ジョン・ラーベ 南京のシンドラー感想 独・仏・日・中・米豪華キャストの南京が舞台の戦争歴史映画 | 映画時光 eigajikou

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『ジョン・ラーベ 南京のシンドラー』
原題:John Rabe

2009年製作
ドイツ=フランス=中国合作映画

2014年5月17日
江戸東京博物館ホールで鑑賞











↓『ジョン・ラーベ 南京のシンドラー』予告動画


監督・脚本 フロリアン・ガレンベルガー

製作 ベンヤミン・ヘルマン 、 ミーシャ・ホフマン 、 ヤン・モイト
撮影 ユルゲン・ユルゲス
音楽 アネッテ・フォックス
編集 ハンスイエルグ・ヴァイシュブリッヒ

出演:
ジョン・ラーベ ウルリッヒ・トゥクール
Dr. Georg Rosen ダニエル・ブリュール
Dr. Robert Wilson スティーヴ・ブシェーミ
Valerie Dupres アンヌ・コンシニ
Dora Rabe ダグマー・マンツェル
Langshu チャン・チンチュー
Prince Asaka Yasuhiko 香川照之
Nakajima Kesago 杉本哲太
Matsui Iwane 柄本明
Major Ose 井浦新


日中戦争が始まって間もない1937年12月。
日本軍は中華民国(蒋介石)の
首都南京へ侵攻し陥落させた。
首都機能はすでに重慶へ移転しており、
数十万の市民と中国兵士、
そして十数人の欧米人が南京に残留した。
残った欧米人たちは、迫りくる日本軍から市民を保護する為、
南京安全区国際委員会を設立、その委員長に
選ばれたのがシーメンス南京支社長のジョン・ラーベだった。
本作品は、ラーベと国際委員会メンバーの
人道的活動を史実を基に描く。
ドイツ映画賞で主演男優賞・作品賞・美術賞・衣装賞を受賞、
バイエルン映画賞では
最優秀男優賞・最優秀作品賞を受賞した。
(公式サイトより)

映画『ジョン・ラーベ ~南京のシンドラー~』
公式ウェブサイト
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前回来年2月公開の
『不屈の男 アンブロークン』を見たうえでの
記事を書きましたが、
今回は昨年観てずっと書きそびれていた
『ジョン・ラーベ 南京のシンドラー』です。
「南京・史実を守る映画祭」実行委員会による
自主配給、自主上映作品です。

こちらも「反日」映画かと
色めき立つ人もいるかもしれませんけど、
「日本の皆さんを傷つける
気持ちは一切ありません」と
上映前に監督が
スカイプでメッセージしました。
内容的には日本軍を酷く描いている訳ではないし、
日本軍人は実力のある日本人俳優が
ちゃんと演じています。

ジョン・ラーベが記していた日記は、
歴史的な資料として研究されています。
映画は史実に基づいた作品ですが、
ジョン・ラーベの日記の映画化ではなく、
彼を主人公にした、
戦争歴史大作映画です。
ドイツ、フランス、中国合作映画で、
ドイツはウルリッヒ・トゥクール、
ダニエル・ブリュール、
ダグマー・マンツェル、
アメリカのスティーヴ・ブシェーミ、
フランスのアンヌ・コンシニ、
日本の香川照之、杉本哲太、
柄本明、井浦新、仁科貴
などが出演しています。

堅苦しい戦争映画でなく、
ラーベと親しかった欧米人との交流や友情、
ラーベ夫妻の夫婦愛や、
ダニエル・ブリュールの恋愛まで
盛り込まれた
(ちょっと盛り込み過ぎかな感もありますが)
大作のエンタメ映画です。

目くじら立てて騒ぐような
「反日」映画ではありません。
各地で自主上映会も行われています。
年内は東京の八王子と町田、兵庫、新潟での上映があります。
上記の公式サイトをご覧下さい。
DVDも発売されました。

ジョン・ラーベ~南京のシンドラー~ DVD/東風


私が観た日は、
上映後に姫田光義氏(中央大学名誉教授、中国近現代史)
永田喜嗣氏(大阪府立大学大学院、ジョン・ラーベ研究家)
のシンポジウムがありました。
映画では描かれていない史実の補足などがありました。
かなり勉強になるお話しでした。
アンヌ・コンシニが演じている女性は、
フランス人の設定でしたが、
実在の人物はドイツ人だそうです。

プロパガンダ映画というものもありますが、
この映画は違います。
とにかく見ないですぐに「反日」と
あげつらうのはどうかと思います。
実際に自分の目で見て考えることが大切です。





















ジョン・ラーベ本人



ユーロスペースで封切になった
『シーヴァス
王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語』

観ました。
少年の存在感が忘れられなくなる強烈さ。
シーヴァスや動物たちの存在感も強く、
リアリティーが半端でないです。
2014年、第71回ヴェネツィア国際映画祭で
審査員特別賞を受賞も納得のトルコ映画。
次の記事に書く予定。

シネマヴェーラ渋谷の
「ロードムーヴィーの世界」で
『春にして君を想う』1991年(再見)
フリドリック・トール・フリドリクソン監督
ファンタジーも入ったアイスランド映画。
『ベルリン天使の詩』とリンクしている素敵な作品。

『トラフィック』1971年
ジャック・タチ監督
私が観ているタチ作品の中で一番面白かった。
笑える交通コメディー。

『モーターサイクル・ダイアリーズ』2004年
ウォルター・サレス監督。
劇場鑑賞3回目。
大好きな傑作ロードムーヴィー!
DVDも持ってるけど、
やはりスクリーンでまた観たくなって。

『神の道化師、フランチェスコ』1950年
ロベルト・ロッセリーニ監督
聖人フランチェスコの布教の旅。
リアルだけどユーモラスでもありました。


今週はツィッター、なう、
サボってしまったのでこれから投稿します。(^o^;)