グッモーエビアン! | 愛すべき映画たちのメソッド☆

愛すべき映画たちのメソッド☆

映画感想家・心理カウンセラー・芸術家のNatsukiです☆

『映画にどんなに素晴らしいメッセージが含まれていようと
「娯楽性」がなければ作品としては失敗だ』/レオナルド・ディカプリオ



「あなたが生まれたとき、あなたは泣いて、まわりはみんな笑っていたでしょう。だからあなたが死ぬときは、まわりが泣いて、あなたが笑っているような、そういう人生を歩みなさい。」

名古屋で母娘二人暮らしをしている元パンクバンドのギタリストでシングルマザーのアキと、それを陰で支えながら中学校へ通うしっかり者のハツキ。

そこへ2年間、海外で放浪生活を送っていた《父親代わり》でボーカルのヤグが突然舞い戻って来る。

進路で悩む中学3年生の多感なハツキの目を通し《Rockな二人》と《家族》を描く。

まだまだ《心》が定まっていない十代の揺れ動く心境と、いろんな事を「判ったつもり」で実は何も判っちゃいないという《大人と子供の間》の時期を駆け抜けるハツキ。

その一生のうちで最も貴重で尊く、傷つきやすいハートを内に秘めた十代の日々は、自分の「弱さ」や「寂しさ」を認めたがらずに、知らず知らずに突っ走っているのだろう。

「進学か就職か」という大きな《本当は小さな人生の岐路》に立っているからこそ、別の分岐点を見過ごしたり、大事な「何か」が見えなくなって誰もが遠回りしてしまったりする。

自分が唯一信じている《自分》が、実は「判ったつもり」だという事に気付くのはいつも誰かを傷付けたり、別れの後だったりする。

そして誰もが一歩づつ成長し、《他人》という「未知なる存在」の内面や《想い》を発見し、理解しながら大人への階段をのぼる。

必死にもがき、道を切り開きながら過ぎていく長い人生の足元には毎日「変われるチャンス」がたくさん転がっている。

《笑顔》が及ぼす無限のパワーも、《笑い》によって沸き起こる幸福感も、悲しみに出会い悲しみを乗り越えてこそ気付ける「人間にだけ与えられた」特別なご褒美なのだろう。

存在している事が「あたりまえ」になってしまいがちな《家族》も、数々の奇跡の連続を経て誕生し、数々の笑顔と絆の上で初めて生まれる唯一無二のスペシャルな《出逢い》なのだ。

「サヨナラとアリガトウは、言える時に言わないとダメ。」


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