不妊治療が保険負担になるかもというニュースを耳にしました。



保険負担になる頃には、うちはもう恩恵に預かることはない可能性が高いですが、いち経験者として、子どもが欲しくて努力している方々のサポートを国がしてくれるならとても喜ばしいことです。



私の場合。
今から15年前、女性のパーソナルトレーナーはほぼいなくてアウトローな存在でした。
パーソナルトレーニング自体をやってるジムもあまりなくて、ボディビルダーの方がたくさん所属しているジムで私はマンツーマンレッスンを始めました。
今は女性のパーソナルトレーナーがたくさんいて時代は変わったなぁと思います。いいことです!


長い修行時代があって、
ダイエットサロンを作って、
有難いことに素晴らしいお客様に恵まれて、
書籍やメディア出演の機会もたくさんあって、
全力で仕事して、
結婚のことを考え始めたのが30歳をすぎてから。



33歳で結婚した時に
夫婦でライフプランを考えてみたら、
将来子どもがほしいということになり、
それまでに過労で何度も入院していたため、
身体が心配でブライダルチェックへ。


ブライダルチェックでは、卵巣年齢(AMH)の目安がわかるのですが、なんと40歳!だったのです。


睡眠不足もなく、喫煙もしないし、当時はカフェインも取らない生活で忙しいこと以外は健康的だったのに......!!

これは仕事中心の今の生活を見直さなければいけないと思いました。


ちなみに、卵巣年齢は妊娠率ではないので要注意!妊娠には卵子の数より質が大事だそう。

しかし、AMHの値が低いことがわかったことで、

妊娠や不妊治療にかけられる期間があまり残されていない事実を客観的に捉えることができ、人生の優先順位を変えることを真剣に考えました。



それまでは目の前の仕事が忙しいから、他のことはとりあえず後回しにしていました。



仕事が好きでやりがいが強かったので仕事の優先順位が高かったのです。仕事中心の生活を10年以上もやっていたし、慣れた生活を変えるのはパワーと決断力が必要なことでした。




結婚するまで、子どもはタイミング、なんとかなるでしょう、と思っていましたが、本当に子どもがほしいなら、そんなに悠長には構えていられないとわかったのです。



ブライダルチェックは、ライフプラン・妊活・不妊治療を考える機会になったので、本当に有益でした。独身のうちに行うのもアリかもしれません。将来的に子どもを持ちたいと思っていて、尚且つ自分の身体に心配事があるなら行ってみてもいいと思います。



そして、

一年後、

人間ドックで子宮内膜ポリープが見つかって


二度手術したのち、本格的な不妊治療の病院に通いました。

この時、友人に思い切って相談したら、不妊治療経験者がまわりに13人もいました!

ご自分から言わないだけで、実は意外と経験者がいらっしゃいました。

本当に心強くて、不妊治療へ踏み出す心のハードルがずいぶん低くなりました。





話が逸れますが、

私の場合は不妊治療の採卵や移植の身体の痛みより、妊娠判定結果がダメだったときのショック等メンタルの方がきつかったですが、子どもがいないライフプランも考えるきっかけとなりました。


その後、幸運なことに子どもを授かりましたが、産まれるまで心配で、マタニティーハイとは程遠い妊婦生活でした。




話を戻して、

不妊治療を経済的に国がサポートしてくれたら、

少し心強いのではないでしょうか。




経済的、肉体的、メンタル、時間のやりくり。

全てに大きな負担がかかる不妊治療。

それでも、子どもが欲しいと思って治療をして頑張っている方がたくさんいます。




30代まで全力で働いて能力をつけて、

やっと立ち止まって、

「子どもがほしい」と思ったとき、

仕事か子どもかを選ばなくてよくなるといいなぁ。




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私は不妊治療のために、香港を夫より先に離れて帰国しましたが、当時大学の語学学校で広東語を勉強していたのでドロップアウトをするのが本当に悲しかったです。勉強を続けて、クラスを卒業して香港にもっと住みたかった。けれど、人生長い目で考えると、優先順位が高いのは間違いなく不妊治療でした。きつかったけど、当時の決断は正しかったと今は思います。東京で素晴らしい先生に出会えて広東語を今でも続けられていています。諦めなくても探せば別の方法はきっとあります。


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不妊治療のことって、パートナー以外の人になかなか言えず、いろんなことを一人で抱え込んでしまう。

パートナーが親身になってくれても、実際に採卵や移植など治療をするのは女性なため、うまくいかないときは自分を責めたり、本当に今やっていることはいいのかと迷って孤独になりがちです。




仕事と妊活で精神をすり減らしながら、

自分を犠牲にしながら両立するのではなく、

今まで積み重ねたものを諦めることなく、

サポートしてくれる社会になるといいですね。

個人の努力には限界があるし、

子どもはみんなの宝だから。





治療期間も妊娠期間も産後も大変。

不妊治療にはお金もたくさんかかるのに、

不妊治療のために仕事を辞めざるをえなくなったり、仕事を休めなくて月に一度のチャンスを何度も逃したりしたら、

子どもが欲しいと思うこと自体が苦しくなる。




子どもをほしいと思う人が苦しくならないサポート体制ができますように。




不妊治療中にも妊娠中にも産後にもアメブロの日記やTwitterなどで経験者の話を読んでとても参考にさせて頂きましたし、励みになりました。

ありがとうございました。発信は誰かの力になります。




正直な話、顔出しをして不妊治療のことを書いている人はなかなかいないため、勇気がいりました。しかし、自分の経験が今頑張ってる誰かの役に立ったり、心を軽くすることにつながればいいなぁと思うから、書きました。




大きくて元気でかわいい息子が私たち夫婦のもとに来てくれて幸せです。

現代医療技術のおかげで助かっている人がたくさんいます。



改めてになりますが、

子どもをほしいと思う人が苦しくならないようなサポート体制ができますように。