久しぶりのブログ更新。
時々、ダイエットに関係ないことも。
衝撃的なことがあったので。




【見てはいけない映画のロケ地】


「女性と子供には絶対見せてはいけない」の触れ込みで発表されたその映画。1993年のこと。その2年後に中学1年生だった私は、その映画の存在を知ります。タイトルがあまりに強いインパクトを持っていたので、冗談半分でビデオ屋さんに借りに行って友人たちと見たのです。
中学一年生の女性で子供。
絶対みてはいけなかったのです。
当時の借りようとしている自分に「悪いことは言わん。一生のトラウマになるからやめろ」と言って、必死で止めたい。



後悔がないように生きてきたつもりです。
でも、最大の後悔があのビデオを見てしまったこと。


その映画は、今でも人生で見た中で一番グロい映画ナンバーワンとなり、ホラー映画はもちろん中国映画も見られず、更には中華料理に、肉まんも長い間食べられなくなってしまったのです。
中華包丁と中華まな板、割り箸、空き缶のプルタブも見るのも嫌だった。


そのタイトルこそ、
『八仙飯店之人肉饅頭』



文字列見るだけで、吐きそう。
この文字列見たアホな中学生の私たちはコメディー寄りのホラーだと思いました。しかし、とんでもないグロだし、卑劣で不快。
この世のありとあらゆる残酷さを詰め込んだら出来たような映画だったのです。


人の肉で肉まん作るのはメインじゃない。
相当キツイけど、そこはまだマシ。
事件以降もグロさは続くのです。
警察が犯人に虐待するという地獄。
救いがない。
なんの解決もなく終わるのも最低。
「せめてスッキリ終わるはず」と信じて、最後まで見たのに後味最悪。
せめて勧善懲悪してくれよ、映画なんだからさ。




今のご時世、この映画の全てのシーンが許されないと思う。20年前の映画だから、現在見ると古い感じや映像にリアリティーがないかもしれない。でも、公開後2年というタイミングで見てしまったからこそ、衝撃が思春期の脳にダイレクトにきました。
怖いのは霊じゃない、人間だと。



今はどこ探してももう借りれないと思う。
その話を聞いた夫がDVD屋さん回って探したそうですが、なかったそう。
そりゃそうやろ、あんなもん発禁や。


あまりに惨過ぎるという理由で、日倫が日本での劇場上映を不許可にしたという経緯もあったらしい。欧米でも大半の地域が公開禁止したそう。
日倫が不許可したのを、ビデオとして日本に入れないでくれよ。見てしまったやんか。



言葉にできない。
しかも、実話ベース。
「実話だからセーフ」とかいう感想を見たけど、実話だからこそアウトや。
こんなことあったらいかん。
どうかしてる。
絶対に見たらダメ。
勧めない。
中学時代はいくら好奇心があるとはいえ、ダメだった。


説明したくないから、自分で検索してくれ。
いや、検索しなくていい。
最後に言いたいことがあるからそこまで待ってほしい。


もし、魔法のランプの魔人がいるから、叶えてほしい願いはたった一つ。
お金でもない、美でもない。
「このビデオを見たことの記憶をなかったことにしてほしい」 


強すぎて忘れられない。


今まで観た映画で一番インパクトを与えたというのであれば、間違いなくコレだけど、最悪のインパクト。



基本的に蓋をしていますが、脳の一部に常に人肉饅頭のスペースがある。中学時代に1回しか観たことがないのに。どれだけ爪痕深いんだ。


わたしがホラー映画が嫌いなルーツはここにある。


『闇金ウシジマくん』を読んで、初めて日本を知った外国人は、きっと日本が地獄のように恐ろしいところだと思うでしょう。ウシジマくんは日本の全部じゃなくて、一部。しかも、 そんな凶悪事件は滅多におきない。
それと同じように、初めて中国を知るのがこの映画で、思春期真っ最中の私は「中国は恐ろしい」と、その後何年も思い込んでしまったのです。
今考えたら、何十年かに一件の映画になるほどの特殊例で、美味しく楽しく、見所いっぱいの場所なのにね。


当時、この事件が起こった場所には、一生行きたくないし、無縁だと思っていました。しかし、その中国のどこかの場所という認識は、間違っていたことが、今日わかります。


何故こんな恐ろしい映画を思い出して、話しているかというと、香港の家からバスで行った場所に、この映画の撮影ロケ地のお店があると、偶然知ったからです。



うそやろ。



鳥肌が立ちました。
蓋をしてたのに、ヌッと存在をアピールしてきたあの恐ろしい映画。
私がトラウマレベルで恐ろしいと思う映画のロケ地は中国のものでなく、返還前の香港のものだったのです。
そんなこと、昔はつゆ知らず一緒くたにしておりました。


なんてこった。
来て初めてわかった。


香港やったんかーい!


じゃあ、映画の中は広東語話してたの?
あの恐ろしい映画で使われてた言葉を?
知らずに、私はそれをずっと勉強してるの?
今観たら少し意味わかるの?

死んでも観ないけど。

事件自体は本当に起きたことでマカオだったらしいけど、広東語圏内!

ええええーーー!
妙なところで繋がってこないでよ!
「点が線になる」じゃないよー!!!!


今は香港に良いイメージしかないから、全く問題ないのですが、いやはや、びっくり!!!



約20年前の人肉饅頭の映画を見ながらガタガタ震えてる自分に、そっと声をかけてあげたい。


「あなた、将来そこの近くに住むよ」って。