マイ・ボディガード(2004年) | 勝手に映画紹介!?

マイ・ボディガード(2004年)

【鑑賞日:2004年12月21日】

話題の新作映画「マイ・ボディガード」を鑑賞してきた。ボディガードなんていうタイトルを聞くと、直にケビン・コスナーの甘っちょろい映画を思い浮かべてしまうのだが…現代は“MAN ON FIRE”(燃える男)だ。デンゼル・ワシントンの役柄がボディガードだからといって、もうちょっと、原題を意識したまともな邦題が付けられなかったのかと、相変わらずセンスのない邦題に、怒りの銃弾を浴びせたいくらいだ(笑)

メキシコに住む金持ちの社長に、娘のボディガードとして雇われた男が、その娘との交流のおかげで…生きる希望を見出した。最初こそギクシャクとした関係だったが…お互いに心を開き、存在を認め合った時に、娘の誘拐という悲劇が起きる…。

2時間26分とわりと長い映画なのだが…一つの作品で、泣かせの要素たっぷりなハートウォーミングドラマと、いかにもワイルドなアメリカ的復讐劇を、半分ずつに描いているので…意外と飽きない。前半はとにかく可愛いダコタちゃんの表情を見ているだけで、彼女が過去に出演した泣かせ系ドラマの名場面を思い出す(笑)誘拐事件後は…ガラリと作風が変わり、必殺仕事人か、処刑人かと思わせる内容になっていく。おまけに残虐非道なバイオレンスシーンの連続である。デンゼル・ワシントンなんか、前半と後半では…「リーサル・ウェポン」の1作目と2作目のリッグスの性格くらい違う人間に変わってます。さすが“燃える男”…人間兵器と化した男の暴走は誰にも止められません。

映画は面白いのですが…二つの要素をてんこもりにすると、2時間半でも足りないような気がしないでもない…(かといって、これ以上になるとキツイしなぁ)。前半のドラマはしっかりと描いていたのだが、後半になると…話の繋ぎが唐突で、けっこうお粗末に感じる。さながらバイオレンスシーンをダイジェストで見ているような気分になってしまった。事件の黒幕にたどり着くのも呆気ない感じがした。もう少し相手に復讐していく過程をジックリ描かいた方が…自分はもっと、デンゼル・ワシントンの演じたクリーシーという男に感情移入できただろうと思う。最後の見せ場のために…後半のテンポアップが必要なのは分かるんだけどね…。劇場作品と同じくらいのスケールが出せるなら、TVシリーズで見てみたいなぁ。

ところで、ダコタちゃんて、子役時代の安達祐実に似てないかな?「家なき子」とか「REX 恐竜物語」をダコタちゃんでリメイクさせたいとか…映画の最中に要らんこと考えてました。じゃあ、逆に「マイ・ボディーガード」を日本でリメイク(室賀厚 監督あたりがVシネでパクリそう)すると安達祐実になるのか?(笑)そうするとボディガードの役は…街中でロケットランチャーぶっ放すくらいのことが平気で出来る男だから、竹内力しかいないだろう!

監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン ダコタ・ファニング ラダ・ミッチェル