レイン・フォール/雨の牙(2008年) | 勝手に映画紹介!?

レイン・フォール/雨の牙(2008年)

勝手に映画紹介!?-レイン・フォール 雨の牙

【鑑賞日:2009年4月28日】

シネコンのレイトショーで「レイン・フォール 雨の牙」を鑑賞…イーストウッドの「グラン・トリノ」とどっちにしようか迷ったんだけど、上映開始時刻がこっちのほうが1時間も早かったので、本日はこちらをチョイス。予告を見て、椎名桔平がハリウッド映画に出たのかな?すげ~じゃんと一瞬錯覚してしまったのだが、なんのことはない…外国人作家の原作に、外国人監督を起用し、ゲイリー・オールドマンを無理やり出演させただけで、出資は日本。なんとなしに豪華なVシネレベルといったところか?

日系アメリカ人の暗殺者ジョン・レイン…彼の現在の仕事は、政府の要人を自然死に見せかけて殺すこと。今までに二つの殺しを成功させたジョンの新たなターゲットは極秘データをUSBメモリー移して盗み出したカワムラという男。彼が何者かにそのメモリーを渡す前に、暗殺してデータも奪わなければならなかったのだが…殺しは成功したものの、カワムラはメモリーを所持していなかった。一方、CIAのウィリアムもメモリーを狙い、ジョンとカワムラの動きを監視していたのだが…。ジョンはメモリーの行方を求め、カワムラの娘みどりに接触を試みる。

悪い、Vシネよりひどかった。完璧見かけ倒しの映画だね…アクションもヘボイし(ジェイソン・ボーンあたりの影響ありありな格闘がちょっとある程度)、ハードボイルドでもないし、無駄なダレ場が多すぎる。要人を狙う殺し屋だったんだけど…実は、その要人たちは私利私欲に走った悪人で、メモリーの行方を追って、今度は要人の娘までが何者かに命を狙われはじめたので、心やさしい暗殺者は、その娘を助けることを決意、逃避行が始まるってことなんだけど…お前、ヒロインの親父を殺しておいて、何、調子こいてんだよと。

アレは仕事だ、罠だったんだ、だから罪滅ぼしで娘を助けるんだと言いたいんだろうけど…椎名桔平の演技からそういう感情も全然伝わってきません。なんだろう、原作、脚本、演出が外人なんでね…やっぱり中途半端に日本人の感情表現やセリフがズレてるんだよ。ゲイリー・オールドマン以外は、ほとんど日本の俳優がメインなんだけど…どいつもこいつも大根演技しやがって感じ。かといって、数多くあるハリウッドの勘違い日本文化映画ほど、逸脱してないんでね…ギャグとしても見れないから、逆に困っちゃうのよねぇ~。

日本の渋いベテラン俳優さんいっぱい出てるんだよ…これだけのキャスティングと予算があれば、室賀厚あたりだったら、きっと適度に面白いVシネ、二、三本撮れるだろうなぁ。ゲイリー・オールドマンの役だって、稲川素子事務所のB級外タレで充分だよ…。ついでに、無意味なニューヨークロケまでしてるんだよ、アホちゃうか。アメリカ行ったんんなら、ストーリーに関係なくても、派手な銃撃戦くら撮ってこいよ!凄腕暗殺者、ジョン・レインの生い立ちでもなんでも、そういうシーンいっぱいつくれるだろ!

ヒロインに時間を割いて拳銃の撃ち方まで教えたのに、結局発砲なし…逃避行中に、お互いいい関係になったのに、同じ部屋に泊まってベッドインもなしって、少年誌のラブコメかよ。いや、最近は少年誌のラブコメだって、Hぐらい常識だぞ。これだったら数年前にセガールが東京ロケで撮った「イントゥ・ザ・サン」の方が100倍面白い。とにかく退屈、でたらめなアホ映画。マジで金返せと叫びたくなった。唯一、おもろかったのは…新橋か有楽町あたりのガード下を闊歩するゲイリー・オールドマンの姿、妙に違和感ありあり。ああ、「ダークナイト」出てた人なのに~。「グラン・トリノ」を見に行けばよかったとかなり後悔中…。


監督:マックス・マニックス
出演:椎名桔平 長谷川京子 ゲイリー・オールドマン 柄本明 ダーク・ハンター 清水美沙 中原丈雄  


【原作小説はこちら】
レイン・フォール/雨の牙 (ハヤカワ文庫)
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