皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」/処女の誓い/素晴らしきボッカッチョ 感想 イタリア映画祭2016 | 映画時光 eigajikou

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「イタリア映画祭2016」1日目

『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』

『処女の誓い』

『素晴らしきボッカッチョ』


「イタリア映画祭2016」2日目
『フランチェスコと呼んで―みんなの法王』
『失われた美』
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『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』
↓「Lo chiamavano Jeeg Robot」トレーラー


↓「鋼鉄ジーグのうた」動画 
歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会、こおろぎ'73


『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』
原題:Lo chiamavano Jeeg Robot

監督:ガブリエーレ・マイネッティ
出演:クラウディオ・サンタマリア
ルカ・マリネッリ
イレニア・パストレッリ
アントニア・トゥルッポ

ローマ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、
オリジナリティーあふれるエンターテインメントと
喝采を浴びたマイネッティのデビュー作。
無愛想で一匹狼のエンツォは、
盗みで警察に追われている最中に起きた
アクシデントで超人的な力を得る。
その力を犯罪に悪用するエンツォだが、
日本のアニメ「鋼鉄ジーグ」の
熱狂的ファンである女性アレッシアとの出会いが、
彼の心を変えていく。
クラウディオ・サンタマリアと
ルカ・マリネッリのスター俳優が共演。
(公式サイトより)

この作品はイタリアのアカデミー賞である
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で
今年、主演男優・主演女優、
助演男優・助演女優の俳優部門総なめ、
編集、プロダクション、新人監督の各賞と
7部門を受賞したことや、
永井豪原作のアニメ「鋼鉄ジーグ」が
重要なモチーフで登場することで
話題の作品なので、
知ってる!って方も多いのではないでしょうか。
私もとても気になっていた作品でした。

イタリア映画では珍しいヒーローもので、
『スーパー!』『キック・アス』
『バットマン』『デットプール』
などのテイストも感じましたが、
監督は『レオン』を一番意識したと語っていました。
そして小さい頃から日本のアニメを見て育ったので、
影響を受けたと。
監督は日本のアニメ、コミック、ゲームに詳しいです。
ダークヒーローものでイタリアンテイストがバッチリあり、
なおかつ主人公は「鋼鉄ジーグ」の主人公
シバ・ヒロシ(司馬宙)を名乗るヒーローになります。
状況はダークヒーローものの世界だけど、
登場人物たちがリアルにいそうな造形で、
とても面白い作品でした。
できたらまた書きたいなァ。

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上映後のQ&Aで、
ガブリエーレ・マイネッティ監督と
主演のクラウディオ・サンタマリアさん


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監督とサンタマリアさんに
サインもらった


2人と写真も撮らせてもらえました。
監督とはアップになり恥ずかしいので
サンタマリアさんと撮ったもの
なんか偶然服装が合ってた!?

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『処女の誓い』
↓「Vergine Giurata」トレーラー


『処女の誓い』
原題:Vergine giurata

監督:ラウラ・ビスプリ
出演:アルバ・ロルヴァケル
フロンヤ・コデリ

ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選ばれた
女性監督ビスプリのデビュー作。
女性の地位が低いアルバニアの山村。
自由を求める少女ハナは、
伝統的な掟に従って終生処女であり、
男として生きることを誓う。
だが、成長するにつれて抑えきれない感情が生まれ、
イタリアに旅立つ。
アルバニアとイタリア、過去と現在、
男性と女性といった対照のなか、
一人の人間の心の微細な揺れ動きを
見事に表現するのは、
世代を代表する女優アルバ・ロルヴァケル。
(公式サイトより)

苛酷な労働環境と地位が低く自由のない生活環境で
女性は60歳まで生きられないアルバニアの山村に生まれ、
「宣誓処女」になり男として生きて家を継いだ
主人公(ハナ/マルク)が、
父母を看取った後、自分の生き方を問い直すため、
一緒に育ってイタリアへ恋人とイタリアへ駆け落ちし
(結婚の自由がないため)
ミラノに住むリラの元を訪れる。
女性として生きる自分を取り戻す主人公を演じる
アルバ・ロルヴァケルの表情、肉体、佇まいが
素晴らしかった。
フェミニズム的にも普遍性のある作品です。

ベルリン映画祭で
アルバ・ロルヴァケルとラウラ・ビスプリ監督


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イタリア映画祭Q&Aのラウラ・ビスプリ監督











『素晴らしきボッカッチョ』
↓「Maraviglioso Boccaccio」トレーラー


『素晴らしきボッカッチョ』
原題:Maraviglioso Boccaccio

監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
出演:パオラ・コルテッレージ
キム・ロッシ・スチュアート
リッカルド・スカマルチョ

ルネサンスを代表する作家
ボッカッチョの古典的名作「デカメロン」を、
巨匠タヴィアーニ兄弟が翻案。
原作は100話から成るが、
映画は愛についての5話で物語が紡がれる。
ペストが蔓延する1348年のフィレンツェ。
若い7人の女性と3人の男性が都市から逃れた郊外の邸宅で、
死の恐怖を紛らわすために示唆に富んだ話が披露される。
パオラ・コルテッレージ、キム・ロッシ・スチュアート、
リッカルド・スカマルチョら豪華な顔ぶれがそろう。
(公式サイトより)

タビアーニ兄弟の新作です。
前作『塀の中のジュリアス・シーザー』は
刑務所の囚人たちが演じる
ド迫力の『ジュリアス・シーザー』でしたが、
『素晴らしきボッカッチョ』の語り手の
10人の若者たちは新人が演じています。
紡がれる5話は悲劇やコメディーやロマンス。
タビアーニ兄弟は兄ヴィットリオが86歳
弟パオロが84歳になりましたが、
年齢を感じさせないとても瑞々しい作品です。




今日もイタリア映画祭で2本と、
Wけんじ企画
「ザ・レジスタンス、抵抗」
作・演出:山内ケンジ(城山羊の会) 
出演:山内健司(青年団) 他
の舞台を、こまばアゴラ劇場で観ます。

イタリア映画祭の記事はまずはこんな感じで
簡単にしか書けなさそうです。(^o^;)

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4月29日初日は開会式もありました。



「イタリア映画祭2016」2日目
『フランチェスコと呼んで―みんなの法王』
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