とりあえず編集者の方に
「頑張っている作家は周1回のペース、
ネームを持ってくる」
と言われたのを思い出したんで・・・
絵のクオリティーは落ちるけど、
アイデアが浮かぶ限り
手書きのネームをガンガン作っていこうと
思ってます。
とりあえず
いいアイデアがあったので
ページ数もほとんど気にせずに
イケイケで書いてみたら、
5日で完成しました。
読者に伝えるパターンイメージは、
Photoshopを使ってかなり研究していた分、
驚くほどにスムーズに浮かぶようになってきてます。
ストーリーも起承転結が解りやすく、
ジャンプの好きな友情・努力・勝利のパターンで
仕上がったと思います。
確かに長編向けのストーリーだと
どうしても尻切れトンボになってしまい、
結の部分が曖昧になってしまう事は否めません。
そういう意味で前作の修正に限界を感じてたんですが…
編集者にその辺を見極めて、
話せるような人を期待するのが間違いなのでしょうか…
もともとのスタート作品「エンゴク」も、
長編スタートを短編に凝縮するのは、
情報量が多すぎて最低100ページは無いと
納得のいくエンドに到達しないんですが…
それでも面白さを伝える自信はあっても
短編のように何かを伝えるという
ポイントには達しません。
ある意味、主人公が成長過程であったり、
謎を解き明かすまでの過程だったりと
凝縮不可能な要素が長編には多すぎるからです。
そういう意味で長編スタートの短編化への拘りを捨てて、
何となく長編に因んだエピソードで短編化できるものを
とりあえず書いていこうと考えてます。
ただ言っておきたいのは、
主人公に芯のある子を起用しないのは、
周りの味を引き出たせるため・・・
そして、それによって成長していく
長編の過程を想定したもの…
ハッキリ言って「エンゴク」のリバちゃんなんて、
頭はイケイケ女子高生みたいな感じで…
(まだ、編集の人に見せてないけど)
サッカー漫画のシンジは
長嶋茂雄的なサッカー馬鹿・・・
自己中心的な主人公を
周りがサポートしていくことで
周りの人間性が強調される形なんだけどね…
まあ、今まで持って行った作品では
やりたい部分を強調出来てないところで
終わってしまったのは理解しているわけだけど…
やっぱ普通の人には全キャラ登場しないと、
見えないのかね…
ただ、最近理解してきたことは・・・
自分の作品は
ワンピース信者との相性は最悪なのかも・・・
という事・・・
ルフィーは確かに個性的なキャラとして一目置くけど…
正直、彼の魅力を語られてもね・・・
自分には織田信長の方が
はるかに繊細で正義感の強い人物に見えるんで・・・
ワンピース信者は
「儲けが無くても大丈夫ですよ・・・」
こういう人間関係を理想としますが、
信長社会では
「利益が出たんで助かります・・・」
を理想的な人間関係とします。
無償の精神は助ける方にとっては理想的なのですが・・・
助けられる方がそれに頼るのは
些か人間関係にズレが生じる気がするんです。
逆に、信長社会では助けられる方が
如何に助けてもらう方に負担を掛けないか…
これが前提となるわけです。
まあ、無償の精神を利用した
ブラック企業が横行しているから
本当は尚更考えるべきなんですがね・・・
そうした考えゆえに
ルフィーのようなキャラでは無く、
「うん!解った!」
では無く、
女子高生のような
「え~じゃあ、何くれる・・・」
的な感じになるわけです。
逆に、自分が助けてもらう場合、
リバは
「これアゲるから、手伝って・・・」
なわけで・・・
「~しなさい!」といった
カカァ殿下的なキャラでも無くなるのです。
また、無償で助けられた場合、
「私の為にみんな・・・」
的な気の利いたセリフなんて考えず・・・
「借りが出来た・・・」
的な割り切った感じのキャラになるわけです。
(こう考えると・・・ワンピースがアメリカで受けが悪いのも・・・
こういう理由なのかも・・・)
この点を考えてサッカー漫画の方のシンジを見ると
皆を引っ張って、
「皆で勝つんだ!」
的な感じではないし、
「俺がお前らを世界に連れて行く!」
的なキャラでもない・・・
ある意味、誰かの為に頑張るという要素もなく
「俺がチームを世界一にする!」
といった感じで突っ走るキャラなんです。
下手したら
「俺は世界一の選手になる!」
的な感じなので、
あまりに自己中心的で
理想主義者には魅力を感じないのかもしれません。
でも、リアリティでは
優等生的なイメージのメッシ(個人的には好きだけど)より
マラドーナみたいな自己中心派の選手の方が
漫画のキャラクターとして面白いと思うんですがね・・・
さらに「エンゴク」の世界では、
良い奴か、悪い奴か・・・
という分類では無く、
敵か、味方かなのです。
ある意味、目的を共にすれば味方、
目的を違えれば敵・・・
その目的に善悪は無く、
各々の価値観で判断する・・・
多分、子供には難しい世界と言われる事でしょうが・・・
「エンゴク」では単純に、
「魔法のある世界が素敵か」
「魔法なんて存在しなくても十分」
という問いかけが価値観の分かれ目となるわけです。
そしてストーリーの中で、
「魔法があればこんなに便利だ」
「魔法が復活すればこんな事が起こる」
といった主張が敵、味方で語られ・・・
読み手がどちらの価値観を良しとするか判断するわけです。
簡単に流れを書くと
「魔法の力で作物を豊かに育てられる」
「魔法が復活すれば魔王が復活する」
「そのときは魔王を倒す救世主も復活する」
「魔王以外に魔力の強いものが弱いものを支配する」
「魔法がないから戦争が起こる・・・強き救世主が治めれば戦争も無くなる」
「誰が支配者となるかで結局戦争が起こる・・・」
となり・・・
どれが本当で、どれが嘘なのか・・・
子供が純粋に考えていく作品にしようと思っています。
そして、ある程度成長した段階で、
魔法=科学と理解してもらい・・・
科学で食べ物が豊かになったが・・・
戦争が起これば核兵器が飛んでくる・・・
科学という武器の資本主義で貧富の差が生まれる・・・
民主主義という平等な統治で弱者は守られる。
富豪家たちの賄賂で民主主義が脅かされる・・・
こんな世界と比較して・・・
未来をどうすべきか・・・
科学を捨てられないならどうすべきかを
考えれるようなストーリーを目指してます。
正直、これだけの事を短編で面白いストーリーと共に
表現するのは難しいし、
キャラが違えばストーリーの世界観に合わなくなるわけで、
リバのキャラが受け入れられないところでは書けないと
思ってます。
まして、サッカー漫画のシンジのようなキャラが
受け入れられない場所で、
リバのキャラが受け入れられるとも思ってません。
正直、理想主義的な漫画を要求されれば、
自分の主義を殺して書くことは簡単だと思います。
でも、それは自分の作風ではないし、
恐らく今の社会に受けないだろうとも考えてます。
とにかく何を言っても始まんないし・・・
利益主義者なので無償で長編を書く気はない・・・
とりあえず作風を壊さないように
短編を色々なパターンで書いてみようと思います。
オッサン・・・ここまで書くと愚痴だね・・・
最後のコメントぐらい、
「多くの人に作品を見てもらいたい・・・」
的な気の利いたコメントにした方が・・・
ワンピース・ファンに
受けがいいと思うんだけど・・・