「小室直樹の世界」から | さかえの読書日記

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琴線に触れたことを残す備忘録です。

「『これからの正義の話をしよう』という本を出したハーバード大学の教授マイケル・サンデルは、コミュニタリアリズムの唱道者です。ハーバード大学は民主党系で、アメリカのリベラル派の大学で、ユダヤ系の大学教授たちのメッカである。このコミュニタリアリズムとは、あまりにも個人の自由とか、個人のわがままを許さないと考えた。人権というのは貧しい人たちが主張するわがままの代名詞だという説まであった。主張のしすぎはやめなさい、社会が壊れるから、というのが共生の思想である。コミュニタリアンの一人がサンデル教授です。」


「彼らの対極にあるのがリバータリアンです。リバータリアニズムは、国家が余計なことをするなという思想です。道徳、倫理は個人に所属するんだと。反官僚主義、反過剰福祉、反統制経済、反税金、反海外進出の思想です。倫理は個人に属する。国家に属しない。だから、女性の中絶の自由も、リバータリアンは保守派の思想なのに認める。正義や善悪を国家が決めて管理するなという思想です。

サンデルの『これからの正義の話をしよう』本の中には、リバータリアニズムへの反論がたくさん書かれている。」


 コミュニタリアリズムとリバータリアニズム、日本の置き換えるとなにになるのか。