007/スカイフォール | 愛すべき映画たちのメソッド☆

愛すべき映画たちのメソッド☆

映画感想家・心理カウンセラー・芸術家のNatsukiです☆

『映画にどんなに素晴らしいメッセージが含まれていようと
「娯楽性」がなければ作品としては失敗だ』/レオナルド・ディカプリオ



「ペン型爆弾ですか?時代遅れですよ。」

駆け出しの無鉄砲な新米スパイから始まり《人を愛さないボンド》が確立した前作から数年後に完成した新作007も、遂にリヴート三作目にしてシリーズ製作50周年記念作品。

大筋が『ワールド・イズ・ノット・イナフ』にも似ている本作は、MI6が世界中に潜入させているエージェントのリストが盗まれ、007ことジェームズ・ボンドは手掛かりを追うが、敵との格闘中にMの支持でスナイパーが撃った銃弾がボンドに当たってしまう、という幕開け。

『カジノ・ロワイヤル』&『慰めの報酬』では若手だったボンドが、本作ではダブルオーセクションの中ではベテランのエージェントという設定になっていて、時間軸が大きく進んでいる。

シリーズ初期のアストンマーチンDB5や、オメガの腕時計や、ワルサーPPKや、秘密兵器にまつわる会話など、数々の過去の007作品へのオマージュが出てくる。

お馴染みのアヴァンタイトルの、リアルな大アクションからのタイトルロールという流れもシリーズ屈指の壮絶さ。

毎回ゲストアーティストが提供する主題歌も、今作は特に完成度が高い名曲。

アカデミー賞の受賞歴がある監督が007を撮ったのも初で、その貫禄は悪役が長ゼリフを言いながら登場する「ワンカット長回し」のシーンで顕著に表れていて鳥肌ものの素晴らしさ。

ラストの数々の展開もシリーズのファンにはサプライズで、次回作が本当に楽しみになる仕掛けになっている。

そしてタイトルの『スカイフォール』が暗示するものとは・・・。

「私は、一つだけ正しかった。」


Android携帯からの投稿