太陽の黙示録 前編 -海峡- & 後編 -国境-(2006年) | 勝手に映画紹介!?

太陽の黙示録 前編 -海峡- & 後編 -国境-(2006年)



2007年2月9日発売、レンタル開始の新作DVD「太陽の黙示録 前編-海峡- 」&「太陽の黙示録 後編-国境- 」をまとめて鑑賞した。WOWOWの有料放送で放映されたものをソフト化したもので、かわぐちかいじの同名人気コミックをアニメ化したもの。今回はコミックの1~4巻にあたる、大地震が発生し、日本列島が崩壊、分裂していく序章部分と、その後に続く台湾編を映像化。前編ではコミック2巻目の前半部分にあたる、台湾に舞台が移ってからの、日本人避難民の殺人事件あたりまで話が描かれており、後編はその続きから、台湾編を締めくくる4巻目のラストまでを一気に見せる。

2002年8月10日に発生した京浜大地震、その後に続く富士山の大噴火や数々の大地震によって、日本列島は琵琶湖を境に列島が分断した…。政治家の祖父と父を持つ柳舷一郎も両親と滞在していた箱根の別荘で災害に遭遇。ちょうど一人で、森へ遊びに出かけている最中であり…家族と離れ離れになってしまい、東京に残された祖父・拓磨も安否を気遣うが、行方がわからなくなっていた…。しかし舷一郎は、坂巻吾郎という男に助けられ、以来…行動を共にしていたのだが…。

自分も途中までだがコミックを所有していて読んでいる。多少の端折りはあり、1本の作品としてみると全体的にダイジェスト感は否めないが、それでも意外と忠実に映像化はされているかなって印象はあり…時間的な制約の中でよくまとまっていたと思う。

前編の見所は、ディザスタームービー級の日本列島の崩壊、分断シーンでしょうね。映像になると、コミックとはまた一味違った迫力が味わえる。正直…この辺は、嫌でも「日本沈没」と比較してしまうのだけれども…あらためて、こうした映像で見ると、樋口真嗣版のリメイク「日本沈没」って、この作品からもけっこう影響を受けていたんじゃないかなって思わせる箇所が何度もありましたね。作り手のほうも、その辺は理解しているのか?自分が見たレンタル版DVDにはなかったんだけど、セル版DVDを買うと原作者かわぐちかいじと、樋口真嗣の対談が集録されているとか…(WOWOWの公式サイト でも動画配信している)。

後編は、やっぱりリメイク版「日本沈没」では物足りなかった、人間ドラマ…日本人特有の大和魂がしっかりと感じられる、極太のテーマを、エンターテイメントの中に織り交ぜて上手に見せてるなって感じです。自分の中で、かわぐちかいじといえば、やっぱり「沈黙の艦隊」なわけで、舷一郎が段々とリーダーシップを発揮していく場面などは、「沈黙の艦隊」の海江田四郎のカリスマ性とダブって見えるわけですよ。武力を使わずにどうやって難局を乗り切るか?コミックで読んでいても、名セリフを声優さんの声であらためて聴くと、自然と目頭が熱くなってきてしまう。

それなりに区切りのよいところで終っているので、ひとつの作品としてそれほど中途半端さは感じないが、やはりコミックの方はまだまだ物語が続いているので、この先も映像で見たくなってしまうというのがファンとしての心理だろう。できるなら、TVシリーズか何かで、ジックリと描いて欲しいところだが、作画の質が落ちるのも嫌だしなぁ(笑)やっぱり、年に1回くらいのペースの特番で映像化するのがいいのかな?

監督:小島正幸 原作:かわぐちかいじ
出演:松田洋治 小山力也 森川智之 原康義 野沢由香里 大塚明夫

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