悪の教典-序章- | 愛すべき映画たちのメソッド☆

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映画感想家・心理カウンセラー・芸術家のNatsukiです☆

『映画にどんなに素晴らしいメッセージが含まれていようと
「娯楽性」がなければ作品としては失敗だ』/レオナルド・ディカプリオ



「大殺戮前夜を描く、もうひとつの悪の教典」

映画版『悪の教典』のスピンオフドラマで、新任スクールカウンセラーの女性を中心に描かれる《映画版の三ヶ月前の物語》であり、ハスミンのカリスマ性と心の闇がより理解できる構成。

プロ野球選手のダルビッシュ有の弟であるKENTAも少ないセリフながら、かなり自然でリアルな名演。

情緒不安定で謎めいた数学教師の過去も深く描かれ、シャーロック・ホームズの様に危険な謎に迫る序章のキーパーソン。

ハスミンが教師になる前、アメリカの投資銀行マン時代の、同僚でありライバルである人物との友情と確執とその顛末を、教師時代と同時進行で描き、クライマックスでは二つの時代で共に恐ろしい結末が待っている。

どちらの時代も玄関に《誰か》がやって来た時の恐怖演出が絶妙な不気味さでリンクしていて、幕の引き方もとても巧い。

大嵐の前の静かなる心理サスペンス。

「私は2年4組を完璧なクラスに仕上げたい、心からそう思っています。」


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