「私はあなたの出したモノを飲んだのよ。」
マンハッタンの豪邸に住み、高級スポーツカーを乗り回し、金にも女にも不自由ない完璧な人生を謳歌する男。
しかし彼はそんな日々にどこか物足りなさを感じていた。
そんな時、微かに人生の歯車が狂いだし無敵の美貌と莫大な財産を持った主人公は取り返しのつかない《落とし穴》に落ちる。
恵まれた人生で調子に乗ると、火傷する。
この作品の展開やオチを予測できる人はまずいないだろう。
それほど巧妙なアイデアが仕掛けられた脚本。
そして名作にはラストシーンが《始まり》ともいえる作品が多い。
完全には終わってない感じを残した作品。
余韻が残りつつ、物語の《その後》を想像させる終わり方。
この世界はまだまだ続くという幕引き。
この作品も《その後》を考えれば考えるほど想像が膨らむ。
だから続編はいらない。
役者魂を発揮したトム・クルーズとキャメロン・ディアスは共に《汚れ役》でもとても巧い。
本作の元となった作品『オープン・ユア・アイズ』を「リメイク」ではなく「カバー」したというキャメロン・クロウ監督。
ハリウッド作品ながら《インディーズテイスト》全開で、まるで舞台劇の様な極上サスペンス。
「別の世界で会おう。ネコになって。」
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