
どうも…ショーエイです…
パリ同時多発テロの直後、
このブログでシリア和平交渉の提案を出した内容がほぼその通りに進行しつつあるのですが…
ブログ記事
はてさて反体制派の言い分が
「空爆を続けているから交渉はしない…」
日本語訳でしか読んでいないので、
実際はどういう言い回しなのかは定かではありませんが、
そもそも色んな組織が点在する…ある意味100近い組織が存在する状況下で混乱を回避する事を目指しての和平交渉であることを最低でも関係諸国は理解すべきです。
いわば統制の取れていない反体制派が纏まった形で停戦状態を維持できるのか…
そういう疑問点が存在するのも事実です。
反体制派の共通の利害はアサド政権の打倒なわけで、
仮に停戦後、反体制派の何れかのグループと政権側で戦闘になった場合、
反体制派はこぞって政権側を非難してくることでしょう。
それが例え反体制側のグループが不履行を起こしたとしても、
不履行を起こしたの政権側と主張して団結するのが目に見えています。
ロシアもウクライナのケースで懲りているように、
不履行を起こしたのが何れの方かを主張しあっても、
両者とも肩入れする方に正当性を見出すだけなので、
結局そんなもの破られるだけと考えるのも当然です。
ただし、今回の和平プロセスの目玉は18か月後に設定した「民主的プロセスの選挙」
United Nation News(英語)
正直、この和平交渉プロセスから選挙戦は始まっていると政権側も反体制派も考えるべき。
反体制側はアサドに代わるシリア国民への求心力を見せつけなくては成らないのであって、
「空爆が停止しなければ交渉はしない…」では全く求心力を感じないです。
少なくともシリア国民は早く混乱を治めてほしいと願っているのですから。
今、現状アサド側からの主張は、国内混乱を招いたのは反体制派の武装した抵抗からだともいえる状況下です。
交渉の席に立たない行為は、自己の利権を守る戦略的な意識が優先しているもので、民主的な見地、いわば国民の疲弊を背負ってたつという姿勢が見られません。ある意味、自分たちの要求を通すために現状の戦闘状態維持も厭わない…そして関係各国が政権側への非難を強めて圧力を掛ける状況を期待しているという意図です。
逆にもし反体制派に求心力を持ち合わせた人物が居るのなら、交渉の席に常に立ち続けた上で国民の疲弊を打ち明け政権側の戦闘行為停止を要求し続ける状況で進むはずです。
欧米諸国もこの点は少し気づくべきで、交渉の席に立たなければどのみち戦闘状態は継続するだけです。
一日でも早く人道的な状況を模索するのなら、交渉の席で停戦を要求するのが当然で、その上でアサド政権側が人道的なプロセスに難色を示すのなら、アサド側の求心力はドンドン失墜するだけです。そして道理に反する状況下で停戦要求を拒み続けるのなら、如何なる手段も厭わずアサド政権を打倒することは十分正当化出来るものに成ると考えてます。
こうしたプロセスが感じられない状況下で、いわば反体制派が交渉の席に立たない状況はアサド政権を一方的に非難できるものでは無いと見えます。
今、選挙は既に始まっています。
反体制派はここで如何に国民から「彼に国の運営を任せたい」と思わせる行動が取れるかが試される場です。
先ずは交渉の席に立って停戦を取りまとめて下さい。
ただし、100近くも有る組織に統制を敷けるかどうか…疑問は多々残りますが…

現状、反体制派が停戦に合意した所で100近い組織全部が順当に従うという点の方が疑わしい…
それで停戦が拗れて再びゴジャゴジャに成るのなら、今のうちに怪しい組織は潰しとこうというロシア側の主張も理解できます。
「兵は詭道なり」という騙し合いの戦況下で、簡単にどちらが正しいとか民間の情報で判断するのは難しいと思うけど…
野球やサッカーの応援じゃないなんだから、
応援している方をヒイキしても纏まんないんだよね…
味方に非があるときは厳しく追及する事も大事なんです。
とりあえずロシアは次回交渉までに空爆の停止を検討してください。
選挙を見据えて反体制派の出方を伺うという意味合いで、アサド政権を説得してくれると国連は助かると思いますよ…