許し | しあわせになりたかったのに

しあわせになりたかったのに

すみませんでした。

「私は、あなたを、許しています」

むかし、或るひとが、口にした言葉だった。
いまも記憶のなかで、光を放っている。

発するには、勇気も、力も必要な言葉だろう。

己の胸の内の、
怒りや、憎しみや、破壊的な感情に、
焦点を向けることをせず、
他者への否定として表現しないことを選ぶ。

それを告げる言葉だ。

とても、尊い。