいう19話あたりが、今回の映画のクライマックスになるんだけど…そこへ「まごころを、君に」的な内容を前倒ししてきたかのような印象。

とはいうものの、過去作品のように観客を突き放すようなことはしておらず…エヴァンゲリオンという作品の再生を予感させる展開にちゃんとなってます。監督以下、つくり手の気持ちとしてはやっぱ大事なのはアスカよりも綾波なのかな?という感触。完結編になるらしい次作で、今までとは違うものがみれるんじゃないかという期待感は抱かされましたよ。エンディング後には、お約束の次回予告…タイトルが先に伝えられたものと、若干違ってるのでご自分の目でお確かめください。何かの頭文字なのか、それともウルトラ?(笑)あのひと文字には、色々な意味がありそうな感じだ…。カヲルくんの本格的な登場以降、当時、見たかった真の結末を今度こそ描いてくれそうな予感がする。

今回は、既存の曲を利用した劇中歌の使い方が実にうまい。ああいうところって、庵野秀明が実写映画の「ラブ&ポップ」で、“あの素晴らしい愛をもう一度”を使ったり、TVアニメの「彼氏彼女の事情」で“夢の中へ”を選択したセンスに近いものがあるなぁと関心。エンディングなんかも、あえて新しいものを使うのではなく、序と同じ宇多田ヒカルの“Beautiful World”のバージョン違いで攻めてくると…まさにTVシリーズで何パターンもあった“FLY ME TO THE MOON ”(ああ、そういえばこれも既存曲だったな)を彷彿とさせるね。でも、ミサトと加持さんが飲んでる居酒屋だけは、BGMの曲のおかげで妙に昭和だった(笑)

細かいところでは、何でシンジがいまだにDAT使ってるんじゃ?携帯やパソコンが今風の物になってるんだから、あれもiPodみたいなデジタルオーディオに「すべきでは?という、一部のマニアックな人からのツッコミを(実際にそういう批判をしている人をネットで見かけた)、今までになかった設定と解釈を使って、物語上重要なキーアイテムにまで昇華させていたのが実によかった。あと、ミサトの車がとうとうMATになっちゃったって思ってたら…エンドロールにちゃんと“円谷プロ 帰ってきたウルトラマン”というクレジットが入ってて笑った!庵野秀明、エヴァの原点といえば、やっぱりDAICON版「帰ってきたウルトラマン」だからな。

最後に、パンフレットは1000円、序より200円も高くなっている。鑑賞前のネタバレを防ぐために、頑丈にテープどめされているので、はがすのが大変。さらに中にも袋とじページが存在。マニアの方は鑑賞用と保存用に2冊買うのをお薦めするが、それにしても1000円だから、そう簡単に買えないか。もう1冊買うくらいなら、1200円出してレイトショーでもう1回、映画見た方がいいもんね(笑)ただ、中身は氷川竜介さんが行った鶴巻和哉監督へのロングインタビューが14ページも掲載されていて、作品を読み解くためには大きな足掛かりとなるので、これからじっくりと読むつもりだ。ちなみに庵野さんや他のスタッフ、キャストのコメントや紹介は載ってません。


総監督:庵野秀明 監督:摩砂雪 鶴巻和哉
出演:緒方恵美 林原めぐみ 宮村優子 坂本真綾 三石琴乃 山口由里子 立木文彦 清川元夢 山寺宏一


【序をBlu-rayソフトでおさらい】
Blu-ray ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 (EVANGELION:1.11)
勝手に映画紹介!?-EVANGELION:1.11







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