2012年「劇場以外」鑑賞映画-総括 | 映画の夢手箱

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 映画の鑑賞記録です。基本的にネタバレ有り。

 もう2月中旬にもなって今更感が凄まじいのですが、2012年、劇場以外の場所で鑑賞した作品について纏めてみようと思います。劇場以外の場所というと、多くはレンタルのDVDやブルーレイですが、出張・帰省・旅行先等のテレビで観たものや、友人にDVDなどを借りて観たものも含まれます。

「アーティスト」
「戦火の馬」
「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1」
「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」
「マイティ・ソー」
「空飛ぶペンギン」
「ペネロピ」
「俺たちフィギュアスケーター」
「インセプション」
「アイアンマン」
「アイアンマン2」
「さまよう魂たち」
「ユー・ガット・メール」
「ハルク」
「カンフー・パンダ」
「オー! ゴッド」
「ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間」
「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」
「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」
「エクスペンダブルズ」
「ブラック・スワン」
「サン・ジャックへの道」
「トッツィー」
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
「ラッシュアワー」
「かもめ食堂」
「魔法使いの弟子」
「インクレディブル・ハルク」

 さて、それでは例によって、このなかから、「うまうまの大好きな作品」を10本チョイスしてみましょう。ただし、既に『2012年「劇場」鑑賞映画-総括 』の方で選択した作品は除きます。また、順番は鑑賞順であって、好きな順番ではありませんので申し添えます。

◆「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」◆
http://www.captain-america.jp/
 予め述べておきますと、わたしは決してアメコミのファンではないんです! 自分で買って読んだ英語の漫画なんて、子供のころに集めて読んだ「ピーナッツ」(スヌーピーやチャーリー・ブラウンの出て来る漫画)くらいのもの。しかし、一連のアベンジャー祭りに触発されて、キャプテン・アメリカに興味が湧き、本作をレンタルして鑑賞し…、予想外にハマりました!:D
 人々の心のよりどころとして、コスチュームの星条旗にこだわる辺りに本物のヒーローを感じました。もやしっ子と言われていたころから、内に秘めた強い心は変わらない。キャップこそ真のリーダーだ!:D 本作を鑑賞した後に「アベンジャーズ」を観ると、見かけは若者だけどキャップは「おじいちゃん」(というか古強者)のポジションなんだなあってことが改めて実感できますし、1人だけ時代を超えてしまっていることの孤独感が際立ちます。
 キャプテン・アメリカの生みの親とも言えるエイブラハム・アースキン博士、短い出番ながらも印象的だなあと思っていたら、演じている役者さんが、映画「ラブリーボーン」で猟奇的な殺人者を演じたスタンリー・トゥッチでした! この人の目は、一度見たら忘れられないくらい食い込むね。

◆「ペネロピ」◆
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12098/index.html
 ジェームズ・マカヴォイ見たさに借りてきて観たのですが、それ以上の収穫がありました。マカヴォイはもちろん、超クール!:D 主人公のペネロピを演じるクリスティーナ・リッチは、鼻が豚鼻であってもものすごく可愛い。
 ストーリーは、魔女の呪いで豚鼻の娘が生まれるという、どこかおとぎ話の仕立てですが、実は見栄っ張りで子供をダメにする母親と、その母のもとに生まれながら自立を勝ち取っていく娘という、心理学的なテーマが根底に敷かれています。母子の間には共依存の関係もあったと思いますし、自らその関係を断ち切るには強い意志の力が要る。ペネロピは、豚鼻の自分を卑下せず貶めない、ありのままの自分を受け容れることで幸せを掴み取っていきます。
 「ありのままの自分を好きになる。」それは簡単に見えて、とっても難しい。でも、やってみた後はやっぱり簡単なことだったとわかる。人生はそれそのものが魔法かおとぎ話みたいですね!:D

◆「インセプション」◆
http://wwws.warnerbros.co.jp/inception/dvd/
 本邦では、渡辺謙が主要なキャラクターとして出演したことでも話題になりました。公開当時は2010年、劇場に足を運びたいと思いつつ、仕事が忙しくてとうとう観に行かず終いだった記憶があります。
 複雑かつ秀逸なストーリー構成と見事な映像は文句なし。全体に潜在意識の暗い部分を扱うのでダークだがグロくはない。謎めいたラストは解釈が分かれるところで、これもお見事。
 監督のクリストファー・ローランは、本作以前にも、「メメント」、「バットマン ビギンズ」及び「プレステージ」等々、いかにも捻りのきいた作品を世に送り出している才人。wikiの近影を見ても、何だかすごく知的な顔つきをしている。お馬鹿なわたしは、彼の作品を観る時は頭が捩れてしまわないよう注意せねば!:d

◆「カンフー・パンダ」◆
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=329522
 本作を鑑賞した後、「カンフー・パンダ2」を冒頭から通して全部、ちゃんと鑑賞しようとツタヤに行ったのですが、見つけることができませんでした。先月、我が家に遊びに来る2歳児のために手頃なアニメを1本借りようと、キッズのコーナーをうろうろしていたら、見つけました! そうかー! 一口にアニメのコーナーといっても、キッズとそれ以外とでは品揃えが全く違うんですね!:D
 今度、改めて2を借りに行って、じっくり感動したいと思います。アニメは、独特のアニメ口調で台詞が明瞭に発音されるから、英語の教材としても最適ですしね!

◆「ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間」◆
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=234444
◆「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」◆
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=238972
◆「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」◆
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=241899
 もう、これらの3部作はわたしのなかで金字塔です。劇場公開時は7回くらい劇場で鑑賞していますし、いつもレンタルで済ませるわたしにしては珍しく、コレクターズ・エディションを買って鑑賞し、監督の解説付きでまた鑑賞し、俳優のコメント付きでまたまた鑑賞し…と、すべての鑑賞回数を合計したら恐らく20回近くになるんじゃないかしらん。
 これだけ見ておきながら、 You Tube などでまた関連の動画を見つけてしまうといそいそと鑑賞し、その度に感動し、涙が滲む場合すらあるのですから、もはや病気かもしんない!8D
 最近、本作でボロミアを演じたショーン・ビーンがアメリカで再ブレイクしており、「ゲーム・オブ・スローンズ」というテレビドラマで主役の王様を演じているという報を目にして胸躍りました。これ!↓ これですよ旦那!8D
http://www.star-ch.jp/gameofthrones/
 なんて王様っぷりなんでしょう、わたしたちのショーン・ビーンは! 架空の大陸にある7つの王家が覇権を争うファンタジー作品らしいんですが、この映像クォリティの高さ。ドラマというか、映画みたいですね。このまま劇場のスクリーンで流しても充分に見ごたえありそう。ツタヤに出回り始めたら、猛然と借りまくってしまいそうです。 

◆「サン・ジャックへの道」◆
http://www.crest-inter.co.jp/saintjacques/
 本作は本当に心に喰い込む作品でした。ここに挙げた10本はどれも甲乙つけがたく心に喰い込んだすばらしい作品ですが、敢えて言わせて頂ければ、本作はわたしにとって最高でした。
 映画には、勢いで観てワーッと熱くなって騒いで、「ああ、面白かった!」とスッキリする作品もあれば、人生の節目節目で、また観たくなる、またまた観たくなる、というように何度もしみじみ見直してしまう作品もありますね。本作は、「また観たくなる映画」の最たるものと思います。鑑賞する自分自身の年代や、置かれた立場や、人生経験のありようが異なれば、その都度、違った味わいを提供してくれるのではないかと思います。

◆「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」◆
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=240127
 本作冒頭で主人公フランク・ウィリアム・アバグネイル・Jr.の母が絨毯に赤ワインをこぼし、それが染みになるシーン。鑑賞後によくよく考えれば、意味の深いシーンでしたね。
 一見、軽いタッチで描いているように見えて、父と息子、母と息子、犯罪者とそれを追う捜査官、それぞれの人間関係が深く、複雑。
 実話がベースと知って、ひたすら仰天するしかないストーリー展開。スティーヴン・スピルバーグ監督ならではの、人間を見る目の優しさのような温度が作品全体から伝わってくるのも心地よかったです。

◆「魔法使いの弟子」◆
http://www.disney.co.jp/deshi/
 本作に対する世間の評価は意外に低いのですが、わたしは大好きです。ディズニー映画には…良くも悪くも…ある種の特徴があり、本作はそれがいい方に転んだように思います。ホウキが踊るとかね、彫像が動き出すとかね。いいじゃない、楽しくて!:D
 魔法使いバルサザールを演じるニコラス・ケイジの安定感は今更、言うまでもありませんが、周囲を固める俳優もなかなか良かった。冴えないファッションなんだけど、目を離せない独特のユーモアある動きをするジェイ・バルチェルを発掘できたのは儲けものでした。もっともっと陽が当たってほしい若手俳優の1人です。
 本作は、魔法使いバルサザールの大人の恋と、主人公デイヴの若く青い恋、2つの恋が同時進行で進んでいきます。個人的には、これはひとつの「恋愛映画」としてのカテゴリーで鑑賞するのが正しい見方だと思いますね!:D


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